北海道の恵を感じるベーカリー〈満寿屋商店〉へ。【都立大学】北海道十勝産小麦100%、十勝発のパンを求めて。
2020.09.17

第78回 花井悠希の朝パン日誌 北海道の恵を感じるベーカリー〈満寿屋商店〉へ。【都立大学】北海道十勝産小麦100%、十勝発のパンを求めて。

キリッと澄んだ空気、地平線の先まで真っ直ぐ続く道、白樺林がどこまでも続きなだらかな平地が広がる雄大な風景ーー。
あぁ、北海道が恋しい。夏は言わずもがな、秋に入り冬にむけて透明感を増していくあのヒヤリと冴え渡る風が大好きなのです。「9月となればそろそろそんな空気も感じられる頃だろうなぁ」って、きっと北海道まで続いているであろう空を見上げる今日この頃(センチメンタルか)。これまでコンサートなどで年に1度は訪れていた北海道ですが、今年は行けそうにないので、せめて食だけでも感じたい!と、都立大学にある〈満寿屋商店〉さんに駆け込んできました。そうなんです、こちら北海道十勝産小麦を100%使っている十勝発のパン屋さん。訪れてみると、北海道産小麦粉や乳製品に加えて、十勝産のお野菜なども並んでいるではありませんか!北海道に飢えていた私にはパラダイス!鼻息荒く、隅から隅まで舐め回すように見て選んできました(怖いわ)。
花井 悠希
花井 悠希 / ヴァイオリニスト

「三重県出身。三重県四日市市観光大使。3歳よりヴァイオリンを始める。 2010年4月21日コロムビアよりデビュー。〈1966カルテット〉メンバー。http://columbia.jp/hanaiyuki/

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花井さん連載 78回
「熟成キタアカリのじゃがフランス」。

ぷっくりと膨らんだ見た目から、ふっくら柔らかな食感がやってくると思った私は、まだまだ甘ちゃんですね。トーストするとなんと表面はカリッ、内側はシュワシュワと柔らかい生地が現れます。そこにお待ちかねのお芋の登場です。

花井さん連載 78回

これがホックホクで瑞々しいのですよ。越冬し熟成されたキタアカリがこんなに甘く瑞々しいとは知らなかった。ごろっと皮付きで入っているから、北の大地をまるかじりしているような清々しい気持ちになります。ラクレットチーズの力強い香りと塩気、焼けた香ばしさが奥行きをプラスしてジャガイモの甘さをさらに炙り出します。そこに焼けたマヨネーズよ?ブラックペッパーよ?畳み掛けるようにジャガイモと好相性な子たちが押し寄せてくるのです。逃げずに受け止めるべし!こちらのパン、大部分をジャガイモが占めるのでパン生地はその周りを覆っているくらいなのですが、ちゃんと小麦の味がするのはさすが北海道小麦!

花井さん連載 78回
「はちみつバターフランス」。火、水曜限定商品です。

あまーーーーーーーい!!!上側表面の方から食べ始めるや否やたんまりと蜂蜜が届き、『くまのプーさん』があれほど蜂蜜に心酔する気持ちを擬似体験できます(本当か?)。上から蜂蜜がかけられているので、上から下へ食べ進めるのは正解かと。蜂蜜から一瞬、パン生地のたくましい小麦の香りに主役がバトンタッチしたと思ったら、下へ食べ進むにつれ、ふしゃーふしゃーと音が漏れ始めます。その音の正体こそ…ふっふっふっ。よつ葉バターの仕業なのですよ。

花井さん連載 78回

大きなフランスパンに大胆に入った2つの切り込みに、たっぷりよつ葉バターが挟まれているのです。溶けたバターが切り込みの下に溜まるのは想像に難くありません。そこを思いっきり頬張ると、比喩じゃなくリアルにふしゃーふしゅって音が聞こえ、口内にはじゅわんとバターと蜂蜜が滴ります。混じりっ気のないバターと蜂蜜のマリアージュを、力強い北海道小麦の香りの船に乗って、わたしはただ押し寄せるバターの波に抗うことなく浮かべばいいだけ。極楽じゃ。

花井さん連載 78回
「クローバーの塩バターパン」。
花井さん連載 78回
気泡がたっぷりで、クリームなしのシュークリームみたい(そんなのはないけど)。
花井さん連載 78回
バターでカリッカリと揚げ焼きみたいになっています。

底は天ぷらみたいにカリッカリ、そして揚げパンのようにジューシーさもあります。“十勝産のよつ葉バターをたっぷりと包み込みました”と説明書きがあるってことは、このカリッカリの正体も揚げパンのジューシーさも十勝産のよつ葉バターの仕業だなんてゾクゾクしませんか!?(お仲間募集)塩バターというだけあって、結構塩味がギンギラ光ります。バターと塩味の強さと相反して、生地はシュークリームみたいにぱしゅっと空気が抜ける軽やかな心地。軽さの中に、バターの厚みが幅をきかせる塩バターパンです。

花井さん連載 78回
「麦皇」。

おまけ。試食でくださったスタンダードタイプの食パン。焼かずにそのまますぐ食べたいと思い、帰って速攻でいただきました(=夜パン日誌)。ふかふかでハムっとお口にフィットする感覚が気持ちいい。耳は少し固めのしっかりとしたタイプですが、内側にくると様変わりしてのっそり押し返してくる弾力感がふかふかと柔らかいです。まさにイメージは〈Yogibo〉。CMで人が全身で倒れ込んでいるあの巨大クッションです。この食パンにカラダを埋めたくなる、いやもはや埋めた妄想が頭に広がります(帰ってこーい)。はむっと食らいつくたびにふしゅっと空気が抜けていく繊細な口当たり。後味に甘みが残りすぎることもなくてあっさりとした後味なのもとても食べやすい食パンでした。おまけが長い…(すみません)。

お店の1番人気「とろーりチーズパン」やクリームパン、メロンパンにカレーパン…まだまだ食べてみたい北海道食材をふんだんに使ったパンがたくさんありました。こういうときに胃袋があと5つくらい欲しいなと思いますよね(←欲張り)。思えば、北海道へ行くときはいつもそう思っている気がする。その感覚が〈満寿屋商店〉さんでも発動するなんて、やっぱりこのお店は北海道の恵みに溢れているパン屋さんってことですね。都立大学の他に自由が丘にもお店があります。まだ旅に行けるのは先かもしれないから、私と同じように北海道に喰らいつきたい諸君、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか?

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