ひとりでも、お酒が飲めなくてもOK。夏を楽しむ京都BAR最適解|京都、どこ行けばいい? もしもし京都相談室Vol.9
TRAVEL 2024.08.07
国内外問わず京都にやってくる多くのお客様のご要望に合わせ、様々なスポットやプランを提案し、メジャーどころからニッチな穴場的スポットまで知り尽くしたフリーランスPR中村葵さん。そんな彼女なら、京都に行く時の「困った!」、「知りたい!」の最適解を教えてくれるはず。ということで、中村さんの京都何でも相談室、開室します。もしもし中村さん、「夏の夕暮れにぴったりな、京都のBAR最適解 」教えてください!
夏といえば、祇園祭。鴨川を歩くと、賑やかな川床が目に入り、とくに夏は暑さが厳しくはありますが、夏の京都は艶やか。そんな今にぴったりのご相談。今月も早速もしもし京都相談室、はじめます!
はじめまして。そんなにお酒に強くはないのですが、せっかく京都に旅行に行くので、BARでお酒を楽しめたらなと思っています。ただ、京都のBARは敷居が高いイメージがあり、どこに行ったら良いのか迷っています。1杯だけでも気兼ねなくひとりで行けたり、お酒が飲めなくても楽しめる京都のBARを教えてください。
わかります。こんなに暑い夏の夜は、せっかくの旅先ですし、1杯だけ。普段はあまり飲まないお酒も、ちょっと飲んでみたくなる気持ちにさせられます。
街は普段よりも人も多く、日中よりも少し暑さも和らぎ、時々吹く夏風を感じながらほろ酔いで歩く鴨川。京都の夜はタクシーよりも歩きたくなる街並み。
ご質問、ありがとうございます。お酒を飲んでも飲まれるな、な回答者が行ける、素敵なBAR3軒、回答させていただきます。
〈UFO〉の極上アイスクリームをおともに夢心地
まず1軒目は、〈UFO〉。ずっと行ってみたいと思ってました。思ってました、なのですが、若者たちに大人気との噂に、勇気が出ぬまま1年が経過。
今年のとある暑い夜、食後に軽く飲みたい、そしておともはできれば、ナッツやドライフルーツじゃない、つめたくて甘いもの...! その気持ちを抑えきれず、意を決して訪れたのでした。
噂どおり、到着したビルには早速おしゃれな若者たち。エレベーターで最上階へとあがると、お店の前には若者の列。
大人たち、少々ひるみ(そもそも並ぶ、ということに耐性がない。)、これはやっぱりやめとこうかと踵を返そうとした時、「ちょっと狭い席ですが、すぐに片付けるのでどうぞ!」との声。
男女3人で訪れたのですが、2人用のテーブルで窮屈ですがぜひにとの優しい声がけ。その様子を見ていた隣の席のかわいいギャルズは、私たち2人なのでこの席使ってください!と4人席をにこやかに譲ってくれたのでした。
これはもうなんというか、大きな声で謝りたい。偏見持っててごめんなさい。大人の皆さん、ひるまず、遠慮せず、どうぞ安心して訪れましょう。
これだけ人気の理由は訪れたらよくわかります。この日はたまたま普段とは異なるメニューだったのですが、全制覇したいフレーバーに、大人も嬉しいしっかりアルコールのラインナップ。
気軽な1杯と、つめたいアイスクリームが舌のうえでとろけて夢心地。
そこにまた、〈UFO〉愛あるスタッフの気さくで感じのよいサービス力の高さよ。
肩身の狭さを感じることなく、大人たちは楽しみました。さすが京都で人気のホテルやレストランのコンセプトメイキングから運営までを手がける会社の新業態。
イベント時以外は、「Tabelecheck」から事前予約も可能とのことなので、行列が苦手な大人は並ぶ必要もありません。いよいよ本格的に暑い夜が続くので、〈UFO〉で夏の夢心地体験を。
UFO
住所:〒604-8066 京都府京都市中京区伊勢屋町346 御幸町ビル5F
営業時間:19:00〜24:00
定休日:不定休。Instagramをご確認ください。
Instagram:@ufo_kyoto
思考をオフに。ひとり時間に没入できる〈BAR薫〉
続いて、2軒目は〈Bar 薫〉。八坂神社、円山公園内に今春開業したギャラリー「KOCHI」に併設された形でオープン。
電話番号非公開の完全予約制BAR。到着した場所はコーヒースタンド。ここで合っているのかなと不安げにお店の方に尋ねると、カフェの奥、隠し扉をそっと開けてくれました。
私は、公式インスタグラムでの本日オープンという情報だけを頼りに、1人でふらっと訪れてみたのですが、基本は予約制とのことなので予約はインスタグラムのDMからぜひ。
これが、私の人生はじめてのひとりBAR体験。12時からオープンしているので、ひとりでも日中から伺えること、そしてアルコールだけでなく中国茶や珈琲も美味しいと事前に噂を聞いていたので、勇気を出して伺いました。
店の方と客との距離感の近さが(物理的にも心理的にも)、外食で苦手なことの1つにあるのですが、長く広いブビンガの1枚板カウンターのおかげで、その心配は無用。
携帯はバッグにしまい、目の前に枝垂れ桜に反射しゆらゆら揺れる庭の青紅葉を眺めていると、ひとり時間に没入。
お酒に慣れてない私は、BARに行くと何を頼めば良いのか途方にくれてしまうのですが、こちらのメニューは限られたものだけ。選択肢が少ないのが逆にありがたい。
日が暮れるのが遅い夏の夕暮れに待ち合わせ前の1杯、旅の間にカフェじゃない静かな大人の空間で読書など、普段情報の多い大人の皆さんも一旦思考をオフにできる瞬間がここにありそうです。
Bar 薫
住所:〒605-0073 京都府京都市東山区祇園町北側627
営業時間:12:00〜22:00
定休日:月曜日
Instagram:bar.kun.0006
ひとりでも少人数でも◎ ナチュラルワインを楽しむなら〈éperon〉
最後は、〈éperon〉。三条エリアに2023年オープンしたナチュラルワインバー。こちらも午後3時からオープン、1杯から、そしてひとりでも怖気付くことなく、ナチュールでグラスワインが楽しめます。
どこに行くにも便利なエリアですし、少人数での利用もおすすめ。お食事も美味しいのです、ポーションも多くないのでひとりでつまみながらもOK。
以前は3人で伺ったのですが、カウンターにはひとり客も多く、これはきっとひとりでも少人数ごはんにも良いなと思っていました。
置かれていた小さな本棚に並んでいた、本のセレクションが素敵だったので、ひとりだったからこちらから1冊ワインのおともに選ばせてもらうのも楽しそう。
éperon
住所:〒606-8385 京都府京都市左京区川端通 孫橋町18-4
営業時間:15:00〜22:30(L.O. 22:00)
定休日:第1、第3火曜日
Instagram:@eperon_kyoto
ということで、以上、ちょっと飲みたい京都のBAR最適解でした。猛暑注意のこの夏、お酒に強くなくとも、たまには素敵なBARで1杯、大人な気分を(じゅうぶんに大人ですが)味わいましょう。
それでは皆さん、また来月!