47都道府県・全グルメガイド 【鳥取県・鳥取市エリア】民藝、温泉、蕎麦。名物に触れるスポット6選。
Hanako2024年1月号「47都道府県、おいしいあの町へ」では、地元在住の食通が教える、47都道府県のおいしい食を求める旅を紹介しています。Hanako Webでは、誌面では紹介しきれなかった47都道府県のオリジナル記事を限定で公開。
今回ご紹介する鳥取県鳥取市を案内してくれたのは、県内でパンとビールをつくる渡邉麻里子さん。しゃぶしゃぶの源流といわれる鍋が味わえる名店から、民藝の流れを汲む窯元、自然湧出、源泉掛け流しの湯まで、行くべき6カ所を案内!
1.地元産の素材が楽しめる〈たくみ割烹店〉
鳥取は、民藝にゆかりが深い土地柄。柳 宗悦やバーナード・リーチと関係の深い吉田璋也の指導で、全国に先駆けて新作民藝運動がはじまり、昭和7年には日本初の民藝専門店が開業しました。土地に産する素材を使って、日々の暮らしになじみ日常を豊かにするものをつくる。その精神は、土地に根付いた野生の菌を使う私たちのパンづくりやビールづくりと相通じるものがあります。その吉田璋也が民藝実践の場として戦前に開業したのが〈たくみ割烹店〉。しゃぶしゃぶの源流である「牛肉のすすぎ鍋」が有名ですが、地元の魚や野菜を中心にしたランチの定食もおすすめです。きらびやかさはありませんが、素朴で心底ほっとする味わい。料理が盛られる新作民藝の器の数々も見どころです。
たくみ割烹店 (たくみかっぽうてん)
住所:鳥取市栄町652
TEL:0857-26-6355
営業時間:11:30~13:30LO、17:00~20:00LO
定休日:水休(変更の場合あり)
2.蕎麦の名店〈一止廬 川口〉
蕎麦の名店〈一止廬 川口〉(鳥取市庖丁人町6-2)の蕎麦は、香り高く端正な印象。コースの前半に出される自家製の唐墨蕎麦も記憶に残る味わいです。
3.鳥取の旬が味わえる〈ジャパンズ〉
日本料理店〈ジャパンズ〉(鳥取市弥生町220)の「季節の八寸」は、鳥取の旬がひと目でわかり気分が上がります。だしのうまさが沁みる茶漬けも必食。
4.イタリアンを楽しむなら〈FARO trattoria〉
鳥取の食材に精通したイタリアン〈FARO trattoria〉(鳥取市瓦町521)は、私たち家族の行きつけ。野菜も魚介も、的を射たおいしさ。
5.地元の土を使った陶芸品〈延興寺窯〉
民藝の流れを汲む窯元〈延興寺窯〉(岩美郡岩美町延興寺525-1)。今も陶土に地元の土を使うと聞いて頭が下がる思いです。
One More Place 自然湧出源泉掛け流しの湯に癒される。
江戸時代末期創業の温泉宿〈岩井温泉 岩井屋〉(岩美郡岩美町岩井544)は、昔ながらの木造3階建てが印象的。名物は、直立しても胸まで浸かれる深い湯船。地中から湧き出たばかりの新鮮な湯に包まれたあと、地魚や山菜盛りだくさんの料理を味わえば、もう極楽。