NEW STYLE 島の魅力がさらに深まる。新しい"奄美"が続々と。奄美大島の魅力のひとつに多様性がある。シマと呼ばれる大小の集落から成り、それぞれに豊かな自然のもとに育まれた独自の文化が息づいている。
最近は、その個性を自分たちの表現で伝えたいという人が増え、島の魅力がより色濃くなっている。
せっかく旅をするなら、全身で奄美のいまを感じたいもの。たとえば、波音をBGMがわりに過ごす〈伝泊 The Beachfront MIJORA〉に宿泊して、地産の果物でつくるコンフィチュールのショップや自家焙煎のコーヒー店を巡るのもいい。少し足を延ばして、藍染と草木染めのギャラリーで島の手仕事に触れ、自然の営みを体感できるスポットでエネルギーを補給すれば、奄美の多彩な魅力や、この土地に息づく文化を尊重しながらライフスタイルを楽しむ人々の姿に元気をもらえるはずだ。
天然色の風合いに心惹かれる山奥のギャラリー&ショップ。天然藍染・草木染め工房 碧屋-MIDORIYA- 奄美の名産として知られるたんかんの木に囲まれた藍染、草木染めのアトリエ&ギャラリー。京都から移住し地元の〈金井工芸〉でも技法を学んだ井村聡子さんは、天然染料とオーガニックコットンなどの素材を使い、使い続けるほどに愛着がわく洋服や小物を製作。ストール12,000円から。
住所:鹿児島県大島郡龍郷町芦徳1551
営業時間:11:00~17:00
TEL:090-2016-4289
定休日:日
宿泊などを通して地元奄美と交流ができる〈伝泊〉に注目。伝泊 古民家/まーぐん広場・赤木名 訪れた人に奄美諸島を中心の集落や島人との交流を提供しているのが宿泊施設〈伝泊〉。さまざまなタイプがあるが、その中の一つが古民家一棟貸しの〈伝泊 古民家〉。現在は奄美大島、加計呂麻島、徳之島の3つの島に16棟の施設がある。写真は奄美の笠利町の〈サンゴ石垣と庭木の宿〉。また、宿泊施設のほかに、地元で長年愛され続けたスーパーマーケットを改修し、交流の場として食堂やショップ、高齢者施設などを併設した複合施設〈まーぐん広場・赤木名〉も運営している。赤木名とは集落の名前で、江戸時代には奄美で一番の中心地だったところ。1階には〈奄美産マーケット〉が設けられて、地元の特産品などが販売されているほか、陶芸、テキスタイルなどの作品も置かれている。
住所:鹿児島県奄美市笠利町大字里50-2
TEL :0997-63-1910
客室:16棟
素泊まり11000円(2名1室利用時・1名あたり)〜
雄大な自然との一体感に浸るとっておきのステイを。伝泊 The Beachfront MIJORA “島の自然と対話する宿”をコンセプトに、建築と自然の融合を叶える〈伝泊The Beachfront MIJORA〉。一棟建てのモダンな客室はベッドルームから海を間近に感じられる設え。別棟にはレストラン&バー〈2 waters〉を備え、島の食材を使ったディナーの提供も。
住所:鹿児島県奄美市笠利町大字外金久亀崎986-1
TEL:0997-63-1910
客室:全13室
1泊1名28,000円~(朝食付き)
奄美の壮大な自然に触れ、五感をリフレッシュ。奄美群島国立公園ビジターセンター 奄美自然観察の森 森林に囲まれた遊歩道を散策しながら、奄美に生息するさまざまな植物や野鳥、昆虫などを観察できる。四季折々で異なる自然風景を楽しむことができ、施設内の一番高い展望台から見る海と緑の美しさには息をのむほど。
住所:鹿児島県大島郡龍郷町円1193
営業時間:9:00~16:00
TEL:0997-54-1329
定休日:無休
展示室100円
島の果物のおいしさをコンフィチュールに。SWEETS&CONFITURE SONOKA 久野そのかさんの手づくりコンフィチュールなどが人気。島の太陽の恵みを受けて育った果物はあえて強火で煮ることでフレッシュな味わいに。自家製コンフィチュール、奄美からの贈り物(1,998円~)はお土産にも。
住所:鹿児島県奄美市名瀬浦上町17-1
営業時間:9:00~19:00(イートインは4月から)
TEL:0997-58-4388
定休日:水
丁寧な焙煎でフレッシュな風味をお届け。自家焙煎珈琲 豆と麦 全国から豆の注文が殺到する、島の小さな焙煎所。店主・阿久津恒太(あくつこうた)さんは温度管理を徹底し、2台の釜を駆使してコーヒー豆を焙煎。来店の前日までに予約を。オリジナルブレンドの豆は100g 550円~。
住所:鹿児島県奄美市笠利町外金久1006-1
TEL:0997-63-2065
※営業時間、定休日ともに不定。
photo : Norio Kidera text : Keiko Kodera