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ジビエをおいしく食べよう。 ヘルシーで栄養豊富!鹿肉&イノシシ肉のレシピ8選
豊かな自然に育まれたジビエ。最近は飲食店で味わうだけでなく、購入できる場所も増えています。大切に育てた農作物が野生のシカやイノシシに荒らされるなど、鳥獣被害は日本各地で大きな課題。ジビエをもっと気軽に楽しむことは、世の中を変える一歩につながるのです。そこで今回は、おうちで作れるジビエレシピをご紹介します。
【シカ肉】
シカ肉は赤身が多く、牛肉の味わいに近いため、牛肉料理に置き換えて考えれば、おうちごはんのレパートリーが広がる。シカ肉をやわらかく仕上げるレシピは必見!
1.シカ肉の麻婆豆腐
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ピリッと花椒の刺激が鼻に抜ける、さわやかな辛味が食欲をそそる一品。いつもの麻婆豆腐とはひと味違ったコクのある味わいに。シカ肉は加熱しすぎると締まって硬くなるが、ミンチを使うことでやわらかく仕上がる。ソースは市販のもので代用OK!
2.シカ肉のメンチカツ
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溶きたまご、小麦粉、水を混ぜたバッター液にくぐらせてからパン粉をまぶすことで、タネに衣がしっかりとつく。両面を3分ずつ揚げたら網などにとって5分ほどおき、余熱で完全に火を通すこと。牛乳を加えてなじませることでクセがない仕上がりに。
3.シカ肉となすの煮物
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金沢の郷土料理として親しまれている治部(じぶ)煮をイメージし、鴨肉や鶏肉をシカ肉で代用。シカ本来の旨味が味わえるロース肉の薄切りを使用し、片栗粉をまぶしてから煮汁に入れることで肉がやわらかくなり、煮汁にとろみもつくので、短時間で仕上がる。
4.シカ肉の焼き肉風
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薄切り肉を使用してやわらかく仕上げるのがポイント。濃い味付けでシカ肉のクセを消し、たれに漬け込むことでよりやわらかに。片面焼きのイメージで表面に肉汁が浮かんでくるまで加熱し、裏返したら裏面はさっと焼くと◎。市販の焼き肉だれを使ってもOK!
【イノシシ肉】
ジビエのなかでも親しみやすいイノシシ肉は、「牡丹肉」ともいわれている。豚肉と肉質が似ているから、ひと手間加えるだけでグッとおいしさもUP!ぜひ、気軽におうちごはんにも取り入れてみて。
1.シシ肉のミートソース
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イノシシ肉から出る脂でルーを作り、トマトジュースを使って手軽にできるミートソース。イノシシ肉はミンチを使うことでやわらかい口当たりに。イノシシの脂は不飽和脂肪酸が多いため、軽い仕上がりになるのが特徴。ウスターソースでスパイシーなコクをプラス。
2.シシ肉とキャベツの炒め物
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イノシシ肉を使った和風回鍋肉(ホイコーロー)。味噌でクセを和らげ、コクのある味わいに。しょうゆと酒で臭みをとり、片栗粉をまぶすのがポイント。しっかりと水分を閉じ込めて、ジューシーに仕上がる。手軽に、ソースは市販のもので代用してもOK!
3.シシバラ肉の煮つけ
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脂身が多く、肉質のやわらかいバラ肉を使用した、シンプルな味わいのご飯がすすむおかず。湯通ししたあと水にとり、焼かずに煮ることでソフトな仕上がりに。たっぷりと振りかける粉山椒の香りでイノシシ肉のクセを和らげ、脂身のおいしさが引き立つ。
4.シシのしょうが焼き
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おうちごはんの定番のしょうが焼きをイノシシ肉でアレンジ。しょうがはダブル使いが決め手。すりおろしは酵素の働きで肉をやわらかく風味豊かに。仕上げに千切りを加えてクセを和らげることで肉の旨味を引き出す。隠し味にタバスコを加えてアクセントをプラス。
Teacher…樋口直哉(ひぐち・なおや)
服部栄養専門学校卒業後、料理教室助手、フレンチレストラン勤務を経て料理研究家になる。科学的な考え方から、料理の「当たり前」を深掘りし、おいしさを最大限に引き出すレシピを紹介している。