楽しくSDGsはじめちゃいます! 人気お笑いコンビEXITとSDGsについて考えよう!「で、結局、SDGsって何たにえん!?教えてティーチャー!」
SDGsとはどういうこと?何をすればいいんだろう?そんな疑問を「SDGs-1グランプリ」で栄冠を手にした人気お笑いコンビEXITのおふたりと意外と真剣に考えます!まだまだSDGsのことはわからないことだらけ。素朴な疑問をSDGs研究の第一人者である蟹江憲史先生にお伺いします。理解できればバイブスいと上がりけり〜!
「で、結局、SDGsって何たにえん!?教えてティーチャー!」
Q.1「SDGsって、そもそもなんで生まれたの?」
A.1「どんな社会になればいいかを示す、道標なのです。」
2030年までの「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の頭文字をとりSDGsと呼称が決まりました。それ以前にMDGsという「ミレニアム開発目標」がありました。貧困を減らそうとか、すべての子どもが初等教育を受けられるようにしようとか、発展途上国に向けたものが中心でした。2015年になったときに「次は持続可能な目標を持とう」と国連と国際機関や専門家が集まって決まったのが、17個の目標です。世界には、争いがあったりもするけれど、2030年に今よりもいい世界にするためには最低限でもこれはおさえておかないとだめだよね、こんな社会になればいいよね、という目標が詰まっているんです。
Q.2「どうなれば目標達成なの?日本はどれくらい進んでいる?」
A.2「誰も置き去りにしない世界を目指して前進するのみ!」
SDGsは、自主的な取り組みをうながすための目標です。国連には目標とする具体的な数字や指針があり、統計データや研究結果を見れば進み具合がわかりますが、「公正さ」などひと目で答えがでない目標も。また、もし期限までに達成が叶わなかったら、その先はDGsもっと厳しい目標を作る必要が。基本は、先進国も途上国も、老若男女、誰も置き去りにしない世界。その実現は、一人ひとりの力からはじまります。日本は、企業もSDGsを取り入れ、世間の認識も広がっています。世界に先駆けて、スタートダッシュはできていると思うので、今後、本気で続けたら、日本は10年後にはSDGs先進国になれるかもしれません。
Q.3「17項目もあるけど、何からはじめたらいい?」
A.3「目標はつながっている。自分が好きなことからでOK。」
17の目標、169のターゲットすべてをやろうとしなくても大丈夫。自分が興味あること、できると思うことからやってみましょう。たとえば、ペットボトルを買うのを控えて、マイボトルを持ち歩きはじめるとします。すると、使い捨てられるプラスチック問題が気になりはじめるでしょう。さらに、外出先でマイボトルの中身がなくなると、水の大切さや公共の場のウォーターサーバー設置について考えるようにもなります。このように、興味のあることからはじめるだけで、自然と関連する目標が見つかり、さまざまな分野に良い影響を与えていくことになります。社会のなかにある多くの課題は相互に複雑に関連しあっているのです。
Q.4「アフターコロナのSDGsいったいどうなる?」
A.4「変革のチャンス!暮らしを見直すきっかけに。」
国連の事務総長は「コロナがSDGsの足かせになっている。でも、これは大きな変革をするチャンスでもある」と言っています。コロナによって、今まではできないと思っていたリモートワークやオンライン授業が通常化するなど、人々の暮らしはがらりと変わりました。家にいる時間が増えたことで、自炊や宅配によるフードロスやゴミ問題について考えるきっかけになるなど、コロナを経験して、誰もが地球環境や暮らし方についての意識が大きく変わったと思います。SDGsは、意識を高くするのではなく、意識を変えること。今後は、政策や条例など、根本的なことから大きく変わることも出てくるかもしれませんね。
Teacher…蟹江憲史(かにえ・のりちか)
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授。国連SDGs策定に構想段階から参画。SDGs推進円卓会議構成員。
Navigator…EXIT(いぐじぃっと)
吉本興業所属、りんたろー。と兼近大樹による漫才コンビ。2017年12月に結成。来春に〈LeSportsac〉とEXITがコラボした再生素材を使った完全受注生産品バッグ「イグレスポット」を発売予定。
よしもとは笑いで世界を変える!SDGsイベントを多数開催。
吉本興業と国連がパートナーシップを結び、お笑いの力でSDGsをわかりやすく、楽しく広げる活動に取り組んでいる。お笑い芸人によるPR動画やアニメーションを公開するほか、2019年にEXITがチャンピオンに輝いた、SDGsをネタにした漫才を競う「SDGs-1グランプリ」にも注目。