四季ごとに表情を変える「津軽四季の水庭」
2019.09.16

おいしい青森グルメと温泉を堪能してエネルギーチャージ。 1泊2日で体が整う!青森〈界 津軽〉の湯治旅。

青森にある2箇所の宿を巡って温泉に浸かりながら心身ともに英気を養う旅へ。後編は今年4月にリニューアルオープンした〈星野リゾート 界 津軽〉へ。

みちのくの隠れ家、〈界 津軽〉へ!

7月某日。「暑くてやっとられんわ……」と東北新幹線に飛び乗り、向かった先は夏でも涼しい青森でした。今回、弘前の奥座敷と呼ばれる大鰐温泉エリアに佇む温泉旅館〈界 津軽〉に宿泊することにしたのです。

〈界 津軽〉はみんな大好き〈星野リゾート〉が展開している温泉旅館。なんと今年4月にリニューアルしたばかりなんだそうです。

弘前駅からタクシーに乗って約30分ほどで到着。広〜いロビーの先に大きなガラス窓に目をやると飛び込んでくるのが今回のリニューアルの目玉である水上テラス「津軽四季の水庭」。池の上には青森の自然をテーマにした色ガラス「津軽びいどろ」が浮かんでいて、涼しげ。猛暑日が続く東京とは違い、青森の夏は平均最高気温が25度くらいだそうで(真夏日になる日もたまにありますが…)、風景を眺めているだけでマイナスイオンぶしゃ〜!っと浴びたような気持ちに。

この津軽四季の水庭では青森の四季をテーマにさまざまな演出を行うそうで、春には桜の模様を描いた「津軽金山焼」のランプが浮かび、秋には紅葉が楽しめ、冬には雪が積もった水庭にかまくらが登場するとか!季節ごとに訪れたくなりますよね。

四季ごとに表情を変える「津軽四季の水庭」
四季ごとに表情を変える「津軽四季の水庭」

津軽四季の水庭で一息ついた後は客室へ。今回のリニューアルで客室34室を改装し、全41室が「津軽こぎんの間」に生まれ変わったそう。「津軽こぎんの間」には青森出身のkoginデザイナー・山端家昌さんがこぎん刺しの模様をモダンにアレンジした障子や行灯、オブジェなどが置かれています。こぎん刺しは、津軽地方の伝統的な刺し子で、麻布で作られた野良着の補強と保温性を高めるため、木綿糸で刺し子をしたのが起源と言われていて、現在は様々な布や糸を使い、モダンにアレンジされた図柄も増えているそうです。素朴だけど温かみがある美しい模様!みてるだけで惚れ惚れします。

この日宿泊したのはリビングスペース付きの和室。広〜い64平米の客室に、ふっかふかのベッドと大きいL字ソファが置かれていて、48時間くらいボーッとできそうです。

障子にあしらわれているのがモダンなこぎん刺し。
障子にあしらわれているのがモダンなこぎん刺し。
「私、ここでも寝れる!」と確信したゆったりとしたソファ。
「私、ここでも寝れる!」と確信したゆったりとしたソファ。

夏バテにも効く温泉治療「湯治」とは。

ここ〈界 津軽〉には、古くから湯治場として知られる大鰐温泉の大浴場があります。湯治場とは日本で昔から親しまれた温泉療法のことで、温泉宿に長期滞在し、温泉の効能によって心身を整え、病気治療や療養を行うこと。叶うなら私だって数ヶ月は温泉に浸かりながら(たまに)執筆業に励む、なんて生活をしてみたいものですが、そうはいかない。

仕事に追われる忙しい現代人のために「界」では1泊2日で湯治の効果を感じられる「うるはし現代湯治」プログラムを用意しています。その鍵となるのが「界の湯守り」ことスタッフたち。入浴前に地元の温泉の由来や効果的な入浴方法を丁寧に教えてくれます。

「温泉いろは」と題した紙芝居でわかりやすく解説。
「温泉いろは」と題した紙芝居でわかりやすく解説。

ちなみに〈界 津軽〉の大浴場の源泉である大鰐温泉は、1190年頃に開湯されたそうで、江戸時代の全国温泉番付では草津温泉や箱根温泉の横綱以上の別格「行司」にランクインしている名湯。肌に優しい弱アルカリ性でとろっとろの泉質は保湿効果が高く、入浴後クリーム不要なほどしっとりと肌が潤うのだとか。まさに美人の湯!その効果を最大限に享受すべく、湯守りさんがこの時期にぴったりの入浴方法を伝授してくれました。今の季節は、全身浴を3分、水風呂に30秒〜1分入る、このセットを3〜5回繰り返す温冷交互浴をすることで夏の疲労を回復させてくれるのだそう。ちなみに冬は5分入浴、休憩、8分入浴、休憩、3分入浴を繰り返す“分割湯”で体を芯から温めることができるとか。勉強になります。

しっかりレクチャーいただいた後は実践あるのみ!さっそく大浴場へ。見るとびっくり、樹齢二千年を超える古代檜で作られた湯船が、でーーーんと鎮座。しかもよく見るとりんごまで浮かんでいるではないですか!こちらのりんご、青森ヒバで作られたものでいい〜香り。ちなみに収穫シーズンの秋から冬にかけては本物のりんごが浮かんでいるそう。贅沢ですね。湯船につかると前には気持ちのいい庭が広がっていて、虫の鳴き声や風の音など自然のBGMも楽しめます。教えていただいた通りに温冷交互浴を楽しんでいると体の疲れがほぐれていくのを感じます。そうそう、サウナーのみなさん、安心してください。こちらには10人は余裕で入れる広めのサウナも完備!しゃっきりとした水風呂で整った後は、美しい自然を眺めながら外気浴が楽しめます。

檜の香りが漂うお風呂に浸かっていると森林浴をしている気分に。
檜の香りが漂うお風呂に浸かっていると森林浴をしている気分に。
木目もかわいらしいりんご(※食べられません)
木目もかわいらしいりんご(※食べられません)
湯上がりのあとはかき氷もどうぞ(8月31日までの提供)
湯上がりのあとはかき氷もどうぞ(8月31日までの提供)

ダイナミックな津軽三味線の響きに心奪われる

お風呂でしっかり体の疲れを取った後は、お楽しみの夕飯へ。豊かな海産物を豊富に使った会席料理をたっぷりいただきます。会席料理の目玉は青森の旬を堪能できる特別メニュー「鮑の氷しゃぶしゃぶ」。ハーブを浮かべたお湯に鮑の刺身をくぐらせ、ひんやりとした冷製出汁につけて食べるというもの。鮑はそのままお刺身として食べてもよし、贅沢にしゃぶしゃぶして柔らかい食感の鮑を楽しむもよし。贅沢な一皿です。ちなみに秋から冬にかけては、“黒いダイヤ”こと大間のまぐろを使った、お造り、握り寿司、漬けまぐろ丼が食べられる「大間のまぐろづくし会席」がいただけるそう。

大間まぐろの中トロや握り寿司、八寸の盛り合わせ「宝楽盛り」
大間まぐろの中トロや握り寿司、八寸の盛り合わせ「宝楽盛り」
「鮑の氷しゃぶしゃぶ」冷た〜い出汁につけていただきます。
「鮑の氷しゃぶしゃぶ」冷た〜い出汁につけていただきます。

青森の旬の味覚でたっぷりおなかを満たした後は、ロビーラウンジで毎晩開催されている津軽三味線の生演奏へ。ここでは、津軽三味線全国チャンピオンの手ほどきを受けた〈界 津軽〉のスタッフも加わって、ダイナミックな生音を披露してくれます。津軽三味線は他の三味線とは違って「叩き」をメインとした打楽器的な奏法が特徴。マイクを通さずともしっかりと鳴り響くバチンバチンという力強い音、情感たっぷりのメロディーが館内いっぱいに広がって、なんだかもう胸がいっぱいになります。しかも、ライブ終了後は津軽三味線演奏の体験も可能。自分で弾いてみるとびっくりするぐらい難しいのですが、うまく弦をはじくと澄んだ音が出るのでとってもおもしろい。ぜひチャレンジしてみてください。

津軽三味線の生音が体中に響きます。
津軽三味線の生音が体中に響きます。

青森グルメに舌鼓を打ち、津軽三味線の音色に酔いしれた後はふっかふかのベッドでぐっすり就寝!こんこんと眠り続け、気づけばすっかり朝に。大浴場は朝5時から入れるので目覚めのお風呂をちょいとひっかけるのもおすすめです。

入浴後はたっぷり朝ごはんを。青森グルメをふんだんに盛り込んだ内容で、ご飯10杯ぐらいお代わりできそうなくらいです。

青森県産のお米「つがるロマン」は上品な甘みが特徴。
青森県産のお米「つがるロマン」は上品な甘みが特徴。
ほたてやきのこを卵でとじる津軽の郷土料理「貝焼き味噌」
ほたてやきのこを卵でとじる津軽の郷土料理「貝焼き味噌」

朝食をいただいたあとは、ライブラリーエリアへ。こここでは「津軽こぎん刺し」を自分の手で作る体験もできます。今回は香り袋を作らせてもらうことに。美しいシンメトリーの模様を一針一針縫う作業は無心になってできるので、かなり楽しい。しかもじょじょに柄が仕上がっていくこの喜び!

星野リゾート 界 津軽
りんごモチーフの香り袋も。かわいー!
りんごモチーフの香り袋も。かわいー!
客室でチクチクできるこぎん刺しセットの貸し出しサービスも。
客室でチクチクできるこぎん刺しセットの貸し出しサービスも。

今回は夏の滞在でしたが、秋には「紅葉りんご滞在」というプランが登場。大浴場では毎朝6〜7時に窓を開放し、外の紅葉を鑑賞しながら温泉を楽しめたり、津軽三味線生演奏では「りんご節」を披露したりとこの時期ならではの楽しみが満載。青森の紅葉シーズンは10月中旬から11月上旬までだそうで、秋に津軽へまた戻ってきたい、と心に決めて宿をあとにしました。

〈界 津軽〉

■住所:青森県南津軽郡大鰐(おおわに)町大鰐字上牡丹森(かみぼたんもり)36-1
■電話:0570-073-011(星野リゾート予約センター)
■アクセス:大鰐温泉駅より車で約5分、弘前駅より車で約30分、
■チェックイン15:00〜、チェックアウト〜12:00
■1泊2食付 2名1室利用時 1名あたり20,000円〜。

道玄坂 まりこ
道玄坂 まりこ / フリーライター

「雑誌Hanakoでイベント情報ページを担当。おもしろそうなことには積極的に首、足、手、その他なんでも突っ込んでいきたいアラサーライター。」

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