今年一年頑張ったご褒美グルメはこれで決まり! 薬膳、懐石風、ジャンルレス…【東京】で進化する“ネオ中華”4軒
グルメ感度の高い人たちがいま注目しているのが、東京で独自の進化を遂げた新感覚中華。薬膳に和、さらにはフレンチやイタリアンなど様々なエッセンスが盛り込まれ、洗練された中華が楽しめる4軒をご紹介。
1.体と心を癒してくれる、こだわり中華〈南青山 エッセンス〉/外苑前
自家農園で自ら作る無農薬野菜をはじめ、安心安全な食材にとことんこだわる薮崎友宏シェフ。化学調味料はもちろん一切使わず、素材の味をしっかり引き出していく。
前菜の6種盛り合わせなど二十四節気(約2週間)でメニューが替わるのは、自然の変化に応じた食事が養生につながるとの薬膳の考えから。癒される味わいをぜひ。
足利マール牛ランプの低温ロースト 桑の実とザクロのソース。料理は全て夜の8,000円のコースから。
2.和の空間の中で堪能する〈の弥七〉/四谷三丁目
数寄屋造りの店内はまるで高級割烹のよう。和食器に美しく盛られる料理も懐石風だが、食べればその根底にはしっかりとした中華の味わいが。
先附の香箱蟹。上海蟹の紹興酒漬けベースのソースで。料理は全て16,000円のおまかせコースより。
白金豚バラ肉の四川蒸しなどはまさにその真骨頂。日本人の美意識に訴える和のしつらえ、空間、器、食材を使い、どこにもない味を生み出す山本眞也シェフの独創性が冴え渡る。
3.タパスから牛ローストまでそろう新感覚中華〈CINA〉/恵比寿
メニューには、フレンチ、イタリアン、和食の技法を取り入れて伝統的な中華料理を再構築した料理が並ぶ。焼肉の名店〈うしごろ〉が手がけるだけあり、国産黒毛和牛A5ランクを使用した牛肉料理が見事。
厳選赤身の四川“ROCK”ステーキ(5,800円)など、塊肉そのものを味わう中華が新しい。冬は火鍋も必食。
火鍋コース5,800円のメイン、薬膳きのこ火鍋。漢方食材の麻辣スープとコラーゲンの白湯スープで。
4.上質な食材を、軽やかな中華料理に仕立てる〈レッセフェール〉/三軒茶屋
「まずは素材ありきです」とシェフの藤本健太朗さん。契約農家からの無農薬野菜や、栃木シャモ、足利マール牛など、出身地栃木県の厳選食材を、広東料理の技を駆使しつつ独自の味に仕上げていく。
最初の前菜盛り合わせでまず、その奥深く多彩な味わいに驚かされる。
皮付き豚バラ肉の黒酢酢豚。黒酢にラズベリー酢を加え軽やかに。料理は全て夜5,800円のコースから。
3,800円のコースも登場し、普段使いできるのがうれしい。
(Hanako1146号掲載/photo : Kanako Nakamura text : Riko Saito)