【副業女子に突撃インタビュー 第7回】 飲食店経営など3つの仕事を掛け持ちするパラレルワーカー。複数の仕事を同時進行させるコツとは?
働き方改革で脚光を浴びている、“副業”。収入アップが見込めるのはもちろん、キャリアアップにつながって起業することだって夢じゃない!ただ、興味はあるんだけど、何をすればいいのかわからない……なんて人も多いはず。そこで、副業をエンジョイしている女性たちにインタビュー!第7回目は、3つの仕事をしているパラレルワーカーの荒井詢子さんに登場してもらいます!
広告営業、飲食店経営、留学支援サービス。複数の仕事を同時進行させるコツとは?
最近よく耳にする「フリーランス」という働き方を実践し、飲食店経営など3つの仕事を掛け持ちしている荒井詢子さん。「仕事をいくつか掛け持ちすることで、自分のやりたいことにどんどん挑戦できる」と話します。1年ちょっと前までは会社員だった彼女が、どのようにパラレルワーカーになったのか。また、複数の仕事をするためのヒントを教えてもらいました。
初めは飲食店経営、そこから徐々に仕事が増えていった。
――3つの仕事の内容は?「ウェブ広告の営業をフリーランスでやっているのと、飲食店の経営、日中間の語学留学のサポートの3つです。ウェブ広告の営業の仕事では、複数の企業と契約していまして、週に2〜3日はその企業のオフィスを行っています。あとの時間で残りのふたつの仕事をしています」
――パラレルワーカーになったきっかけは?「去年の1月ごろに実家の飲食店である〈千里馬南翔小籠〉〈辣鼎風〉(両店共に六本木)を受け継ぐことになりまして、前職を退職したんです。はじめは、お店の経営につきっきりだったんですが、売り上げが伸びて落ち着いてきたら時間ができて。お客様の来店数が少ない時間帯に何かできたらいいなと思っていました。できれば前職のウェブ広告の営業の知識を使えればと思っていたのですが、そのタイミングで広告の運営に困っている企業さんがいて、人づてにご紹介いただいてお手伝いするようになりました」
「留学支援サービスを立ち上げようと思ったのは、姉が中国の大学に通っていたことがきっかけです。斡旋業者を使って留学に行く人が多いと、姉のまわりの学生から聞いていました。でもそれだと、高額の仲介料を取られることがあったり、渡航までに時間がかかってしまう。それをもっと妥当な金額でサポートできれば、より安心してカジュアルに留学の機会を提供できると思ったんです。中国の大学と、日本の企業や個人の方に掛け合っているところで、年内にサービスを立ち上げようと動いています」
日ごとに時間をコントロールできるのは、フリーランスならでは。
――3つも仕事をしていると、こんがらがったりしないですか?
「最初のころはやや戸惑いましたけど、今では慣れてしまいました(笑)。ただ、2週間先まで予定をしっかり立てていますし、TO DOリストも作ってやるべきことを明確にしています。あとは、予定を詰め過ぎず余力を残すことも大切です」
――会社員時代と変わった点はありますか?
「日ごとに自分の時間をコントロールできるのは、フリーランスになって変わったところです。いまやっている仕事はリモートでも作業はできるので、自由に時間を使いやすくはなっています」
「また、会社員時代は思ったように仕事を進められないもどかしさがありました。今は責任も大きいですが、自分で裁量権を持って物事を進められます。また、業種を限らずに働いているとをしていると、『これやってみない?』とまったく新しい分野から仕事が舞い込んでくるのが面白いですね」
フリーランスは自分の強みやスキルに見合った報酬がもらえる。
――会社員の時と比べて収入は上がりました?
「報酬額という意味では上がりましたが、出ていくお金も多いです(笑)。フリーランスって自分の強みとかスキルとかを活かした仕事なので自分の価値を自分で決められるんです。お取引を開始する前に、相手先が求めていること、それに対して私が提供できることを明確にさせて、ミスマッチが発生しないようにしています。その上で自分で対価を決定します。」
――兼業することのメリットは?
「視野がとても広がったなと思います。前職では身の回りは業界の話題ばかりでしたが、社会全体のニュースに目が向くようになりました。社会的流れを見てどこにビジネスチャンスがあるかを考えられるようになりました。それに、これからは自分がやりたいことをやっていく社会になっていくと思うんです。ひとつの仕事だけだと可能性が狭まってしまう。仕事をいくつか掛け持ちすることで、自分のやりたいことにどんどん挑戦できるんです。思ったように仕事ができるので、ストレスフリーに働けています」
世界中のどこにいても仕事ができる環境でいたい。
――飲食店経営が、広告の営業に活きてくることはありましたか?
「ウェブ広告の仕事はリモートでお仕事することが大半。あまりリアルな場でお会いしてお仕事するというのがあまりないんですが、『飲食店をやっている』というと会食で使ってくれたりとか、食べに来てくれたりする。そこでコミュニケーションが生まれたりしていますね。あとは、お店に中国の大使館の方が来てくれていて、そこでお知り合いになれて、留学支援サービスの件でもご相談できています」
――これからの目標はありますか?
「世界中のどこにいてもお仕事ができる環境でいたいと思っている。ウェブ広告の営業とかも完全にリモートで作業できるくらいの、企業様から信頼を頂けるようになりたいですね。将来的には海外で仕事をしたいと思っています」
(edit:yuma tsujino text:osamu sasaki)
☆前回の「副業で大学院研究員や、欧米の教育団体に所属。複数のコミュニティ所属で個性を磨く、会社員・世羅侑未さんの働き方とは。」はこちらから。