メッセージカードも、おしゃれにデザイン! 人気小説家・漫画家の小林エリカさんが語る、製図用品「テンプレート」愛とは?
人気小説家・漫画家の小林エリカさんが愛用するのは、ずばり「テンプレート」。アルファベットなどを敷き写しする製図用品です。その魅力からコレクション、楽しみ方まで、テンプレート愛を語ってもらいました。
文字好きが高じてはじめたコレクション。
小林エリカ/著書に小説『マダム・キュリーと朝食を』(集英社)、コミック『光の子ども1』、同『2 』(共にリトルモア)などがある。雑誌『&プレミアム』にて「文房具トラベラー」連載中。
アルファベットや数字をトレースして正確に描くための製図用品、テンプレート。失われつつある文房具のひとつであろうこのアイテムを偏愛する作家の小林エリカさん。
小林さんのテンプレートコレクションの一部。「テンプレ好きと公言したら、海外のおみやげにいろいろいただくように。タイ語やフランス語などその国ならではの言葉を集めるのも楽しいです」
「文字の並びの美しさに惚れこみ、気づけば10年以上集めています。作品制作でも使っていますし、手紙やパーティの案内板、棚のファイルのラベル書きにも使えます。私は好きな言葉を真っ白な紙にわざと無造作に書くのが好みです。滲みや跳ね、インクの汚れもすべて味になる、独特の仕上がりが好きなんです」
テンプレートでレタリングする時に使用するのは〈ニッコー〉のGペンと〈アートカラー〉の漫画用インク(純黒)。「漫画用のインクは耐水性があるので、水彩で色を付ける時にインクが滲まなくていいんです」。
レタリングをする時にはアタリの線を引くこともない。迷いなく一気に書く。「まっすぐじゃなかったり、ずれたりしてもトレースした文字の美しさがそれをより魅惑的にしてくれる」。これぞ、レタリングマジック!試してみたい。
詩人エミリー・ディキンソンの詩集より。「好きな言葉を“今月の標語”みたいに壁に貼っておいたりします」
お気に入りは、イギリスの文具メーカー〈ヘリックス〉のもの。
「アルファベットのものが多いですが、ひらがなやカタカナもありますよ。丸や三角などの記号のものも面白い。100均で気軽に手に入るし、フリーハンドで自由に書けるものなので、もっとたくさんの人にこの魅力に気づいてほしい!」
(Hanako1163号掲載/photo : Nobuki Kawaharazaki text : Kana Umehara edit : Rie Nishikawa)