〈GINZA KABUKIZA〉に行ったらお土産どうする?歌舞伎好きが選ぶ間違いない「歌舞伎土産」|神田愛花の「間違いない街、銀座。」第6回

〈GINZA KABUKIZA〉に行ったらお土産どうする?歌舞伎好きが選ぶ間違いない「歌舞伎土産」|神田愛花の「間違いない街、銀座。」第6回
【好評連載】神田愛花による新しくて楽しい銀座の過ごし方。
〈GINZA KABUKIZA〉に行ったらお土産どうする?歌舞伎好きが選ぶ間違いない「歌舞伎土産」|神田愛花の「間違いない街、銀座。」第6回
LEARN 2025.05.02
10代の頃から現在に至るまでと、銀座偏愛歴が長い神田愛花さん。そんな神田さんならではの新しくて楽しい銀座の過ごし方とは? 歴史もあるし、時代にも取り残されない。「間違いない街」銀座の魅力をお届けします。
 
第6回は〈GINZA KABUKIZA〉へ。歌舞伎好きの神田さんならではの「歌舞伎土産」を教えてくれました。
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神田愛花
神田愛花
フリーアナウンサー

かんだ・あいか/1980年神奈川県生まれ。フジテレビ系お昼の帯番組『ぽかぽか』にMCとして出演中。情報番組やバラエティー番組など幅広く活躍する。銀座好き。歌舞伎好き。

第6回 歌舞伎好きが選ぶ間違いない「歌舞伎土産」

神田さんは歌舞伎好き。それはお母様の影響だったとか。

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神田愛花

日本舞踊をやっていた母が歌舞伎好きだったんです。

私自身が初めて歌舞伎を見たのは、確か小学生くらいのとき。ただ本当にハマったのは社会人になってから。いつも母と行っていましたね。

1番好きな演目は、舞踊の名手と言われた坂東三津五郎さん(十代目)と中村勘三郎さん(十八代目)の「棒しばり」。

棒に縛られたまま、酔って踊るのですが、本当に華やかで見事でした。あまりにも楽しくて、それを見る自分の目が、キラキラと輝いたのが自分で分かったくらい。

「棒しばり」とは? 狂言の「棒縛」を元にした歌舞伎の人気舞踊。初演は大正5年。酒好きの次郎冠者と太郎冠者は、盗み酒をしないよう主人に両手を縛られる。そんな中でも協力して酒蔵の酒を呑みかわした2人は、ほろ酔い気分で踊り始めて…。

「歌舞伎座」のある〈GINZA KABUKIZA〉は、「歌舞伎座」と「歌舞伎座タワー(オフィスタワー)」から成る複合施設。「歌舞伎座タワー」の5階には「屋上庭園」や「歌舞伎座ギャラリー」も。
「歌舞伎座」の大屋根に位置する屋上庭園。「こちらの庭園には初めて来ましたが、お天気が良い日などとっても気持ちよさそう」
神田愛花 銀座 歌舞伎座
神田愛花

私は「勧進帳(かんじんちょう)」など古典歌舞伎も好きなのですが、見ていると、江戸時代に生きた方と同じものを見て、同じように感動しているんだということに興奮して。全く違う時代を生きているのに、同じように感動できるなんて、面白いですよね。

そこから私は歌舞伎の魅力にどっぷりはまりまして、古典歌舞伎を中心によく観に行くようになりました。

顔はめスポットを発見!

魅力は知りつつも、歌舞伎に対して「敷居が高い」「難しそう」というイメージを持つ人もいるのでは?

「そうして敬遠してしまう方もいると思うんですけど、私も歌舞伎好きと言いつつ、話の内容はよく分かっていないんです(笑)」と神田さん。

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神田愛花

イヤホンガイドをつけてようやくお話が分かるくらい。でも、歌舞伎の楽しさはそれだけではないですから。

生演奏も魅力ですし、同じ話でも演じる役者さんで全く違うように見えるのも面白い。いろいろな要素があるので、まずは一回、一番後ろの席でもいいので観に行っていただきたいですね。

一度観劇したら、何かしらご自身の気になるポイントが出てくると思うんです。

そして歌舞伎の観劇に行ったならば、お土産選びも楽しみたいですね。〈GINZA KABUKIZA〉には複数のショップがありますが、今回は地下2階の「木挽町広場」へ。いざ、お土産選び!

地下2階「木挽町広場」は東銀座駅直結。こちらで取り扱われるアイテムには、上演中の演目に合わせたものや季節限定品も。何度行っても飽きません。

演目が描かれた缶ごと楽しむ「歌舞伎座海苔ちっぷす」

広場の中央に位置する〈木挽町百菓撰〉には様々な店舗が立ち並ぶ。
「歌舞伎座海苔ちっぷす 2缶詰合わせ〈うめ・わさびごま〉」1,857円。
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神田愛花

歌舞伎の演目ごとに思い出があって、こちらの「歌舞伎座海苔ちっぷす」に描かれている「娘道成寺(むすめどうじょうじ)」「連獅子(れんじし)」もこれまでに何度拝見したか…。

先ほどもお話ししたように、同じ演目でも、役者さんが変わるとまた全然違う雰囲気になるので、それぞれに思い入れがあるんですよね

こちらは食べ終わった後もずっと楽しい。蓋を開けてペン立てにしたり、お箸立てにしたりするのもよさそうです。

本当に素敵ですね〜。演目がいっぱいある中で、「娘道成寺」と「連獅子」をセットにしたのはなぜなんでしょうか…。そこにも物語があるはずで、気になりますね。

隈の形から考察する「ジャガードはんかち」

広場内、〈松竹歌舞伎屋本舗〉で手にしたのは「ジャガードはんかち」770円。
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神田愛花

隈取の「ジャガードはんかち」、とってもかわいいです。

4つに折ったときにも、ちゃんと隈が見えるんです。落ち着いたカラーの中に、グリーンやオレンジ、赤のドットが入っていて、かわいらしさがありますね。

4つの「隈」が描かれてるのですが、それぞれちゃんと違う形なのもいいですね。一つ一つ何のときの隈取か、考えたり、話したりするのも面白そうです。

「母は隈取を見ただけで何の演目かが分かるんですよ」

色を塗るのも恐れ多い!?「歌舞伎ぬりえ」

〈お土産処 かおみせ〉では『坂東玉三郎の歌舞伎ぬりえ』2,640円を。当代随一と謳われる女型歌舞伎俳優、五代目 坂東玉三郎丈がこれまで演じてきた数々の当たり役がぬりえに。本人監修。
神田愛花 銀座 歌舞伎座
神田愛花

坂東玉三郎さんの舞台はもう数えきれないぐらい拝見しています。

こちらのぬりえを見ていたら、歌舞伎座で見た玉三郎さんの生の演技が思い出されました。

ぬりえとして掲載されている13役の中には、鷺の精が人間の娘の姿になって踊る「鷺娘」も。
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神田愛花

「鷺娘」は2階席から拝見しました。

大量の雪が降る中、鷺の精の玉三郎さんが着物の裾をすりながら回転するように激しく舞うんです。舞台の雪がその動きに沿って、うわーっとうず巻いて、円を描いていく。忘れられない光景です。

本当に尊くて…色を塗るのも恐れ多く感じてしまいますね(笑)。

おやつもアクセサリーも「歌舞伎土産」にぴったり!

ほかにも、「木挽町広場」では歌舞伎をモチーフにしたさまざまな観劇土産が揃います。この日の神田さんは、足袋の形をしたおせんべいや和風デザインがかわいいアクセサリーが気になったそう。

「親指からいきますか、それともかかとから行きますか(笑)。楽しく食べられそうです」ちびたび(醤油ほか)は各650円で販売中(在庫限り)。神田さんが手にしているまめたびは現在は取り扱いなし。
「こういったピアスもかわいいですね。歌舞伎とは少し違うかもしれませんが、歌舞伎鑑賞にお着物をお召しになったならば、それにも合いそうです」(写真の商品は現在は取り扱い終了)
神田さんの「歌舞伎土産」選びはいかがでしたか? 最後は「木挽町広場」中央に吊るされた大提灯と。

贔屓にしていた役者さんの訃報が続き、実はロスでしばらく歌舞伎に向き合えていなかったという神田さんですが、お話の端々からは深い歌舞伎愛と情熱が伝わってきました。

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神田愛花

歌舞伎は元々大衆娯楽。だからどんな人でも楽しめるはずなんです。

「こうしなきゃ」っていう見方を真似する必要は全くないと思います。300年、400年前の庶民が楽しんでいたものを、まず観てみよう、というところから行ってみては? きっと楽しめると思います!

「間違いない街、銀座。」次はどこに行く?
次回は6月公開予定です。お楽しみに!

〈GINZA KABUKIZA〉木挽町広場
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住所:東京都中央区銀座4-12-15
TEL:03-3545-6557
営業時間:<劇場公演中>9:30~18:30、<劇場休演日>9:30~18:00
定休日:不定休

2013年に建設された〈GINZA KABUKIZA〉。「歌舞伎座」と「歌舞伎座タワー(オフィスタワー)」から成る複合施設で、「木挽町広場」は地下2階。「お土産処 かおみせ」や「食品雑貨 はなみち」などのショップがあり、歌舞伎座関連のグッズやお土産が揃う。

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