〈GINZA KABUKIZA〉に行ったらお土産どうする?歌舞伎好きが選ぶ間違いない「歌舞伎土産」|神田愛花の「間違いない街、銀座。」第6回

第6回は〈GINZA KABUKIZA〉へ。歌舞伎好きの神田さんならではの「歌舞伎土産」を教えてくれました。

かんだ・あいか/1980年神奈川県生まれ。フジテレビ系お昼の帯番組『ぽかぽか』にMCとして出演中。情報番組やバラエティー番組など幅広く活躍する。銀座好き。歌舞伎好き。
第6回 歌舞伎好きが選ぶ間違いない「歌舞伎土産」
神田さんは歌舞伎好き。それはお母様の影響だったとか。

日本舞踊をやっていた母が歌舞伎好きだったんです。
私自身が初めて歌舞伎を見たのは、確か小学生くらいのとき。ただ本当にハマったのは社会人になってから。いつも母と行っていましたね。
1番好きな演目は、舞踊の名手と言われた坂東三津五郎さん(十代目)と中村勘三郎さん(十八代目)の「棒しばり」。
棒に縛られたまま、酔って踊るのですが、本当に華やかで見事でした。あまりにも楽しくて、それを見る自分の目が、キラキラと輝いたのが自分で分かったくらい。
※「棒しばり」とは? 狂言の「棒縛」を元にした歌舞伎の人気舞踊。初演は大正5年。酒好きの次郎冠者と太郎冠者は、盗み酒をしないよう主人に両手を縛られる。そんな中でも協力して酒蔵の酒を呑みかわした2人は、ほろ酔い気分で踊り始めて…。



私は「勧進帳(かんじんちょう)」など古典歌舞伎も好きなのですが、見ていると、江戸時代に生きた方と同じものを見て、同じように感動しているんだということに興奮して。全く違う時代を生きているのに、同じように感動できるなんて、面白いですよね。
そこから私は歌舞伎の魅力にどっぷりはまりまして、古典歌舞伎を中心によく観に行くようになりました。

魅力は知りつつも、歌舞伎に対して「敷居が高い」「難しそう」というイメージを持つ人もいるのでは?
「そうして敬遠してしまう方もいると思うんですけど、私も歌舞伎好きと言いつつ、話の内容はよく分かっていないんです(笑)」と神田さん。

イヤホンガイドをつけてようやくお話が分かるくらい。でも、歌舞伎の楽しさはそれだけではないですから。
生演奏も魅力ですし、同じ話でも演じる役者さんで全く違うように見えるのも面白い。いろいろな要素があるので、まずは一回、一番後ろの席でもいいので観に行っていただきたいですね。
一度観劇したら、何かしらご自身の気になるポイントが出てくると思うんです。
そして歌舞伎の観劇に行ったならば、お土産選びも楽しみたいですね。〈GINZA KABUKIZA〉には複数のショップがありますが、今回は地下2階の「木挽町広場」へ。いざ、お土産選び!

演目が描かれた缶ごと楽しむ「歌舞伎座海苔ちっぷす」



歌舞伎の演目ごとに思い出があって、こちらの「歌舞伎座海苔ちっぷす」に描かれている「娘道成寺(むすめどうじょうじ)」と「連獅子(れんじし)」もこれまでに何度拝見したか…。
先ほどもお話ししたように、同じ演目でも、役者さんが変わるとまた全然違う雰囲気になるので、それぞれに思い入れがあるんですよね。
こちらは食べ終わった後もずっと楽しい。蓋を開けてペン立てにしたり、お箸立てにしたりするのもよさそうです。
本当に素敵ですね〜。演目がいっぱいある中で、「娘道成寺」と「連獅子」をセットにしたのはなぜなんでしょうか…。そこにも物語があるはずで、気になりますね。
隈の形から考察する「ジャガードはんかち」


隈取の「ジャガードはんかち」、とってもかわいいです。
4つに折ったときにも、ちゃんと隈が見えるんです。落ち着いたカラーの中に、グリーンやオレンジ、赤のドットが入っていて、かわいらしさがありますね。
4つの「隈」が描かれてるのですが、それぞれちゃんと違う形なのもいいですね。一つ一つ何のときの隈取か、考えたり、話したりするのも面白そうです。

色を塗るのも恐れ多い!?「歌舞伎ぬりえ」


坂東玉三郎さんの舞台はもう数えきれないぐらい拝見しています。
こちらのぬりえを見ていたら、歌舞伎座で見た玉三郎さんの生の演技が思い出されました。


「鷺娘」は2階席から拝見しました。
大量の雪が降る中、鷺の精の玉三郎さんが着物の裾をすりながら回転するように激しく舞うんです。舞台の雪がその動きに沿って、うわーっとうず巻いて、円を描いていく。忘れられない光景です。
本当に尊くて…色を塗るのも恐れ多く感じてしまいますね(笑)。
おやつもアクセサリーも「歌舞伎土産」にぴったり!
ほかにも、「木挽町広場」では歌舞伎をモチーフにしたさまざまな観劇土産が揃います。この日の神田さんは、足袋の形をしたおせんべいや和風デザインがかわいいアクセサリーが気になったそう。



贔屓にしていた役者さんの訃報が続き、実はロスでしばらく歌舞伎に向き合えていなかったという神田さんですが、お話の端々からは深い歌舞伎愛と情熱が伝わってきました。

歌舞伎は元々大衆娯楽。だからどんな人でも楽しめるはずなんです。
「こうしなきゃ」っていう見方を真似する必要は全くないと思います。300年、400年前の庶民が楽しんでいたものを、まず観てみよう、というところから行ってみては? きっと楽しめると思います!

「間違いない街、銀座。」次はどこに行く?
次回は6月公開予定です。お楽しみに!

住所:東京都中央区銀座4-12-15
TEL:03-3545-6557
営業時間:<劇場公演中>9:30~18:30、<劇場休演日>9:30~18:00
定休日:不定休
2013年に建設された〈GINZA KABUKIZA〉。「歌舞伎座」と「歌舞伎座タワー(オフィスタワー)」から成る複合施設で、「木挽町広場」は地下2階。「お土産処 かおみせ」や「食品雑貨 はなみち」などのショップがあり、歌舞伎座関連のグッズやお土産が揃う。