「女が女を推す」時代に、彼女たちが支持されているワケとは? 【でか美ちゃん&ちゃんまい (ベッド・イン) 友だち対談】
一昨年「ぱいぱいでか美」から改名した歌手・タレントのでか美ちゃん(写真・左)と、日本に再びバブルの嵐を起こさんとする地下セクシーアイドルユニット「ベッド・イン」のメンバー(ボーカル&ギター)として活動する、ちゃんまいこと中尊寺まい(写真・右)。お二人とも色気に満ち溢れ、男性ファンを虜にしている……ように見えますが、実は今、むしろ女性ファンが急増中(!)なのだそう。そこには「もっと自由に、自分らしく生きたい」と願う女性たち自身の変化、さらには社会の変化がありそう。そこで、お二人がなぜ女性たちに支持されているのか、その社会や時代の背景を掘り上げるべく、対談を実施。聞き手はライター・綿貫大介が務めます。
SNSの普及は女性たちを生きづらくさせた!?
ーーここ数年でお二人の生き方、パフォーマンスに強く共感し、推している女性ファンが増えているように感じます。肌感としてはいかがでしょうか。
ーーそれはなんでだと思いますか?
ーーSNSの普及で他者をジャッジしやすくなった分、実はルッキズムやエイジズムはさらに加速し、格差を広げてしまったように感じます。お二人もその点でつらい思いをした経験が多いのでは?
ーー男社会の中で、従順になったり迎合したほうが自分のポジションを取りやすいという考え方もあったと思いますが、それをせずにちゃんと歯向かってきたことで今のお二人はあるんですね。
コンプレックスをチャームポイントに変えられた
ーー女性ファンからはどういうリアクションがありましたか?
ーーお二人がおもしろいのは、今も昔も同性ウケを意識した活動をしていないところですよね。でか美ちゃんは「ぱいぱいでか美」として活動していましたし、ちゃんまいも「パイオツカイデ〜担当」だと公言されています。むしろしっかり男性に向けた戦略はとっていたわけで。
ーーこの社会はまだどうしても男性優位で、そこに迎合しないと女性たちは生きづらいシステムになってしまっていると思います。しかし、ちょっと美化しすぎかもしれないですがバブル時代の女性たちからは主体性と自信を感じますよね。貢がれる側である自分たちの価値を知っていて、ちゃんと主役でいた。
ーー今の女性たちは主導権を持てていると思いますか?
男女ともに自分を開放できる場をつくりたい
ーーこれまでの話だけでも、お二人に付いていきたいと思う女性が多いわけがよくわかります。活動が下品に見えないのも、女性的な魅力はあくまでお二人にとっての一側面でしかないからだと思います。パフォーマンスも相当かっこいいですし。
ーーライブで開放される女性たちがいるという話を聞くと、生きづらい世の中で女性同士でケア・エンパワーメントしあっている部分もあるのかなと思いました。
ーー女性アイドルはファンから純粋無垢な処女性をいまだに求められがちだと思います。それに対してお二人はどういうアイドル像を目指していますか?
ーーこれからどういう姿勢をファンに見せていきたいですか?