娘から父へ…おいしい日本酒おしえます! 【日本酒】祝!連載120回。父・テツヤによる伊藤家好みの3本選りすぐり~『伊藤家の晩酌』第三十六夜〜
20歳の頃から唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?第三十六夜は、120回もの連載を通して、特に印象深かった3本をチョイス!
「伊藤家の晩酌」総決算!一度飲んだら忘れられない、個性派ぞろいの日本酒3選
娘・ひいな(以下、ひいな)「今回で、『伊藤家の晩酌』は120回を迎えました!」
父・徹也(以下、テツヤ)「パチパチパチ!すごいね」
ひいな「次回からは、少しテーマを変えてみようかと。なので今回は総決算として、振り返ってみたいと思います!」
テツヤ「連載始めて何年になるんだっけ?」
ひいな「2019年の7月からはじめたから…」
テツヤ「わぁ、もう丸3年か!そりゃ飲んだねぇ。120本以上飲んだってことだもんな」
ひいな「そうだね。番外編で5本飲んだりした回もあるからね」
テツヤ「300本くらいは飲んでるのかも?でもそんなに飲んでるのに、知識がそんなに増えた気がしないな(笑)」
ひいな「今までの連載を読み返してみたの。『日本酒度って何?』っていうところからはじまってるから、そういう意味では知らず知らずのうちに知識が蓄積されていってるんじゃないかな?」
テツヤ「そうか。確かに基本的なことはわかるようになってるね」
ひいな「この間、今まで飲んだ日本酒の中でどれが記憶に残ってるか聞いたじゃない?」
テツヤ「そうそう。この3本はね、スッと思い出せたんだよな。あれだけ飲んで思い出せたのって、やっぱり印象深かったってことなのかなと思って」
ひいな「今回は、父の記憶に残った忘れられない3本をご紹介したいと思います。まず『米鶴』の『ピンクのかっぱ』は、第5回目に登場したお酒です!」
テツヤ「これは衝撃的だったよね!」
ひいな「最初、『ピンクのかっぱ』を脚のついてないワイングラスで出したら、脚つきのグラスがいいってお父さんが言い出して変えたの」
テツヤ「そうなの?覚えてないな(笑)。なんで脚がある方を選んだんだろう」
ひいな「気分の問題かな?ロゼワインみたいだねっていう話をしたから」
テツヤ「俺も若かったんだなぁ(笑)」
テツヤ&ひいな「では、乾杯!」
ひいな「やっぱり、おいしいね」
テツヤ「うん、おいしいね。ワインっぽいって感じた気がするんだけど、今飲んでみると意外と日本酒って感じがする。温度によるのかな?」
ひいな「ロックにするともっと飲みやすくなるかも?」
テツヤ「そうだねぇ。氷入れちゃおうか。前に飲んだ時とは違う飲み方も覚えたしね!」
ひいな「ここに、3年の蓄積が!」
テツヤ「氷入れたら夏酒っぽくなった!冷やして飲むとさらにうまい!」
ひいな「この連載を始めた時は、蔵への敬意として手を加えて飲むことはできなかったけど、でもこの3年で『トニックで割ってください』と蔵の方がおっしゃっていたり、考え方が変わりつつあるような気がする」
テツヤ「そうだね。そういう従来の殻を破って新しい楽しみ方を提案するようになったのも最近だよね」
ひいな「うん、氷入れると一段とおいしくなるね」
テツヤ「でもしっかり日本酒を感じるなぁ」
ひいな「最近、軽めの日本酒を飲んだりしてたから」
テツヤ「最初に飲んだ時は軽いイメージだったんだけど。いろいろ日本酒を飲んできたから違いがわかるってことか」
ひいな「比較できるほどいろいろ飲んでてきたってことだね。アルコール度数10%なんだよ」
テツヤ「めちゃくちゃ低アルだね」
ひいな「そう。これ以上に軽い感じの日本酒あったからね」
テツヤ「3年経っても、この『ピンクのかっぱ』は定番商品としてあるんだね。うれしいなぁ。『相性のいい料理は、酢牡蠣、しゃぶしゃぶ(ポン酢)、焼き鳥(塩)、肉団子甘酢あんかけ』とかすごく具体的だね(笑)」
ひいな「酸味がポイントなんだね、きっと」