植物のある暮らしかた。 植物と暮らす人。|コンサルタント・moni『日本庭園をイメージして癒しの空間づくり。』
飾るだけで部屋の印象を変える緑や花。センスが良い人々は、どんなふうに植物を選んで、飾り、育てているのだろう?3組から学ぶ、植物のある暮らしのつくりかた。今回は、コンサルタント・moniさんのお部屋を見せてもらいました。
年前に建てた一戸建てに夫と2人で暮らすmoniさん。植物がそばにない生活は考えられないので、家探しの必須条件は、日当たりと風通しが良いことだった。基本は観葉植物を多く置き、季節の花々を鉢植えや切り花でプラスしている。
大小の植物が約10種類置かれた、moniさん宅のリビングダイニング。部屋づくりでイメージしているのは「日本庭園」だそう。「実は南国の植物も多いのですが、背の高い木ばかりだと南国チックになるので、中低木で高低差をつけて、和風に見えるようにしています。ポイントは、葉が小さめでヒラヒラした質感のものを選ぶこと。大きめの葉の植物よりも『和』との親和性が高く、統一感が出しやすいです」植物を置く場所は2階のリビングダイニングのみ。常に目が行き届き、水回りが近い場所でないと管理がおろそかになるためだ。
「植物と上手に付き合うには、自分の住環境とライフスタイルをよく理解してから植物を選ぶこと。自分に合う植物を選べば、無理せず長く付き合えます。うちの植物は、定期的な水やりなどはしますが、基本的に放ってあるだけですよ」常に置いてある植物たちの存在を、より感じるのは来客時。「植物があるだけで視線のやり場に困らないし、場が和むんですよね。植物を眺めながら話していると、意外な打ち明け話などが出てくることもある。人の気持ちを癒してくれる力を感じると、植物も犬や猫と同じで生き物なんだな、と思います」
植物を育てるマイルール
RULE #1 木は水をやりやすい場所に。
頻繁に水をやる大きめのガジュマルとエバーフレッシュはキッチン近くに置いている。「ガジュマルは、普段は水をやるだけですが、葉に汚れが溜まると呼吸ができなくなるので、1年に一度は外に出してシャワーを浴びさせて汚れを落とすのが理想。それができないときは、1枚ずつ葉を拭いています」
RULE #2 季節の切り花を欠かさない。
観葉植物は花が咲く時期が短いので、常に切り花を食卓などに飾っている。「ただ花瓶に生けるだけで絵になるので、いろいろな花を組み合わせたブーケを〈ユニクロフラワー〉などでよく購入しています。ローテーブルに飾る花は、料理の邪魔にならないよう短く切って器などに生けることが多いです」
RULE #3 単調にならないように並べる。
流れるように視線が動くよう、色や形を考えて並べている。「たとえば今は一時的にあじさいが多いのですが、理想のあじさい寺の風景を思い浮かべながら配置を決めています。あじさいの鉢植えは特別なお手入れをしなくても1カ月くらいきれいに咲くので、初心者にもおすすめです」
RULE #4 変色した葉もすぐには切らない。
枯れたように見える葉もすぐに切らず、しばらくは様子を見る。「以前、植物園の方に『新芽が出ることもあるので、ちょっと枯れたくらいでむやみに切らないで』と言われてから、なるべく自然に任せるようにしています。本当に枯れたら自分で葉を落とすので、それまではそっとしておきます」
RULE #5 湿度は30%以上をキープ。
植物のことを考えて、冬場でもエアコンは使わず、ガスストーブと床暖房で部屋を暖め、常に加湿器をつけている。「基本的に、人が快適な湿度と温度は植物にとっても快適。部屋の湿度計をチェックして、30%を切らないようにし、温度は18℃以上をキープしています」
RULE #6 水やりはビーカーを使用。
ホームセンターで購入した2リットルのビーカーを使って水やりをしている。「目盛りがついているので、栄養剤などを希釈するときにも便利なんです。乾燥に強い植物を選んでいるのと、ほとんどの観葉植物は1週間くらい水をやらなくても大丈夫なので、やりすぎないようにしています」