都会の中に溶け込む水の流れの象徴。 有名建築家によるお寺の名作巡り。【東京】石山修武が手がける〈観音寺〉
LEARN 2022.01.20
探してみると都内にも名作の寺院を発見!お寺に対するイメージが 覆されるような、斬新で印象的な名建築をお見逃しなく。今回は、石山修武が手がける〈観音寺〉を訪れました。
具体と抽象を使って水の中へと入っていく。
再建のために1996年に竣工された同寺院は、水をイメージしたデザインをモチーフに造られている。それを象徴するように屋根の部分が湾曲しているのが特徴。
屋根からの水の流れを再現した角張った壁。
水をモチーフにした屋根などとは対照的な印象を受ける角張った壁。川(水)の流れによって削られている様子を再現しているのではないかといわれている。
Profile…石山修武(いしやま・おさむ)
工業製品を用い、手作りで建設した〈幻庵〉によって注目された建築家。全国の左官職人と協働して造られた〈伊豆の長八美術館〉など、近代文明への批判的な視点を持つ作品を手がける。
〈観音寺〉
1682年創建の真言宗豊山派の寺院。御府内八十八ヶ所霊場52番、豊島八十八ヶ所霊場52番、山の手三十三観音霊場14番札所となっている。
■東京都新宿区西早稲田1-7-1
■03-3203-6440