「かわいい」神社ならこの3社。 【京都】乙女心をくすぐる”かわいい”神社〈下鴨神社〉へ。
授与品をはじめ、おみくじ、しつらえまで思わず「かわいい!」と声に出したくなる工夫がいっぱいの神社を選んでみました。今回は、京都〈下鴨神社〉を訪れました。
【It's cute!】1.御神紋をかたどったハート形のおやつ。
下鴨神社と縁が深い和菓子店が営む〈さるや〉には、江戸時代の名物を140年ぶりに復活させた申餅(400円)など神社ゆかりの菓子がそろう。なかでも御神紋「双葉葵」をかたどった葵の最中(450円)は見た目のかわいさから女性に人気。上質な茶器、人間国宝が手掛けたパッケージデザインなど、細部にまで行き渡る京都らしい“雅さ”にも注目したい。
■下鴨神社境内 090-6914-4300
■10:00~16:30 無休
【It's cute!】2.乙女心を撃ち抜く愛らしいお守り。相生社の授与所には縁結びのお守りやおみくじが勢ぞろい。
相生社の授与所には縁結びのお守りやおみくじが勢ぞろい。
【It's cute!】3.手鏡形の鏡絵馬をかわいくメイク。
美麗の神を祀る河合神社では、顔が描かれた鏡絵馬に持参の化粧道具や色鉛筆でメイクを施し奉納する(初穂料800円)。お参りのあとは、神社で育ったカリンと御神水から作られたカリン美人水(350円)を飲んで参拝の仕上げを。
玉と謳われた美の女神を原始の森が護る古社
京都三大祭のひとつ、葵祭の舞台となる古社。正式名称を賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)というが、京都を貫く鴨川の下流に位置することから、親しみを込めて下鴨(しもがも)神社と呼ばれる。参道沿いには12ヘクタールもの原生林「糺(ただす)の森」が広がり、当地が原野だった頃の植生が現存。鴨川べりや京都御苑と並ぶ身近な憩いの場として、多くの市民が安らぎを求め足を運ぶ。
あでやかな朱塗りの楼門の先には檜皮葺(ひわだぶき)の社殿が並び、国宝である東西の本殿に2柱の御祭神、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と玉依媛命(たまよりひめのみこと)が祀られている。古代の京都を開いた守護神・賀茂建角身命が五穀豊穣や平安無事を祈願する神であるのに対し、娘の玉依媛命は縁結びや安産など、女性の願いを叶える女神として信奉される。山城国『風土記』に「玉依媛命が鴨川で禊(みそぎ)をしていると丹塗(にぬ)りの矢が現れ、持ち帰ったところ美しい男神に変わり、のちに子をなした」とあるためだ。
また「糺の森」の入口近くに立つ摂社・河合神社では、神武天皇の世、玉のような美しさから「日本第一美麗神」と崇められた玉依姫命を祀り、美人祈願の新たなパワースポットとして注目を集めている。境内には縁結びスポットとして古くから信仰を集める霊木も。楼門前の相あいおいのやしろ生社に祀られる「連理(れんり)の賢木(さかき)」は、2本の木が途中で結びつき1本になっていることから、恋愛成就を願う参拝者が後を絶たない。お参りを終え、けやきやエノキなどの広葉樹が茂る原生林を抜ける頃には、心身が清々しい気に満ちているのを感じるだろう。
〈下鴨神社〉
敷地から縄文期の祭祀遺跡が見つかるほど歴史が古く、『枕草子』など平安時代の王朝文学にもしばしば登場。代表的な神社建築の様式をとどめ、1994年には神社全域が世界遺産に。
■京都府京都市左京区下鴨泉川町59
■075-781-0010
■本殿6:30~17:00