家電ファン&家電のプロ座談会。 コロナ禍で洗濯機・冷蔵庫を買い替える人が続出!?【耳寄りネタ、もりだくさん!】
定番家電からニッチな単機能家電、今後注目のジャンルまで。家電フリークのふたりが思う存分、語ります。知っておけば必ずプラスになる、タメになる話がいっぱい!
フラッグシップモデルが絶対に間違いない理由。
石井和美(以下、石井):一人暮らしが爆発的に増えたし、シニア世帯、DINKS、子供がいても1人と暮らしの形は多様化する一方。多くの家電は4人家族が基準でつくられていて(苦笑)。
松橋周太呂(以下、松橋):冷蔵庫、洗濯機、オーブンレンジなどはそうですよね。
石井:コロナ下では、そんな定番家電を見直す人も多かった。
松橋:僕もしょっちゅう友人から相談されました。中でも冷蔵庫、洗濯機についてアドバイスを求められることが多かったかな。
石井:同じです。松橋さんは友人にどんなアドバイスを?
松橋:お金をかけた方がいいポイントは外さないこと、でしょうか。例えば洗濯機だったら、絶対に乾燥機能がフルで付いている方がいいから、そこはケチるな、とか。冷蔵庫だったら容量が大きい方を買うとか。
石井:その通りですね。
松橋:定番家電の多くは、ほぼ毎日使うもの。ケチったことで毎日ちょっとずつイライラして、それが1年、10年って積み重なったらどうですか?特に「時短」の部分に関わるのであれば、絶対に惜しまず出した方がいい。僕にとって掃除と洗濯は、“いかに早く、ストレスなく済ませるか”なんです。だから、各メーカーのいわゆる“フラッグシップモデル”を買うことに躊躇はないですね。
石井:ちょっと妥協してミドルクラスを買う人、多いですからね。
松橋:それがいちばんもったいないと思う。フラッグシップモデルは、多機能でも使い方がわかりやすく出来ている。一方のミドルクラスは、いくつものボタンを自分で使いこなさなくてはならないことが多い。でも、説明書なんて読みたくないじゃないですか(笑)。
石井:使いこなせないまま、「多機能はいらない」と結論付けてしまうのは、確かにもったいない。
松橋:もちろん、「一人暮らしには必要ない」「高いし無理」っていう声があるのもわかります。僕もなかなかローンを組めない職業なので(苦笑)。それでも、圧倒的に生活が豊かになるし、2〜3年後に結婚して買い直すことを考えたら無駄にはならないはず。
石井:ちなみに私の元には、10年くらい前にドラム式洗濯乾燥機を買って後悔している人からの相談が多かったですね。ホコリが溜まって乾燥性能が落ちて、どんなにお手入れしてもダメ、と。それで「縦型洗濯機に戻る」という人もいて。
松橋:そのジレンマ、わかるな〜。でもだいぶ改善されてきてますよね。
石井:そうなんです。ドラム式の方が歴史が浅い分、進化の余地はあって。お手入れが簡単で乾燥性能が優れた新製品がこれから続々出てくるはず。定番家電にも期待できる分野は、まだまだあるので楽しみです。
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◆家電プロレビュアー・石井和美(いしい・かずみ)/白物家電を中心に、製品レビューを15年以上執筆。茨城県守谷市に一戸建てタイプ「家電ラボ」を開設。大型家電を実際に動かし、テストも行う。家電ブログ(https://kaden-blog.net/)も人気。
◆お笑い芸人・松橋周太呂(まつはし・しゅうたろ)/お笑い芸人。“家事えもん”として情報番組に引っ張りだこ。掃除能力検定士5級ほか、ジュニア洗濯ソムリエなど資格も多数。『ほったらかし掃除術』ほか、著書も好評発売中。