97F32233-5505-4DFC-AB57-02339228E51F

編集Tが通う、心やすまるカフェ&喫茶店。「渋カフェ」その16 本郷の〈万定〉がフルーツパーラーであり続ける理由。 Learn 2018.01.10

Hanakoスイーツ担当が、よく訪れるカフェ&喫茶店をご紹介しています。レトロなテーブル、懐かしくてかわいいメニュー。不思議と落ち着く「渋カフェ」。ウッディな世界でのんびりしたひとときを。前回の上野〈王城〉はコチラ連載トップはコチラ。16回目は本郷らしいお店の一つ〈万定〉。

A1396008-1B3E-4739-B87A-5BC8EBA9E3B4

本郷三丁目の駅からますぐ北へ。東大前の並木道の向かいに、ひっそりとハヤシライス、天然ジュースの文字が登場します。カレーライスの部分は、夏場ならツタの葉に隠れて見えないかも。

12E7984F-317A-4867-97C0-D81E817D8C73
FA35D03B-7CB1-494B-A0F1-A96DFBDE6E49

大正3年創業建築。昭和に入って表側を看板建築風に直したというお店は、当時の面影があちこちに。赤と黄色のストライプの庇が、なんとも印象的。看板には「フルーツパーラー」の文字が。

07DD5B7A-2ABC-46B9-8355-074A460ED189
4EE063C3-576F-4ED0-BD0C-7B6C091C1D74

メニューに天然オレンジジュース、いや、オレンヂジュース。350円。

84E99C3A-65B4-4DEC-B232-509069BAAB5D

レトロなテーブルに柑橘の鮮やかな色が映えます。他にバナナジュースやレモンスカッシュも。一度「カットフルーツもあるんですか?」 と尋ねたら、「昔はそういうのもあったけど」とマダム。聞けば「大正の創業時は表が青果店で、東大病院に行く人や教授たちが買ってくれていたけど、フルーツパーラーでカレーとハヤシを出したらそれが学生達にウケて、そのうち食事制限が一般化してお見舞いに果物を持ってく人も少なくなり、表の青果店は先代が亡くなった時に閉じてしまった」のだそう。

つまり「シャッターはそのときの名残り」だったのです。

AA761DD8-3CFB-4DB9-AF76-4FBBB529593D

パリみたいに年季の入った床。

496E3D37-F265-4149-A64A-ED92FB657DC7

いつしかここの看板メニューは、天然ジュースとカレーに。シンプルなスープカレーの味には、昔から変わらない、西洋へ憧れた昭和の夢がひっそりと。小麦粉から炒めて、野菜をペースト状にして煮込んだカレーは750円。トマトをしっかり使った甘辛のハヤシライスも人気。「フルーツメニュー全部は出来無いから、先代の意志をついで、フルーツパーラーとして天然ジュースだけは出し続けているんですよ」

794FB0B1-A56B-4785-BE2D-BA35FB78F0DF

懐かしい縦にスリットが入った窓ガラス。

71459968-54B5-4535-942A-D9D5AFF4730E

天井の大きな扇風機。中央のカウンター。関東大震災、戦争の被害も逃れた内装。往年の活気が見て取れます。

84F735D1-BE55-456A-8A3D-301692FF56AA

必見は昭和9年製のレジスター。今も現役でガチャン!とお釣りが登場します。マダムの上品な語り口が耳に心地よくて、来るたびについ色々質問してしまうのですが、文教エリアである本郷でずっと愛され続けているのは、レトロな空間だけが理由ではないのかもしれません。

〈万定〉
東京都文京区本郷6-17-1
電話:03-3812-2591
営業時間:11:00〜15:00
不定休
40席
禁煙

Videos

Pick Up

夏の風物詩、鵜飼鑑賞を〈星のや京都〉専用の屋形舟「翡翠」で。三味線の生演奏が流れる、1日1組だけの雅な「プライベート鵜飼鑑賞舟」は9月23日まで。忘れられない、 ふたりだけの 夏のバカンス。〈星のや京都〉東京を拠点にする料理家と京都を拠点にするアーティスト、ふたりは数年来の友人。はじめてのふたり旅、選んだ場所は、京都の奥座敷・嵐山。喧騒から離れ、ひっそりとした地で、季節を味わい、いつもとは異なる会話とともに過ごす。Travel 2023.08.31 PR
SP用トップ画像ハナコラボ パートナーが楽しむ、とっておきのホテルステイ実現の理由とは。これからの旅にはホテル提携のクレジットカードがお得! 〈ヒルトン小田原リゾート&スパ〉編。久しぶりに行動制限なしで外出を楽しめる今年は、旅行へのモチベーションが高まっている人も多いのでは。旅で使うお金や日常生活の支払いを一つのクレカにまとめると、ポイントや特典がついてお得に。貯めたポイントを次の旅行でも使えたりするから、クレカ選びは大切。今、旅行好きでコスパや特典重視の人たちにおすすめしたいのは、とっておきのホテルステイを驚くほどお得に実現できてしまうカード。 中でも注目すべきは「ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス®・カード」。料金の上がりがちな週末に世界中のヒルトングループのホテルに一泊無料で宿泊ができる「ウィークエンド無料宿泊特典」などがあり、年会費の元があっという間に取れてしまうと評判です。そこで、旅行好きのハナコラボ パートナーの二人がこのカードを体験してみました。毎日の決済やヒルトンでの滞在などでカードを利用しポイントを貯めている様子や、どんな特典を楽しんだかをリポートします(抽選で100名さまにAmazonギフトコードカード500円分が当たる読者アンケートを実施中。回答は記事の最後から) (PR/ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス®・カード)Learn 2023.08.31 PR
ヘアメイクアップアーティスト・草葉妙子さん 〈+CEL〉ランドセル〈+CEL〉インタビューvol.3 (後編) ヘアメイクアップアーティスト・草場妙子さんが受け継ぎたいメイクアイテムのケアの仕方。ランドセルブランド〈+CEL〉と子どもたちへ受け継ぎたいものについて話を聞くインタビュー企画。シリーズ3回目に話を伺ったのはヘアメイクアップアーティストの草場妙子さん。前編で受け継ぎたいものとしてあげてくれた「メイクアイテムのケアの仕方」について、どんなことを知っておくといいのか、教えてもらう。そして〈+CEL〉のランドセルもチェック。普段、使用するメイク道具も試供品はほとんど使わず、必ず店頭でみてから購入して選んでいるという草場さん。もの選びにこだわりを持つプロの視点、そして6年間の小学生ママ経験者として、〈+CEL〉のランドセルはどう評価する?Learn 2023.08.17 PR
ヘアメイクアップアーティスト・草葉妙子さん〈+CEL〉インタビューvol.3 (前編) ヘアメイクアップアーティスト・草場妙子さんがみつけた、 子育てと仕事のちょうどいいバランスの取れる場所。日常使いできるナチュラルなメイクと、メイクをすることのシンプルな喜びを教えてくれる、ヘアメイクアップアーティストの草場妙子さん。彼女でなくては、と指名する女優やモデルも数多い。日々撮影を抱え、スケジュールに追われる中でも新しいコスメアイテムの探求にも余念がない(その様子は彼女のインスタグラムでもおなじみ)。仕事にいつも真摯に取り組む一方で、草場さんは家族を愛するひとりの母でもある。 ランドセルブランド〈+CEL〉と一緒に“子どもに受け継ぎたいもの”を訊くインタビュー企画。今回は、今、中学1年生だという娘さんに草場さんが受け継ぎたいものについて、そして草場さんの子育てに対する今の気持ちを訊く。Learn 2023.08.12 PR