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木村ミサと本日のティータイム 吉祥寺で抹茶の奥深い世界を知ろう。挽きたてのドリンクやスイーツがいただける〈Capoon抹茶製造所〉へ。
みなさまこんにちは。木村ミサです。少し暖かくなってきて花粉が猛威を奮っていますが、最高のお散歩日和になりましたね。そんな道中にホッと休憩できるお茶屋さんがあれば、お散歩のクオリティーも気分もグッと上がって最高。ということで、今回はお散歩がてら思わず足を踏み入れたくなるような、お抹茶の専門店をご紹介します。
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吉祥寺駅から中道通りを歩いていくと、抹茶色ののれんが目印のモダンな外観が見えてきます。にぎやかなところから少し静かな町並みに変わるちょうど境目くらいに〈Capoon抹茶製造所〉はあります。店主は元々コーヒーのバリスタ。抹茶の魅力に惹かれ、農家さんにお話を聞いているうちに、抹茶もコーヒーのように産地、品種、肥料など条件によって味が変わることを知り、もっとコーヒーのように抹茶の品種が手軽に選択できるようなお店があったらいいなという想いからこのお店を立ち上げたのだそう。
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入り口にある石臼は、生産者さんが行っていることをよりよく伝えるために置かれています。ここで挽かれた引き立ての抹茶がいただけるのもうれしいですし、なかなか引き立ての新鮮なお抹茶をいただくことって東京ではないから、それだけでも足を運ぶ価値があります。お抹茶のいい香りがお店に香り、落ち着く。
【本日の1杯目】「抹茶プリンセット〜ホワイトチョコホイップのせ〜(挽きたて抹茶オレ 甘さなし)」
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抹茶プリンとお好みのドリンクが選べる〈Capoon抹茶製造所〉で人気のセット。抹茶はスイーツなどの主役にもなるし、サブにもなれる汎用性の高さが魅力。特にスイーツとして甘みと合わさると可能性が広がり、さらに抹茶の旨味にふれることができるのです。
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まずは抹茶プリンをいただきましょう。目を引く鮮やかさでしゃきっと目が覚めます。オリジナルブレンドの抹茶と、たまごを使用していることでよりプリン感が引き立ちます。底のカラメルソースから一気にスプーンを投入。すくってみると、まろやかながらもややプリンのほどよい弾力が感じられる。濃厚な中にもプリンのなめらかさ、甘さの中にある苦味がやみつきになります。それぞれの層でいただくより、カラメルソースとホワイトチョコホイップを一緒に食べるほうが、抹茶のよさをより引き立ててくれるバランスを感じられるのでおすすめです。
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大本命の「挽きたて抹茶オレ」。お店で引いたばかりのオリジナルブレンドの抹茶を使用。〈Capoon抹茶製造所〉の抹茶は牛乳に合うものなので、コーヒーでいうエスプレッソのように、牛乳と一緒でもしっかり抹茶が負けないようにブレンドしているのだそう。「挽きたて抹茶オレ」は、抹茶のおいしさをより知ることができる1杯で、甘さありとなしが選べます。どんなものか興味があり、甘さなしを選択。
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キリッとしたかっこいい抹茶色をミルクと混ぜ合わせると、ほほえみのようなやわらかい抹茶ミルク色に。甘さがない分、挽きたての抹茶の苦味をより感じられます。苦味も旨味の中にあるので、飲みやすいことに驚き。抹茶はあまり詳しくない私ですが、抹茶ってこんなにおいしくてブレンドによって変わるのかと、発見のオンパレード。ミルクも低脂肪乳を使用しているのでさっぱり飲みやすく、これが夏だったら一気飲みしちゃうなぁ、と妄想してしまいます。甘さありはキビ糖シロップを使用しているので、優しい甘みで、これはこれで抹茶と甘さのコントラストが楽しい。抹茶苦手な方にもぜひおすすめしたい1杯です。
【本日の2杯目】「ココナッツ抹茶バターサンドセット(シナモン抹茶オレ)」
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コロンとしたフォルムがかわいいココナッツ抹茶バターサンドとドリンクのセット。今回は2色のバイカラーが印象的な「シナモン抹茶オレ」を選びました。リニューアルしたココナッツ抹茶バターサンドは、東南アジアで人気のカヤトーストに使われているカヤジャムをベースに作られたもの。抹茶のいいところを引き出すため、甘めに仕上げています。パンは全粒粉を使用したころっとかわいいもちもち系のパン。
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ぎゅっと軽く押さえてかぶりつく。ココナッツの甘みと抹茶の苦味、バターのまろやかさが絶妙なバランスで止まらなくなる。こんなかわいい見た目なのに自己アピールがしっかりしている、頼もしいながらも繊細でたまらない味。抹茶と甘みがこんなにも相性がいいということがこれを食べるとよく分かります。暖かい日はこれをテイクアウトして、〈井の頭公園〉でのんびり堪能したいな。最後の一口がもったいなくて食べるのが惜しくなるくらい、リピートしたくなっちゃう魅力的なパン。
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そしてパンに合わせるのは「シナモン抹茶オレ」。甘さなしの抹茶オレをベースにシナモンシュガーのほんのり甘みが楽しい。シナモンと抹茶も相性いいことを発見しました。チャイのようなスパイス感のある香りが抹茶の草原のような香りとぴったり。そして甘みのあるココナッツ抹茶バターサンドと、ほのかな苦味のオレのコントラストが抜群にハマる。どちらも抹茶なのに抹茶で引き立てるという、ポテンシャルの高さに魅せられます。
【本日のお土産】「やぶきた抹茶入りほうじ茶」
ティーバッグのものがラインナップされているなか、今回は「やぶきた抹茶入りほうじ茶」という、はじめましてのものをお持ち帰り。おうちでザッと淹れてもおいしいようにつくられているのだそう。熱湯で淹れてみると、ほうじ茶の香ばしい香りがします。淹れてすぐ飲むと抹茶感が感じられながら、ほうじ茶の芳醇さが顔を覗かせるような印象でしたが、2煎目からはその印象が逆になる、とってもおもしろい茶葉でした。めずらしいと思うので、手土産にもぴったりだと思います。
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挽きたての抹茶に、オーダーから1煎ずつ丁寧に点てられる、抹茶のプロセスが楽しめるのは〈Capoon抹茶製造所〉ならではの魅力。主役にも名脇役にもなれる、スイーツにもドリンクにもなる抹茶の大きな可能性を知るきっかけになりましたし、もっと知りたくなりました。“coffee or matcha?”を目指し、普段の生活のなかで、「コーヒーにする?抹茶にする?」という会話が自然にできるような世の中になってほしいという想いで、コーヒースタンドのようなサクッと入りやすい雰囲気にしているのだそう。抹茶好きな方には、より魅力を知るきっかけに、そして苦手な方にも、ぜひ抹茶オレを飲んで好きになってほしい!そんな本日の一杯、召し上がれ!
〈Capoon抹茶製造所〉
■東京都武蔵野市吉祥寺本町2-33-2
■11:00〜19:00 火曜休
■https://www.instagram.com/cafecapoon/?hl=ja