編集Tが通う、心やすまるカフェ&喫茶店。「渋カフェ」その11 本郷三丁目〈FARO〉で昭和初期の光を浴びながら絶品コーヒーを。
Hanakoスイーツ担当が、プライベートで訪れるカフェ&喫茶店をご紹介しています。レトロなテーブル、懐かしくてかわいいメニュー。不思議と落ち着く「渋カフェ」。ウッディな世界でのんびりしたひとときを。11回目は本郷散策の際に立ち寄りたい一軒。
今回の渋カフェは本郷三丁目の駅からすぐの〈FARO COFFEE&CATERING〉。以前にここの一階にあるうどん店〈こくわがた〉におじゃましたときに、階段の文字が気になって吸い込まれました。よく見るととても古いビル。階段の手すりにも味があります。いやこれはリノベーションしたときに付けたのだろうか? それくらい建物の雰囲気を生かした内装がステキです。
最近改めて訪れたら、入口脇にこんなプレートが。そうか、ここって、歴史ある建物なんだ! 歩道からの距離が近過ぎて上を見上げることもなかったけど。「エチソウビル」は昭和初期の建築物。関東大震災後の復興建築の1つ。かつては毛糸販売の会社が入っていたそう。
道の反対側に渡ると全貌が。窓の形や屋根部分のレリーフ。味があります。本郷界隈は実は名建築の宝庫。散歩するときは、ぜひ道の反対側にも意識を。コンビニの入っているビルがやたらかっこよかったり。歩くだけで楽しいエリア。
中はこんな感じ。おしゃれです。〈オブスキュラコーヒー〉の豆を使い、香り立つカフェラテが恋しくて、つい通ってしまいます。
ディスプレーもしゃれている。
本棚の本はドイツのGestalten社のもの。スタッフがグラフィックデザイナーとして関わったものなどもあり、公式ライブラリーとして設置しているそう。
もちろんフードやスイーツも、かわいくおいしい。ある日のランチ980円。エスプレッソチーズケーキ、ワンドリンク付きで980円。
エスプレッソをかけると、ビタースイートな幸せがふわりと広がる。
めずらしいオーストラリアのプラナチャイを楽しめるのも嬉しい。250g2000円。
小さな窓から差し込む光がとてもきれいで、フードが美しく撮影できるのもここの特徴。ガラス張りのいまどきなビルにはない陰影の美しさ。昭和初期の人たちと同じ光を体感しているのかと思うと、ちょっと興奮します。ここで一杯お茶してから本郷散策する休日。いかがですか?
〈FARO coffee & catering〉
■東京都文京区本郷2-39-7-204
■TEL:03-6240-0287
■11:00~22:00
■無休