言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第31回~
ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。今回は、自分の中で今、断言できるというあることについて!
「わたしと運動」
長いようで短いこれまでの人生を振り返ってみても、今が一番体を動かしていると断言出来る。
自ら進んで運動をしているなんて、昔の自分が聞いたら腰を抜かすかもしれない。前にこちらで書いたかもしれないが、私は小さいときから大がつくほど運動が苦手だった。ドッジボールはいつも最初に当てられて、すみっこで時間をつぶしていただけだったし、跳び箱は一度も飛べたことがない。出来ないからこそ大っ嫌いで、体育の時間はいつも苦痛だった。徒競走はいつもビリで、運動会になるとお腹が痛くなって2回休んだ。部活はもちろん文化系。オーケストラに入って、中高合わせて6年もの間ヴァイオリンを弾くというめちゃくちゃインドアな放課後を過ごしていた。
そんな私が今や、週2回ジムに通ってトレーニングをしている。仕事の合間を縫ってパーソナルトレーニングでみっちり筋トレをして、加えて最近ではピラティスにも通い始めた。あんなに運動が嫌いだったのに。こんな未来、想像出来なかった。
運動をするようになったきっかけは、様々ある。久しぶりに測った体脂肪率の高さにびっくりしたから、というのもあるし、気合だけでは越えられない体の色んなガタを食い止めるため、とか、これから5年後10年後の自分のプロポーションを見据えて、とか理由をあげればキリがない。けれども何が私を突き動かしたかをあげるとするならば、強迫観念かな、と思う。
雑誌を見れば、モデルさんはもちろんのこと、読者モデルと呼ばれるようなキラキラした方たちがアフター6にはヨガやランニングをしていると書いてある。お腹が見えるトレーニングウェアや、脚の形がありありと分かるスパッツがよく似合うこと似合うこと。テレビでも同様、巷に流れる有名人の密着映像には必ず、自分磨きの時間がつきもの。体型維持のための涙ぐましい努力をまざまざと見せられる。あんなに忙しいのに、時間がないことを理由にしていないんだ…。ああ、このままじゃいかん、私もやらなくては…!と、目や耳から入ってくる「意識高い人は運動やっているよ」プレッシャーに屈してしまったのだ。
始めようと意気込んだのは良かったのだが、習慣として定着するまでが大変だった。人間はどんなことも21日間続けると習慣になる、なんてこの前テレビで聞いたけれど、まず21日間続けることが不可能だった。
最初は、会社の福利厚生で安く通うことが出来る会員制の大型ジムに通った。ここにある器具をなんでも自由に使ってください系の一般的なジム。テレビを見ながら軽く走ったりとか、バイクを漕いだりとか、ちょっとマシーンで筋トレしてみるとか、していたのだけれど、まったく効果が出なかった。というのも、ああもう辛い、とか、今週は忙しかったからもういいや、とか、とにかく言い訳を付けて、甘えて、気が付くと今月一回も行っていないなんていう始末。月会費をドブに捨てているだけだ、と、すぐに辞めた。
そこから運動自体が楽しくなければ続けられないのではないか?と思い、暗闇フィットネス系、ホットヨガ、ランニング、と一通り試してみた。けれども、どれも長くは続かなかった。周りと同じ動きをしているのになぜか私だけ違う、みたいなことがあったり、体力が追いつかなくて流れから遅れてしまったり、学生時代の悲しい過去が蘇ってくる。やっぱり私に運動は向いていないな、と思っていたときに、紹介してもらったのがパーソナルジムだった。
パーソナルジムと出会えなければ、この先もずっと体を動かすことの楽しさや爽快感を味わうことはなかっただろう。これもまた断言出来る。
(そんなパーソナルジムについてはまた次回!)
次回:8月14日更新予定