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娘から父へ…おいしい日本酒おしえます! 『伊藤家の晩酌』~第十一夜1本目/日本酒の“シャンパン”ともいえる「真澄 スパークリング Origarami」~

LEARN 2020.04.05

弱冠23歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入! 酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?今宵からはじまる第十一夜の1本目は、日本酒らしい味わいのスパークリング。
(photo:Tetsuya Ito illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita)

第十一夜1本目は、乾杯酒にぴったりな発泡系「真澄 スパークリング Origarami」。

娘・ひいな(以下、ひいな)「このお酒はね、なんと、日本酒のスパークリングだよ!」
父・徹也(以下、テツヤ)「シュワシュワ系だね」

テツヤ&ひいな「わ、びっくりした〜!」
ひいな「あふれるかと思った…」

泡がシュワシュワでおいしそう…!
泡がシュワシュワでおいしそう…!
見た目はまるでスパークリングワインのよう!
見た目はまるでスパークリングワインのよう!

テツヤ「スパークリングを徳利に入れちゃうんだ!」
ひいな「泡がいい感じでしょ? 雪だるまみたいになっちゃった」
テツヤ「すっごくおいしそうだねぇ」
ひいな「純米酒のおりがらみのお酒を、瓶内で二次発酵させたものなの」
テツヤ「へぇ〜シャンパンみたいだね」
ひいな「ね、シャンパンと同じだね」
テツヤ「美しい……」
ひいな「こんなに発泡してるお酒、あんまりおちょこで飲んだりしないよね(笑)」
テツヤ「ないね(笑)。シャンパングラスで飲んだら、きっとシャンパンだって間違えるよ、この見た目は!」
ひいな「ね」
テツヤ「どんな味なんだろう〜。早く飲みたい!」

テツヤ「おぉ〜! 何これ。予想外にめちゃくちゃ日本酒だね!」
ひいな「最初のインパクトがやっぱり日本酒って感じじゃない?」
テツヤ「そうそう。見た目に反して、日本酒感すごいある」
ひいな「うんうん、わかる」。
テツヤ「こりゃぁ、おいしいねぇ」
ひいな「今回のテーマは、春の晩酌。2〜3月にかけて春っぽさを前面に出した春酒が出回り始めるのね。でも、今回はあえて春酒ではないんだけど、春に飲みたくなる3本を選んでみたよ」
テツヤ「なるほど。これは確かに、大人の春酒だね。ここまでスパークリングな日本酒飲むの初めてかもな」
ひいな「『真澄』って老舗ってイメージが強いよね」
テツヤ「そうそう。有名だもんな」

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ひいな「全国の酒蔵で使われている『7号酵母』って、実は『真澄』の蔵で発見されたものなの。だから別名『真澄酵母』とも呼ばれてて」
テツヤ「それがもしかして、最近ブームになってたりするの?」
ひいな「いいところに気がついたね! 『真澄』はここ数年ブランドリニューアル的な感じで『7号酵母』を全商品で使い始めたの」
テツヤ「『7号酵母』ってどんな酵母なの?」
ひいな「どんな味ってうまく言えないんだけど、まさに、このスパークリングは『7号酵母』の味がする」
テツヤ「へぇ。このスパークリングは衝撃的だもんな」
ひいな「スパークリングだけじゃなくて、ふつうの純米吟醸の『真澄』とかもラベルがすごいおしゃれなの」
テツヤ「ほかの『真澄』も飲んでみたいねぇ。イメージ変わっちゃいそうだな」

「真澄 スパークリング Origarami」に合わせるのは「オリーブとツナのオープンサンド」。

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テツヤ「うわ、すごいいい匂いがしてきたぞ! 何かが焼ける匂いだね」
ひいな「お父さんが取材に行って買って来てくれた〈月とピエロ〉のバゲットを焼いてます〜!」
テツヤ「どんなおつまみなんだろう? 早く早く!」
ひいな「バゲットの上に、オリーブとツナを合わせたものをたっぷりとのせて、『メローハバネロ』のハバネロをきかせてみたよ!」

「メローハバネロ ヘブン」。フルーティだけど、脳天突き抜ける辛さ!
「メローハバネロ ヘブン」。フルーティだけど、脳天突き抜ける辛さ!
上からさらに追いハバネロ。量には気をつけて!
上からさらに追いハバネロ。量には気をつけて!

テツヤ「いただきま〜す! うんま! 最高だね。スパークリングとも合う〜!」
ひいな「日本酒の“シャンパン”だよね」
テツヤ「日本酒なんだけど日本酒じゃないというか。独特のおいしさ!」
ひいな「ブラックオリーブも合うし、このパンも本当においしいねぇ」
テツヤ「このパンを買った〈月とピエロ〉はね、すべてが初めての場所だった。小麦と水がほぼ同じでべちょべちょの生地なんだけど、高温で一気に焼くから外がカリッとしていて、食べる時の音がヤバかった。もちろん、中はしっとり。大阪の〈ル・シュクレクール〉で修行して、実家の石川県の能登でパン屋をはじめて…。詳しくは『Hanako』2/28発売号を読んでください!」
ひいな「普通ならこのパンならワインを合わせちゃうところなんだけど、『真澄』のスパークリングを合わせてみてほしい。ただのスパークリングじゃないから!」

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テツヤ「そうそう。イタリアンとかフレンチとかでスパークリングワイン飲んだらあっという間に無くなっちゃうじゃない。これはいいね。すっごい酒感あるし、パンチがあるからゆっくり飲める。うん、うまいよ」
ひいな「このスパークリングを勧めてくれた人がいるんだけどね、その方は普通のスパークリングとして合わせる料理を考えたほうがいいよって。日本酒ならではの旨みとか甘味とか複雑な味わいがあるし、それが日本酒のスパークリングの良さでもあるから、オリーブなり、タバスコなり、アクセントになるようなものを合わせたいなと思って」
テツヤ「うん、すごく合う! 負けてない感じあるよね。どっちもパンチがあるし、キャラ立ちしてるもの同士でしょ? こんなに仲良くなれるんだね」
ひいな「青春ドラマの最後みたいでしょ?」
テツヤ「初めはなんだよあいつって言ってたのに、いまは肩組んでるみたいな。すごいわ(笑)」

おりがらみ、うすにごり、あらばしり……春のお酒を表す名前は季語のよう。

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ひいな「今回選んだ3本には、春酒定番のおりがらみとかはなくして、割とどの時期でも買いやすいもの、ほとんど通年売りのものをセレクトしてみたよ」
テツヤ「おりがらみ、は春酒なんだね」
ひいな「うすにごりとかあらばしりも。なんか春っぽいよね」
テツヤ「季節感出るねぇ。日本酒の言葉って本当にきれいだね。季語みたい」
ひいな「春だし、一杯目はシュワシュワだよねっていう時に、この日本酒を選んでほしいな」
テツヤ「シャンパンとかスパークリングワインじゃなくて、これを、ね」
ひいな「バゲットを買って、オリーブとツナをのせて……。できる女な感じでしょ?」
テツヤ「おしゃれ〜! そんなことして、一体誰に飲ませたいんだよ!」
ひいな「もう。からみづらいな(笑)」
テツヤ「『真澄』は、どこのお酒?」
ひいな「長野の諏訪市だよ」
テツヤ「ほかの『真澄』も飲んでみたいなぁ。自分たちの歴史をさ、きちんと見つめ直して、もう一度酒造りをするっていうのはね、いいことだよね」
ひいな「原点回帰だよね」
テツヤ「そこにこそ、オリジナリティがあるんだからさ。いい酒だね」
ひいな「気に入ってくれてよかった!」
テツヤ「春っぽいんだけど、軽やかすぎないのもいいね」
ひいな「うん、浮かれていない感じでね」
テツヤ「唯一無二の味だね。こんなに日本酒感のあるスパークリングはじめてだよ」

→次回:4月12 日(日)更新予定

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【ひいなのつぶやき】
インパクトのあるスパークリング清酒は、ちょっとした演出としてもぜひおすすめです!
ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中

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