前田有紀の『週末・気分転〈花〉』~第50回~ フラワーアーティスト・前田有紀の原点回帰。特別な花「バラ」との思い出とは。 LEARN 2019.11.09

10年のアナウンサー生活を経て、フラワーアーティストとして活躍する前田有紀さん。そんな彼女が世の頑張る女子の気分転換になるようなフラワーライフのアイデアを紹介してくれる連載。第50回は前田さんの思い出の花・バラのお話です。

本屋さんで出会った1冊の本。

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先日、ふと立ち寄った本屋さんで見かけて、思わず手に取った本がありました。「ちいさな手のひら事典 バラ」。ページをめくると1ページ目のタイトルは、「花の女王」と記されていました。フランス語では、「バラのように美しい」「バラのような肌の輝き」など、バラにまつわる言葉がたくさんあります。

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ヨーロッパでは美しさの象徴であり、人との結びつきが強い花だったのですね。バラの歴史や、香り、お茶、バラの薬効など。バラにまつわる色々なトピックスが面白く、それ以来ふとした時に息抜きがてらページをめくってみています。

バラとの出会い。

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私が最初にバラと深く関わるようになったのは、イギリスです。私がガーデニングのインターンをしていたコッツウォルズ地方の古城、スードリー城ではお城のあちこちで色とりどりのバラが咲いていました。
毎日お城のあちこちをホースを持って水やりのために走りまわりながら、ガーデナーの先輩からバラのメンテナンスを教えてもらっていました。

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中でも息を呑むような美しさだったのが、「ホワイトガーデン」というお城の教会の前の白バラの庭。この教会は、ヘンリー8世の最後の王妃キャサリン・パーが眠る教会として有名です。季節になると真っ白な花を咲かせて、私たちの目を楽しませてくれていました。ちょうどお城の2階からもこの庭はよく見えるそうで、キャサリン・パーも眺めていたのかな、と想像しながら、メンテナンスをしていたのをよく覚えています。

それから日本に帰って花屋で働いていた時にも、花の仕入れで一番大切な仕事がバラの仕入れでした。葉が綺麗で、茎のしっかりとしたバラを買って帰ることが本当に大切で、そのためにいつもセリ前に届いたバラの箱をチェックしていました。いまの仕事では、色々な種類のお花を仕入れているので、バラだけに集中することは減りましたが、それでも私にとって、特別な原点のお花です。

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バラというとちょっと特別感があるような気がしてしまいますが、1、2輪でもお部屋を明るくするパワーは格別だと思います。色合いが可愛いものも増えているんですよ。寒くなってきた冬の週末に、ちょっと明るい気持ちになりたいときに、気軽に飾ってみてくださいね。

☆前回の記事「秋の大人の自由研究。「フラワーデッサン」でお花を愛でよう。」はコチラから
☆連載「前田有紀の『週末・気分転〈花〉』」

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