ハナコラボ日記/本山順子の東京さんぽ道 第33回 ここが新宿区?スペインレストラン〈小笠原伯爵邸〉へ。伝統と格式が息づくモダンな空間。
第33回目のお散歩は新宿区河田町にある〈小笠原伯爵邸〉にお邪魔させていただきました。思わずため息が漏れでる素晴らしい建築とお料理で、特別な日の思い出がより一層特別になること間違いなしの素敵な空間へ皆様をお連れしたいと思います♪それでは早速行ってまいりましょ~う!
歴史の重みを感じるスペインレストラン〈小笠原伯爵邸〉へ。
エントランスからもう素敵!葡萄棚のデザインが施されたキャノピー。植木の形が鳥さんの形に刈り込まれていてとってもチャーミング!♪
邸内に入ると、天井の図テンドグラスから優しい光が差し込みます。〈小笠原伯爵邸〉は別名「小鳥の館」とも呼ばれていて、随所に小鳥のモチーフが散りばめられています。
いつも酔っ払ってしまうので(笑)、今回はお食事の前に館内をゆっくりと案内していただきました。こちらは唯一現存する当時のままの小川三知氏オリジナルのステンドグラス。軽やかでまるで可憐な少女のよう。
荘厳な雰囲気のこちらは、かつての正餐用食堂。この大きなテーブルは実際に使用されていたもので、唯一現存する家具なのだそう。この伯爵邸にはどのような暮らしぶりがあったのでしょうか。歴史の重みを感じます。
なんとこの〈小笠原伯爵邸〉、戦後GHQに接収され、その後長年廃墟と化し、そして一時は取り壊しの危機さえもあったのだそう。本当に驚きです。
屋上の床面のタイルはボランティアの方々が丁寧に磨き直されたのだそう。老朽化が進んだ状態から調度品も含め、ここまで当時の様子を再現されるなんて!感服いたします。
洋館でいただく美しいモダンスパニッシュ。
ここで少しだけこの日のお料理をご紹介。「帆立のソテー 茶豆 セルフィーユ 魚のエッセンス」。たくさんのお花があしらわれており、目にも鮮やか。お料理が目の前に運ばれてきたその瞬間から、おいしさがバシバシと伝わってきます。
こちらはメインディッシュの「イベリコプルマ 2種のズッキーニのカネロニ 発芽マスタードソース」。もう、どのお料理も脳がビリビリして、クラクラしまうほどのおいしさ…!!一皿ごとに合わせられた7種類のスペインワインのマリアージュもまた格別で、これぞ至福!っという素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
心ときめく、まさに憧れの空間。
お食事を終えてから少しお庭を散策。ほとんどが剥がれ落ちてしまっていたシガールームの外壁は当時の色タイルの発色を一枚一枚確認しながら焼き上げられ、丁寧に修復されたのだそう。その数1,600パーツ!頭が下がります。
そして庭園にはガーデンチャペルもあるんです♪四季折々の花々に囲まれ、伝統と格式が息づくこの空間でのウエディングなんて…!ロマン溢れますね~!
最後にシガールームで一休み。スパニッシュ様式の建築の中、こちらのシガールームはイスラム風の造りになっています。心ときめく、まさに憧れの空間。この窓から季節の移ろいをのんびりと眺めてみたいものです。
柔らかな光が差し込む中、美しい庭園を眺めながらのランチタイム。様々な時代を歩んできた素晴らしい空間で、これからのことをゆっくり語らう朗らかな午後を過ごすことができました。年を重ねてもこんなひだまりのようなあたたかい日を迎えられるように、またそんな特別な日には小笠原伯爵邸を訪ねてみようと思います。それでは、みなさまも良いお散歩を~♪
☆第32回「福岡県・糸島で見つけた癒しスポット。海風に吹かれながらおさんぽへ。」はコチラから!