【乾燥性の便秘、生理前の肌荒れ対策に】腸内環境を整える、胡桃とオートミールの和風ドリア|3工程で綺麗になる薬膳ズボラ飯
暮らしを維持し続ける。それだけで結構みんな頑張っている。だから、たまの“頑張らない日”に、頑張らなくても、自分を養い、満たすことができるご自愛レシピをご紹介。今回は、二日酔いや胃腸の疲れ、水分代謝アップに効く「焼き芋と林檎のドルチェ温菜」。薬膳の智慧を借り、3工程で心も体も満たす一品をどうぞ。
季節と体質を重んじる、薬膳の基本
薬膳のベースとなっている中医学では、体の構成要素を「気」「血」「水」と考え、この3つが過不足なく循環している状態を健康と捉えます。そして、これらを司るのが「肝」「心」「脾」「肺」「腎」といういわゆる五臓。(※西洋医学が指す臓器名と異なります。)
中医学では、五臓を含め、心身は季節など自然界の影響を大きく受けるとされ、季節を考慮し、自分の体質に合った養生が勧められています。ゆえに、生活習慣の乱れやケア不足で五臓のいずれかの機能が低下すると、「気」「血」「水」が不足したり、流れが滞り不調の原因に。
そこで、自分の体質や季節に合わせた適切な食事やセルフケアなど養生法を怠らないことが健やかさを維持するのに重要なのです。記事下部に簡単な体質チェックを用意したので、ぜひ自分に合った養生法をチェックしてみて下さいね。
腸内環境が体の潤いのカギ
本格的に秋が深まり、乾燥が日に日に厳しくなるこの季節。気をつけたいのは、体内の潤い不足のよる乾燥性の便秘や肌荒れです。こちらの記事(【秋バテ、自律神経の乱れ、免疫力低下に】塩麹の旨味噌サムギョプサル)でも解説したように、乾燥対策には、五臓の一つであり、大腸を含む「肺」を養うことがとても大切。
今風に言えば、腸内環境を整える“腸活”が、便秘はもちろん、体全体の潤いを補うのにとても有効なのです。腸の働き良くするキーワードは「マイクロバイオーム」。マイクロバイオームとは、ヒトの体に共生している常在微生物のこと。例えば、腸内にいる多くの腸内細菌もマイクロバイオームの一種で、その良し悪しが腸内環境の状態に直結します。
腸内細菌のエサとなる食物繊維や、甘味を持つ食物を積極的に摂取することで、良質な菌を育て、乾燥が元凶となっている便秘や肌荒れをケアしましょう。また、生理前は特に乾燥しやすい時期。より意識的にこれらを摂取し、体を内側から潤しましょう。
乾燥性の便秘、生理前の肌荒れ対策に効く。胡桃とオートミールの和風ドリア
腸内環境を整える食物繊維が豊富なオートミールや、自然な甘味を持つアーモンドミルク、豆乳を使ったドリア。さらに潤いを補うのに有効な、ナッツのうち、今回はくるみを使い、食物繊維+ナッツで体の内側から潤いを与える一品です。胃腸が弱っている人はオートミールを白米に変更しましょう。
【こんな症状に効く!】
乾燥性の便秘、生理前の肌荒れ対策、髪のパサつき、抜け毛、爪の割れ
【食材の効果効能】
*くるみ…「腎」の機能を高める。体を潤す。
*オートミール…腸内環境を整える。気を補う。
*アーモンドミルク…腸内環境を整える。体を潤す。
*豆乳…腸内環境を整える。体を潤す。
■材料
[A]
たまねぎ:1/4
ブロッコリー:5かけ(小房)
ミニトマト:2個
舞茸:1/3個
塩:ひとつまみ
[B]
胡桃(ロースト):10g
ベーコン(厚切り):30g
オートミール:30g
アーモンドミルク(無糖):大3
豆乳:大3
白だし(鰹などの和風のもの):大1
ミックスチーズ:30g
くこの実:適量
[盛り付け]
パセリ、黒胡椒:適量
■作り方
【1】[A]をグラタン皿に入れて大さじ1の水を入れ、電子レンジに600w3分かける。
【2】[B]の具材を全ていれて混ぜ、 再び電子レンジに600w3分かける。(※沸騰するのでラップを忘れずに)
【3】ミックスチーズとクコの実を入れて、トースターで700w8分程度焼き、表面に焼き色つける。お好みでパセリ、黒胡椒をトッピングして完成。
おすすめの薬膳プラスアルファ食材
くこの実:潤いを与える美容のフルーツ。ドライアイや視力低下にもおすすめ。
簡単体質チェック〜秋冬編〜
簡単な体質チェックで自分のタイプを診断。今回のレシピは「バリアー不足タイプ」の方に特におすすめです。
バリアー不足タイプ
Check Point
□疲れやすい
□花粉症、アレルギー、蕁麻疹など出やすい
□胃腸が弱い
おすすめの食材
・穀類、芋類、きのこなど甘みを感じる食材
・梨、大根、百合根、豆腐など白い食材
おすすめの養生法
バリアー機能は「気」の役割。疲れを溜め込まないことが大切。胃腸を休めることで効率良く食べたものをエネルギーに変えてくれます。
カピカピ乾燥タイプ
Check Point
□喉が乾燥しやすい
□コロコロ便、硬い便になりがち
□顔や手足裏がほてりやすい
おすすめの食材
・ごま、アーモンド・くるみなどナッツ類
・納豆、山芋、蜂蜜などとろりとした食材
おすすめの養生法
乾燥は皮膚だけに注目しがちですが、体内も潤い不足になります。汗をかくような辛い食材は控えて、睡眠をしっかり取ることが大切。
自律神経お疲れタイプ
Check Point
□呼吸があさい
□イライラしやすい
□季節の変わり目、環境の変化にストレス
おすすめの食材
・玉ねぎ、にら、カイワレ大根など辛味食材
・ほうれん草、小松菜、ケールなど緑色食材
おすすめの養生法
発散と潤いのバランスが大切。何かに偏らないように、辛いものをとる時には潤す食材を。忙しいときには、1週間の中で調整するなどストレスを溜め込まないことが大切。