長年愛されるには理由がある。 鎌倉で長年愛されている老舗喫茶店&和菓子屋5軒。外せない定番といえば?
観光の名所・鎌倉。今回はこれから鎌倉へ行く方に、そして鎌倉に住んでいる方にもおすすめしたい、地元で長年愛されている老舗の名店をご紹介します。
1.〈イワタコーヒー店〉昭和のグッドデザイン。やっぱり外せません。
小町通りが閑散としていた戦後すぐに開業。ソファはレトロかわいい50年モノや、同じようにしつらえたレプリカを使っていて、毎朝開店前にスタッフが磨き上げる。
名物のホットケーキと絶品コーヒーを片手に、昭和の美意識を堪能して。
エクレア250円とコーヒー600円。コーヒーは昔ながらの喫茶店の味わい。
2.〈Café vivement dimanche〉鎌倉で四半世紀。マスターの笑顔とコーヒーに首ったけ。
店奥のカウンターからはコーヒーのよい香りが漂う。カウンター前には、堀内さんによる自家焙煎の豆や、コーヒーをおいしく淹れる道具、オリジナルのカップなども並ぶ。
創業25年。鎌倉からカフェカルチャーを発信してきた堀内隆志さんの店はいつもファンでにぎわうが、8時から11時の朝営業は地元住人中心にゆったりのんびり。
こんがりきつね色でサクサク感が魅力のプレーンなワッフル。焼きたての生地にバターがとろけて、甘い香りが鼻をくすぐる。朝のおめざにもぴったりのメニュー。マキアートとワッフルのセットで500円(税込。8:00~11:00)とお財布にやさしい。
焼きたてのワッフル&コーヒーをセルフスタイルで。いつもと少し違う雰囲気も楽しんで。
3.〈カフェ ロンディーノ〉時代を超えて変わらぬ朝がここにある。
御成通り入口に店を構える落ち着いた雰囲気の喫茶店。開業から半世紀近くも地元の人たちに愛され続け、週末にはコーヒーでひと息入れる観光客の姿も多い。
本格的なサイフォンで淹れた熱いコーヒーと、パリッとこんがり焼き上がり、中身フンワリの厚切りトーストは、鎌倉の朝に欠かせない定番のメニュー。お腹を満たしたら「いってらっしゃい」の声に送られ、朝の街に出かけよう。
(Hanako特別編集『最新鎌倉 おいしいものと、花の寺めぐり。』掲載/photo:Kanako Nakamura, Shin-ichi Yokoyama, Yoko Tajiri, Yumi Saito, Michi Murakami, Misa Nakagaki, Yoichi Nagano, Kayoko Aoki, Kaoru Yamada, Mariko Tosa, Shinji Serizawa(ROOSTER), Yusei Fukuyama text:Mutsumi Hidaka, Riko Saito, Hiroko Yabuki, Mao Adama, Yumiko Ikeda, Yoko Fujimori, Emi Tomoi, Mick Nomura(photopic))
4.〈北鎌倉 儀平〉和歌山の老舗和菓子店が県外初出店。
1893(明治26)年創業、和歌山県串本の和菓子店が県外初出店。創業時から人気の「うすかわ饅頭」150円(税込)をはじめ、鎌倉に縁のある北条氏の家紋を彫り込んだ「北条もなか」、「かりんとう饅頭」など、上品で小ぶりな和菓子がそろう。カフェスペースは、寺巡りの合間の休憩にうってつけ。
3代目の堀本京子さん。
〈北鎌倉 儀平〉
■神奈川県鎌倉市山ノ内495-9
■0467-81-5157
■9:00~17:00 無休
■8席/禁煙
(Hanako特別編集『最新鎌倉 おいしいものと、花の寺めぐり。』掲載/photo:Kanako Nakamura, Shin-ichi Yokoyama, Yoko Tajiri, Yumi Saito, Michi Murakami, Misa Nakagaki, Yoichi Nagano, Kayoko Aoki, Kaoru Yamada, Mariko Tosa, Shinji Serizawa(ROOSTER), Yusei Fukuyama text:Mutsumi Hidaka, Riko Saito, Hiroko Yabuki, Mao Adama, Yumiko Ikeda, Yoko Fujimori, Emi Tomoi, Mick Nomura(photopic))
5.あの老舗和菓子店の名作が復活。週末だけ開く山の上の工房。〈わ菓子 徳〉
御成通りに昭和2年(1927年)に創業し、長く愛された菓子舗〈ちもとや〉。その後も2代目が開いた洋菓子店〈チモト〉や鵠沼海岸の分店〈ちもとや〉など、名前と精神は引き継がれた。そして分店の閉店後、一度は絶えた味を、初代・細内徳之助氏が遺したレシピをもとに復活させたのが〈わ菓子 徳〉。作り手は孫にあたる細内徳克(ほそうちのりかつ)さん。ウグイスが鳴く鎌倉山に工房を構え、上生菓子やわらび餅など名作を蘇らせる。今までは茶席の受注やマルシェの出店のみだったが、昨年10月から土日だけ工房で販売を開始。石段を上って山の上に菓子を買いに行くのも、鎌倉らしい喜びだ。
紫陽花の葉をイメージした涼しげな一品。
(Hanako1135号掲載/photo : Kaoru Yamada text : Yoko Fujimori)