素敵な空間で京都を満喫しよう。 秋の京都はディープな京町家巡りを。【京都】伝統づく京町家カフェ&ホテル7選
日本一の人気を誇る紅葉スポットといえば京都。今回は秋の京都観光で注目したい、京都の伝統を引き継ぐ京町家カフェやホテルをご紹介します。紅葉めぐりの一休みの場所に、京町家に行ってみては?
1.【ランチ】和が息づく京町屋カフェ〈タイム堂〉/上京区
京都御苑から道路を一本挟んだ距離の場所にあり、ご近所さんからも愛されるこちらのお店は、元々時計屋さんだった築100年の京町屋を改装したカフェ、その名も〈タイム堂〉。
野菜盛りだくさんのオープンサンド。新鮮な玉田農園の季節野菜を添えた「オープンサンド」は、パンが見えなくなるほど、さまざまな野菜がてんこ盛り!さらにさらに、+50円で温泉卵、+100円で自家製のベーコンをそれぞれトッピングすることもできます。ランチタイムでは、スープもセットになるサービスも。
ここだけスイーツ、「あんクロさん」。餡クリームをクロワッサン生地でサンドした「あんクロさん」。今回いただいたのは、季節限定の「かぼちゃ」と「紫芋あん」の2種。さくっとした食感となめらかな餡が絶妙なバランスで、香ばしさとクリームの甘さが同時に押し寄せてくる豊かな風味がたまりません!春には、さくらあんが登場予定とのこと。
オープンサンドやあんクロさんはお持ち帰りすることも可能なので、時間がないときやおうちでも味わいたい方にはテイクアウトもおすすめです。
まるでほうじ茶を飲んでいるかのようなプリン。口当たりとなめらかさが食べるというよりも飲んでいるような感覚で、「プリンは飲み物」というワードを体現した「ほうじ茶プリン」。添えられた黒蜜をかけると、より円やかさがアップします。
〈タイム堂〉
■京都府京都市上京区春日町426番地2
■8:00〜22:00(L.O.21:00)火休
■/www.timedou.com
(photo&text:kyonn)
2.【甘味処】洋館風にリノベされた、雰囲気抜群の甘味処はここ。〈甘党茶屋 梅園〉/三条寺町
昭和2年創業 。河原町通沿いの、現在本店がある場所で開業した甘味処。小ぶりのみたらし団子が名物で、老若男女が集う。こちらは、街中の立ち寄りやすい場所にできた新店舗。広々とした建物は、店の表に残っていた古いタイルから発想して、洋館風にリノベーションした。みたらし団子やあんみつ、わらび餅などが一度に味わえる寺町点心880円(税込)
2階のカウンター席から外を眺めるのも楽しい。「甘党茶屋とはすなわち、日本のカフェだと思うんです」と、3代目・西川葵さん。厳選した材料を使い、伝統の製法で作る甘味の味わいは昔と変わらぬまま、お店の雰囲気はぐっと現代的で身近になった。ギャラリーを併設した〈うめぞの CAFE&GALLERY〉や、ケーキのような見た目のかざり羹を取り扱うお店〈うめぞの茶房〉など、新傾向のお店も続々とオープンしているので要チェック。
(Hanako1141号掲載/photo : Makoto Ito, Kunihiro Fukumori (Tsuruya Yoshinobu IRODORI) text : Ai Kiyabu)
3.【カフェ】世界各地の紅茶を気軽な価格で楽しめる〈町家紅茶館 卯晴〉/今出川
バングラデシュにあるカジカジ農園の自然農法による茶葉や、インドやスリランカ、アフリカなど世界各地の紅茶が40種ほど。
オーガニックのものやノンカフェイン、フレーバーティーと思わず目移りしてしまうほど。それを気軽に味わってほしいという思いから、どれもポットで500円(税込)。
しかも、販売している茶葉は、グラム単位のほかティーバッグ1個から購入可能という良心的な店だ。
店主一人で切り盛りしているので、ゆっくりのんびり紅茶を楽しんでほしいそう。
4.【カフェ】お茶が主役の築100年以上の京町家カフェ〈祇園 北川半兵衞〉/祇園
文久元(1861)年創業の宇治茶の卸問屋6代目が「お茶本来のおいしさを知ってほしい」と、築100年以上の京町家をカフェに。
格子の間仕切りは長年使ってきた茶箱の再利用。抹茶の原料となる、碾茶を保管してきた茶壺は花器に。エントランスには濃茶を流し込んだようなガラスブロックをはめこみ、モダンな空間に再生。
スイーツとのペアリングを楽しみながら、お茶を飲み比べできるセットなど、メニューもすべてお茶が主役。
茶問屋だからできる、確かなクオリティを満喫したい。
(Hanako1154号掲載/photo : Natsuko Ishikawa text : Aki Miyashita)
5.【カフェ】「和」な雰囲気漂うカフェ〈ROCCA&FRIENDS PAPIER KYOTO〉/四条
条通りから一本入った路地裏に建つ京町家を改装したカフェ&雑貨店〈ROCCA & FRIENDS PAPIER KYOTO〉。一階はサンドイッチやスムージーをいただけるカフェ、二階が紙雑貨を取り扱うショップとなっていて、京都カフェ巡り&京土産探しの両方を楽しめる一軒です。
パンのふわりとした食感、いちごの適度な酸味、ローズクリームのまろやかな口当たり。さらにさらに、さりげなく忍ばせたもっちり食感の求肥が合わさった瞬間、フルーツサンドでありながらも、イチゴ大福のような和な味わいに。
焼きりんごを挟んだ、甘さ控えめ爽やか系フルーツサンド。しゃきっとした食感を楽しんだあと、瞬時に漂うアールグレイの香りが、立体的な味わいを引き出す上で大切な要素に。
三層それぞれに淡い色彩が光る、グラデーション美しいこちらのドリンク、なんとスムージー!下層にはタピオカが潜み、甘酒使用のイチゴスムージーとぷるっとしたパンナコッタとのマッチングは、完璧なバランスを演出!さらに、お好きなスムージー1種、お好きなサンドイッチを2種選べる「PAPIERSET」1,300円(税別)もあるので、こちらも併せて要チェック。
〈ROCCA&FRIENDS PAPIER KYOTO(ロッカ&フレンズ パピエ キョウト)〉
■0774-66-2121
■京都府京都市下京区新釜座町735-2
■定休日 月曜日
■10:00〜18:00
(photo&text : kyonn)
6.【ディナー】〈侘家古暦堂 祇園花見小路本店〉/祇園
〈侘家古暦堂 〉というお店ですが、まず花見小路通というロケーションが趣たっぷりです。町家を利用した飲食店の先駆け的な存在で、伝統的な町の景観を大切にしながら、現代人の舌に合うおいしい料理でお客様をもてなす姿勢に「今とこれから」を感じます。そうやって頑張っているお店の方々を見ると、背筋が伸びる思いです。我々も見習いたいものですね。(大西英玄さん/清水寺 僧侶)
差し入れで芸舞妓さんに人気の本店限定「鶏カツサンド」から派生した「ふわふわ卵の鶏カツ弁当」1,050円はJR京都駅の販売所で買える。
〈侘家古暦堂 祇園花見小路本店〉
■京都府京都市東山区四条花見小路下ル祇園町南側歌舞練場北側
■075-532-3355
■11:30~14:00、17:00~23:00/不定休
■31席/禁煙
(Hanako1154号/photo : Makoto Ito, Chiaki Ogura text : Ai Kiyabu, Chiaki Ogura)
7.【ホテル】中心地にある贅沢な空間〈京都和紙の宿 七十七 姉小路別邸〉で一風変わった文化体験を。
日本らしさ、京都らしさを感じられる和の伝統文化体験をコンセプトとした〈茶の宿 七十七〉の新展開として今年2月にオープン。チェックインするとまず、床がガラス張りになっている2階の茶室を1階から見上げ、お茶を点てる様子を見るという、ほかではない体験ができる。
和紙のランプや障子など装飾の美しい一棟貸しの広々とした空間に加え、日本庭園をのぞむ露天風呂付き。心地よい開放感とともに旅の疲れを癒してほしい。
1階のフローリングスペース。朝食をオーダーし、ここでいただくことも可能(要予約、3,500円)。
〈京都和紙の宿 七十七 姉小路別邸(きょうとわしのやど なずな あねやこうじべってい)〉
「私のすべてを捧げます」という花言葉のナズナが宿名に。
■京都府京都市中京区式阿弥町118
■075-253-6776
■1泊1名25,000円~ 一棟貸し(定員6名)
■www.nijo-nazuna.jp
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