【松本】雰囲気のいい喫茶店5選と、手仕事感じる雑貨店3選

【松本】雰囲気のいい喫茶店5選と、手仕事感じる雑貨店3選
KISSA TRIP
【松本】雰囲気のいい喫茶店5選と、手仕事感じる雑貨店3選
TRAVEL 2025.05.20
心に響いて、何度でも行きたくなる喫茶店は日本全国に。クラフトの町・松本の民藝喫茶と手仕事を感じる立ち寄りスポットを紹介します。
photo_Yoichi Nagano text & edit_Kana Umehara

1.柳宗悦もその空間美を讃えた民藝喫茶。〈珈琲まるも〉

松本市の珈琲まるものプリンとコーヒー
自家製プリンは飲み物セットで1,050円。

創業1868年の〈まるも旅館〉隣に喫茶店が開店したのは1956年。「祖父がクラシックの聴ける店をしたいと旅館の一部を改装したんです」と現オーナーの三浦史博さん。店の設計には親交のあった〈松本民芸家具〉創立者・池田三四郎が携わり、椅子やテーブルは〈松本民芸家具〉の特注品を置いた。

「家具や調度品は当時のまま。経年変化の味わいもまた魅力になっていると思います」

information
珈琲まるも
珈琲まるも

住所:長野県松本市中央3-3-10
TEL:0263-32-0115
営業時間:9:00〜16:00(15:30LO)
定休日:月火休(祝は営業)
席数:40席

店内の椅子はすべて異なるデザインで違いを比べるのも楽しい。〈小松パン店〉のレストランブレッドを使ったハニートースト(450円)や自家製ケーキも人気だ。女鳥羽川沿いに立つ白壁の蔵造りの外観も味がある。民芸品店などが立ち並ぶ中町通りも近い。

2.老舗ホテルの喫茶室で随所に民藝を感じて。〈八十六温館〉

松本市の〈八十六温館〉のケーキとコーヒー
信州産リンゴを使ったケーキとコーヒーのセット1,050円。ホームメイドケーキはすべて代表の松岡さんの手作り。

松本の民芸家具のみならず世界中の民芸品をコレクションする〈松本ホテル花月〉。併設された喫茶室は池田三四郎監修のもと作られ〈松本民芸家具〉と内装の調和が美しい。

松本市の〈八十六温館〉の店内
ランプシェードはひとつひとつ趣きが異なる。

「白壁の石膏飾りは池田さんが手作りしてくれたものと聞いています」と代表の松岡喜久子さん。ほかにも飯野歌之助のランプシェードや壁に飾られた柚木沙弥郎の版画など細部にまで注目し、滞在を楽しみたい。

information
八十六温館
八十六温館

住所:長野県松本市大手4-8-9
TEL:0263-32-0114
営業時間:7:00〜17:00(16:30LO)
定休日:無休
席数:50席

ホテルメイドの朝食メニューや「花月生まれのハッシュ・ド・ビーフ」(1,200円)などランチも充実。「昔ながらのプリン」(450円)は伝統の味で売り切れになることもしばしば。一番おいしいとされる86度のお湯でネルドリップコーヒーを淹れることが店名の由来。

3.甘美なバタークリームの名物ケーキをいただく。〈翁堂駅前店喫茶室〉

松本市の翁堂駅前店喫茶室のバターケーキ
タヌキケーキなどバタークリームのケーキは数量限定。

城下町・松本では菓子文化も発達。今も全国有数の菓子の町としても知られる。そんな松本の老舗和洋菓子店のひとつ〈翁堂〉。駅前の店舗は1階に和洋菓子店、2階に喫茶室を構える。市民が集う憩いの喫茶室は、学生客も多く開店当初からボリュームたっぷりのパスタが人気だ。

松本市の翁堂駅前店喫茶室のナポリタン
総重量600gとボリューム満点のナポリタン(1,000円)。

また下の菓子店で選んだケーキを2階で食べることも。昭和の時代から変わらぬナポリタンと名物ケーキ。どちらもほっとする懐かしの味だ。

information
翁堂駅前店喫茶室
翁堂駅前店喫茶室

住所:長野県松本市深志1-2-3
TEL:0263-35-0808
営業時間:9:30〜17:00(16:45LO)
定休日:水休
席数:34席

ブランデーケーキやスポンジケーキを使ったパフェ「ローレライ」もここだけでしか食べられない逸品。

4.受け継がれていく〝純喫茶〟の伝統。〈珈琲茶房 かめのや〉

2015年、松本城近くで50年以上にわたり営業した老舗喫茶が閉店。現オーナーの斎藤博久さんが「純喫茶の趣きが色濃く残る店を作り替えてしまうのはもったいない。懐かしくも新しい喫茶店を目指したい」とシャンデリアなどインテリアを活かしつつ、店を再オープン。メニューは独自製法の自家焙煎コーヒーや色とりどりのソーダフロートなど新しいものが並ぶ。

松本市の珈琲茶房 かめのやの店内
〈珈琲茶房 かめのや〉のテーブルや椅子は手直ししたり、他喫茶店から譲り受けたものも。噴水のある坪庭もあり、午前中の木漏れ日が差し込む雰囲気は格別。朝は昔なじみの常連客も多い。

新旧がいい塩梅で混じり合い、伝統をしっかりと受け継ぐ。

information
珈琲茶房 かめのや
珈琲茶房 かめのや

住所:長野県松本市大手4-7-22
TEL:080-7480-9953
営業時間:8:00〜18:00(17:30LO)
定休日:不定休
席数:30席

アーチ型の窓が並ぶ外観にも惚れ惚れする。2021年、松本市四賀地区に昭和初期の洋館を利用した喫茶室〈カメノヤ 別館〉もオープン。

5.足を延ばしてみたい温泉街の本と喫茶。〈哲学と甘いもの〉

松本市の哲学と甘いものスイーツ
苺のイートンメス(飲み物セット1,300円)。

ブックホテルを営む〈松本十帖〉が文化・芸術の町である松本らしさのある喫茶を浅間温泉に開きたい、とはじめたこちら。大正時代から残る木造平屋建ての長屋を改築し、居心地のよいブックカフェに。がらがらとガラス戸を開けると店内には900冊ほどの硬軟織り交ぜた哲学書が。席は窓向きや書棚の裏側にひとりになれるスペースもあり、ゆっくり読書を楽しめるよう配慮。

松本市の哲学と甘いもの店内

読書のあとは甘いもので栄養補給を。

information
哲学と甘いもの
哲学と甘いもの

住所:長野県松本市浅間温泉3-12-31
TEL:0570-001-810
営業時間:10:00〜17:30(17:00LO)
定休日:不定休
席数:23席

2022年オープン。ホテルから湯坂をのぼり、2分ほどの場所。松本駅からタクシー15分、バス30分ほど。松本十帖日帰り駐車場も利用可。

6.クラフトの町・松本を感じる老舗店。〈ちきりや工芸店〉

松本市のちきりや工芸店
島根の白磁工房、京都の露古壽窯などが並ぶ。丹波立杭焼のグラスは2,150円。

〈松本民芸館〉を創館した丸山太郎が家業の問屋の一角を工芸店として開店し、松本に諸国の焼き物や染め物など民芸の品を紹介。暮らしの道具が並ぶ棚をはじめ店の佇まいから美しい。

information
ちきりや工芸店
ちきりや工芸店

住所:長野県松本市中央3-4-18
TEL:0263-33-2522
営業時間:10:00〜17:30
定休日:火水休

7.日本の豊かなかご文化を知る店。〈世界のかご カゴアミドリ〉

松本市の世界のかご カゴアミドリ

世界や日本のさまざまなかごを取り扱う専門店。「産地の近くで店を開きたい」と東京から松本へ移住した。長野のかご職人とのつながりも深くここでしか出会えないものも多数。

information
世界のかご
世界のかご カゴアミドリ

住所:長野県松本市大手1-3-28 神山ビル2F
TEL:0263-50-4475
営業時間:11:00〜17:00
定休日:火水休

8.工芸やアートの今を感じるショップ。〈10㎝〉

松本市の10㎝

木工デザイナー三谷龍二さんが運営する生活工芸ショップ。木の器やカトラリーなど三谷さんの木工作品が並ぶほか、さまざまなクラフト作家との企画展も開催し、コラボレーションで生まれたオリジナルアイテムにも出会える。

information
10㎝
10㎝

住所:長野県松本市大手2-4-37
TEL:0263-88-6210
営業時間:11:00〜18:00
定休日:月〜木休

※記事内に特段の記載がない場合は禁煙店です。
※20歳未満の方は喫煙可能エリアへは入ることができません。

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