「旅館の女将の動きを観察する」友近さん直伝、温泉ひとり旅を楽しむ7箇条
ともちか/愛媛県出身。2000年デビュー。バラエティのみならず俳優としても活躍。現在、友近コントライブ「ネタコス」を全国開催中。大の旅好きとして知られ、ひとり旅のガイド本『友近の思い立ったらひとり旅』を出版するほど。
友近さんの、温泉ひとり旅。
「とにかく旅が好きなんです。ほぼ毎日、1日5時間は旅のことを考えてますから」というほど、旅マニアな友近さんに教えていただくのは、ひとり旅の極意。
「私がひとり旅に行くのは本当に思いつき。年間で10回くらい〝そうだ、あの温泉へ行こう〞と旅立ちます。芸人仲間や家族とワイワイ行く旅ももちろん大好き。みんなで旅行する時のプランを立てるのが得意なので、その際は〝友近ツーリスト〞の面目躍如。はりきって最高のプランを用意します。そして時には、海外へ行くのも楽しみ。
その一方で、スケジュールがぽっと空いて、ひとりでなんかぼーっとしたい、ほっこりしたいと思うこともある。そういう時にこそ、国内の温泉ひとり旅が最高です。まず大事なことは、実は極意なんて必要ないということ(!)。〝旅〞ときくと、予定を立てて、あそこであれ見て、お土産はこれを買って…と欲張りな計画を立てたくなるもの。でも、温泉ひとり旅はそんなことからも解放されるべきなんです。私なんて、温泉宿に着いたら、部屋からろくに出ませんよ。湯に浸かり、テレビをつけてローカル番組を見ながらゴロゴロ。また湯に浸かり、次の旅先を探してケータイをスクロール。で、また湯に浸かる。それでいい。誰にも邪魔されない時間を過ごすだけで十分です」
自分を自由に解放する温泉ひとり旅に決まりごとは必要なし、と話す友近さんに「友近ならこう楽しむ」という7つの極意を教えていただいた。そこに、ひとり旅上手になるためのヒントがありそうだ。
「あくまでこれは私の温泉旅の極意。みなさんは、それぞれに自分が幸せだと思えるひとり旅の過ごし方を見つけてほしいです。何回かひとり旅にチャレンジしたら〝自分の型〞が見つかると思います。旅をすると前向きになれるし、もっとがんばろうという活力もみなぎる。湯に浸かりながらしみじみと〝またここに来たい〞と思える自分だけの場所を見つけてください」
【 友近流・極意 】一 日々の計画から楽しむ。
「旅って実はどこ行こうと考えている時がいちばんワクワクする。なので、そこから思い切り楽しみます」。愛読書は旅行雑誌と旅行代理店のパンフレットと時刻表。ひとりだからこそわがままな計画を練りまくる。
【 友近流・極意 】二 移動手段だって旅の一部。
移動はあえて電車を選ぶ。「車窓に流れる景色を眺めて、非日常がはじまった…と悦に浸る瞬間が最高です。また最近は、おしゃれで素敵な列車が増えています。どう乗り継ぎしようと考えるのも楽しいものです」
【 友近流・極意 】三 部屋選びはこだわる。
部屋選びに余念がないのも友近流。「露天風呂付きの部屋がベスト。ひとり気兼ねなく〝いつでもチャポン!〞とできるといい。とにかく湯に何度も浸かりたい。その良さを知ってしまったら後戻りはできません」
【 友近流・極意 】四 宿での過ごし方は自由!
部屋に入ればそこは自分だけの城。気分の赴くままに過ごしたい。「究極をいえば一日中スッポンポンだっていい。すぐ湯に入れるし(笑)。露天風呂で物思いに耽(ふけ)るのも、ゴロゴロ昼寝を楽しむのも全部あり!」
【 友近流・極意 】五 女将の動きを観察する。
ひとり旅だと宿の方との会話が弾むと友近さん。「女将さんもいろんな方がいらっしゃるので、おしゃべりすると新しい発見が。キャラクターや話し方が面白い方がいれば、自分のネタにも取り入れたくなります」
【 友近流・極意 】六 食事は名物を楽しむ。
下呂温泉で飛騨牛、博多で水炊き…とご当地のおいしいものをいただくのもマイルール。「お宿で丁寧に作られた旬の味をいただくと気分がいいものです。でも、行きたいお店があるなら外食だってあり派です」
【 友近流・極意 】七 早寝早起きをする。
「何度も湯浴(ゆあ)みをしてお腹いっぱいになると人は早寝になる」と友近さん。「翌朝はすっきり起床。朝風呂は必ず入ります。これが旅でいちばんの贅沢かも。朝イチでいい湯に浸かると、いい人になれそうです」