沖縄ならではの味を探しに!目的別ガイド【パン】編

TRAVEL 2023.03.19

パン、食堂、バー、居酒屋、タコス、沖縄そばにスイーツ…。沖縄ならではの味を堪能するなら、目当てのジャンルに絞って旅してみよう。ユニークな食文化も体感できるはず。

薪窯で焼いたハード系からソフトな惣菜&スイーツ系パンまで、ジャンルを問わず個性的な店が豊富。気分で選びたい。2月28日発売1218号「沖縄」特集よりお届け。

INDEX

ゆるゆる流れる沖縄時間がおいしいパンのもとになる。

沖縄のパンの歴史は意外にも古い。そもそもは戦前、現在も人気のパン屋〈金城ベーカリー〉の現当主・伸治さんの祖父が鉄道敷設のためにカナダに渡り、パン作りを覚えたのが始まり。「それを息子に伝え、戦後間もなくパン屋を開いた。これが沖縄パンの始祖ですね。何と、〈コモンズ〉の金城勇作君の曾祖父にあたります」と〈宗像堂〉店主・宗像誉支夫(よしお)さん。
 
日本のパン業界の多くがそうだったように、沖縄も草創期は菓子パンが中心だったが、次第に食事パンが求められるように。ちょうどその頃、オープンしたのが〈宗像堂〉だった。沖縄パンの中興の祖といっていい。「いや、うち以前に、コザの〈ザズー〉さんなど、ハード系の先達がいた。そのおかげで、天然酵母のハード系パンの店を作っても受け入れられたんだと思います」
〈宗像堂〉の薫陶を受けた卒業生たちも、沖縄や全国各地にパンの根を張っていく。それぞれが、自分の思い描いた店作りに真摯に取り組んでいるのが誇らしい。
 
沖縄のパン屋さんの中には、月1、週3など、ゆるゆると営む店も多い。「まずは人生を楽しむ、という沖縄人の気質の表れ」と宗像さん。そのゆとりが、独自のパン文化を生む。

1. 宗像堂(むなかたどう)「体の芯から元気が湧くパン。」

カフェでは、パンはもちろんスープやパニーニ、ソフトドリンク、酵素ジュースなどをいただける。パンはオンラインショップあり。

住所:沖縄県宜野湾市嘉数1-20-2 │ 地図
TEL:098-898-1529 
営業時間:10:00~17:00(カフェのフードは16:00LO、ドリンクは16:30LO)
定休日:水休ほか不定休(SNSでチェックを)
席数:18席(テラス席のみ)
Instagram:@munakatado

2. hoppepan(ほっぺパン)「店主こだわりのふんわり生地。 独創的な惣菜パンにファン多し。」

もちふわのパン生地をベースに提案する、豊富な惣菜&スイーツ系パンが人気を集める行列必至の店。独創的な惣菜パンも多く、ボリュームとコスパの高さも人気のヒミツ。評判の「オムレツサンド」が店頭に並ぶ18時以降も狙い目。

住所:沖縄県浦添市内間2-10-10 │ 地図
TEL:098-943-0703 
営業時間:10:00~19:00(売り切れまで)
定休日:月~木休
Instagram:@hoppe_pan

3. commons(コモンズ)「薪窯で地産小麦に魔法をかける、 日々進化するパンに出会える店。」

〈宗像堂〉の卒業生、金城勇作さんが地元・読谷村にオープンしたパンと喫茶の店。「沖縄の小麦の魅力を伝えたい」と、県産小麦のルヴァン種生地に地産小麦を融合。石窯ならではの力強いクラストをまとった風味豊かなパンが魅力だ。

住所:沖縄県中頭郡読谷村喜名2281-1 │ 地図
TEL:098-989-8069  
営業時間:10:00~売り切れまで
定休日:日月休
席数:20席
Instagram:@commons.okinawa

4. Le Prêt a Porter(ル・プレタポルテ)「国産の厳選小麦から生まれる ワイン好き絶賛のハード系パン。」

〈オーバカナル〉や〈ラ・バゲット〉を経てひたすら焼き続けたバゲットを看板商品に、高倉郷嗣さんが2021年オープン。国産小麦にこだわるハード系パンは店主傾倒のワインと好相性。軽い歯応えのクロワッサンやグラム単位で販売するロデヴも必食!

住所:沖縄県那覇市樋川2-2-5-103 │ 地図
TEL:070-8459-3227
営業時間:7:00~19:00 
定休日:水休
Instagram:@le.pret.a.porter

5. ぱん工房 おとなりや「日常に寄り添うパンをおいしく。 食事系パンの豊富さも圧巻!」

天然酵母と有機食材による食事パンやお菓子パンなど、幅広く焼き上げる人気店。アレルギーやヴィーガン対応のパンを求め遠方から通うファンも。もっちり食感がクセになる食パン、具材から丁寧に仕込む惣菜パンなど名作多し。

住所:沖縄県中頭郡読谷村字瀬名波633-2 │ 地図
TEL:098-958-6260
営業時間:8:00~売り切れまで
定休日:木日休

photo : Tsunetaka Shimabukuro (P.50), G-KEN (P.51 hoppepan), Wataru Oshiro text : Michiko Watanabe (P.50), Akari Matsuura edit : Chizuru Atsuta

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