食べることが地球のためになる、地球の新たな食材を見つけるプロジェクト。 カカオの殻や枝を使用!?廃材から生まれたまったく新しいスイーツ〈ECOLATE (エコレート) 〉が誕生。
2050年までにチョコレートが食べられなくなってしまう!?世界で議論を巻き起こす「チョコレート危機」と向き合う試みとして〈LIFULL(ライフル)〉が、サスティナブルなチョコレートを開発しました。コロナ禍でチョコレートの需要は拡大する傾向にありながら、実はカカオ生産者は困窮していたのです。カカオマスを使用しないサスティナブルでおいしい、新しいチョコの在り方を人気若手シェフ2名と共に提案した、持続可能なチョコレート!要注目です!
約70%が廃棄処分されるカカオ。
LIFULLの「地球料理-Earth Cuisine-(アース・キュイジーヌ)」の第三弾として、発表されたこのプロジェクト。毎日のように買って食べる人もいる、甘くておいしいチョコレートの裏には、生産者であるカカオ農家の貧困問題が隠れていたんです。
コロナ禍による在宅ワークのストレス解消に、おうち時間の癒しタイムに、チョコレートの需要はますます上がっていることに反比例して、価格は下落。
カカオ農家は、育てても育ててもお金が入ってこないという負の循環が生まれていました。
チョコレートに使用するのは、カカオの種の中の一部だけ。それ以外はすべて廃棄という、なんとももったいない使い方をずっと続けられてきていました。
それらの課題に目を向けて、おいしく無駄なくカカオを食べることで解決できないかと始まったのがこのプロジェクトが、「地球料理-Earth Cuisine-」なんです!
ECOLATE CARRE(エコレートカレ)。
今回、開発されたチョコレートは2種類。
ひとつ目は、サロン・ド・ショコラにも出展している江藤英樹シェフの考案した「エコレート カレ」。普段チョコレートを作る際には、捨てられてしまうカカオ豆の殻や、枝、そして葉までを使用した、あえて “廃材感” を感じられるスイーツです。
ひと口食べると、ザクっとした食感で、どこかビスケットのような感覚。廃材と言われると、なんとなく食べづらいのでは?と思っていましたが、それはまったくなく、ちょっとビターで大人な味わい。甘さ控えめで、シンプルながらクセになるようなチョコレートでした!
ECOLATE TABLETTE(エコレートタブレット)。
ふたつ目は、「エコレートタブレット」。
ひとつ目のカレは、廃材感を感じるチョコレートだったのに対し、こちらは “廃材感” を極力なくし、なめらかな食感に仕上げたタイプです。
考案したのは、上妻正治シェフ。パウダー状にしたカカオ豆の殻を33%使用した板チョコで、口いっぱいに広がるカカオとココナッツが織り成す風味は「あ、チョコレート」と違和感なく感じる味わいでした。
まさかこのチョコレートに、普段は処分してしまうカカオ豆の殻が入っているなんて…
食べることで気がつく、そんな体験のできるスイーツって初めての体験でした。
食べることで、大きなうねりにつなげよう。
カカオは、木が育つまでに何年もかかるうえ、種子ができるまでにさらに何年もかかる、手のかかる植物。それでいて、廃材になってしまう部分がすごく多いという、言ってみればリターンの少ない事業だということがわかりました。
チョコレートが当たり前に流通しているのは世界でも一部の国々であり、実際にカカオを育てているインドネシアやコートジボワールなどのカカオ生産国の農家さんは、育てたカカオがどのようなチョコレートになっているのか、パッケージすらみたことがない人も多いという現状なんだそう。お金にならないカカオの栽培をやめてしまう農家が増えていて、それが危機として叫ばれているんです。
「今回『もっと食べられる部分があるんですよ』という道標としてLIFULLが提案した〈ECOLATE〉。持続可能な社会を作るために、まずは『カカオ廃材を使うシェフ』を増やしていきたいと考えています。そのため、料理やスイーツなどのカテゴリーを決めず、継続して様々な取り組みを進めていきたいです。」(LIFULL 広報/堀内 麻希さん)
現在は、LIFULLのECサイトのみでの販売をしている〈ECOLATE〉。
エシカル推しのあの人に、チョコレート好きなあの子に、ギフトとして贈るのもおすすめです。
〈ECOLATE(エコレート)〉
■公式サイト