レトロなお茶屋ゲストハウスに町家宿… 秋の京都旅で泊まりたいのは京を体感できる宿!
こじんまりとした町家宿にレトロなお茶屋ゲストハウス、さらには京都の銘品に触れられるスモールラグジュアリーホテルも…京の暮らしを感じられてほっと癒される、秋旅で訪れたい京都の宿をご紹介。
1.古き良き日本の暮らしを体感できる町家宿に泊まる。〈京町家コテージ karigane〉
昭和初期に建てられた2階建ての町家を改装した1棟貸しの宿。大徳寺まで徒歩1分、買い物にも便利な新大宮商店街に位置する。
1階には料理ができる台所があり、調理器具や器もそろっている。チェックインの際は、ここでお茶とお菓子をいただける。
オーナーの下岡広志郎さんが、お茶を点てておもてなししてくれる。
もともとは茶道の先生の住まいだったという建物を、若い夫婦自ら設計を手掛け、宮大工や左官屋と話し合いながら、9カ月かけて丁寧にリノベーション。青緑色の浅葱土を使った土壁や、葦簀天井など、こだわりが随所に感じられる空間に仕上がった。
窓からのどかな商店街を眺めることができる2階の寝室。小さなギャラリースペースも併設している。
京都の風景をタイル絵で表現したお風呂は女将がデザイン。
京都らしい暮らしを味わってみたい方に。
〈京町家コテージ karigane(きょうまちやコテージ カリガネ)〉
宿名は渡り鳥の「雁(かりがね)」と京都で飲まれる「かりがね茶」を掛けている。
■京都府京都市北区紫野下門前町52-2 新大宮通沿い
■1棟(2名宿泊時)32,000円~
■1棟貸し(定員5名)
2.プライベート感を重視した広い客室で寛ぐひと時を。〈THE JUNEI HOTEL 京都御所西〉
閑静な御所西エリアにオープンした、わずか8室のみのスモールラグジュアリーホテル。
絨毯と畳のスペースを備えた客室。〈かみ添〉のアートパネルや〈川島織物〉のベッドスローが彩る。
客室はすべて約50平米とゆったりしており、美容に効くという水素風呂を導入するなど女性にうれしい要素が満載。部屋の中で思い切り寛ぎ、観光で疲れた体を癒すことができる。
お茶ソムリエが厳選した3種類の宇治和束茶と〈亀屋清永(かめやきよなが)〉のお菓子でもてなされる。
表面に花が咲いたような釉薬の模様が美しい京焼の「花結晶茶碗」で宇治和束茶がいただける。
〈公長齋小菅(こうちょうさいこすが)〉の竹のワインクーラーや、肌触りの良い〈京和晒綿紗(きょうわざらしめんしゃ)〉のパジャマなど、部屋にいながら京都の銘品の数々に触れることができるのもうれしい。
京町家をイメージした外観。耐震・防音設備が整う。
〈THE JUNEI HOTEL 京都御所西(ザ ジュネイ ホテル きょうとごしょにし)〉
紙漉きなど伝統産業体験や正絹シルク着物レンタルプランなどを用意。観光のコンシェルジュ業務にも力を入れている。
■京都府京都市上京区東堀川通下長者町下ル3-14
■TEL 075-415-7774
■2名1室33,000円~
■全8室
3.レトロ好きにはたまらないお茶屋ゲストハウス〈祇園ゲストハウス一空〉
花街である宮川町の路地に静かに佇む定員8名の小さなゲストハウス。
階段ダンスが珍しい1階の共用スペース。掘りごたつがあり、宿泊者同士がしっぽりと交流する場所となっている。
「素朴な和の雰囲気を味わってほしい」と、オーナーの川内宏章さん。もともとお茶屋だった築100年以上の建物は、時が止まったかのように昔懐かしい趣を残している。
2階の客室。オーナーの祖母の家にあったという家具が部屋の雰囲気にマッチしている。
一部屋4~6畳程度の客室は、鍵付きでプライバシーが保たれており、清潔感もあるので女性も安心。
1階の客室は小さな庭に隣接している。
清水寺や八坂神社など観光地や、町中へのアクセスもよく、低予算でも大満足できる。
風情ある石畳の新宮川町通の路地奥に位置する。宿の近くで舞妓さんに遭遇する確率も高い!
〈祇園ゲストハウス一空(ぎおんゲストハウスいっくう)〉
近隣には〈大黒湯〉や〈旭湯〉など銭湯が多く点在しており、地元の人も通う。
■京都府京都市東山区新宮川町通松原下ル西御門町440-6
■TEL 075-741-6544
■1室6,500円~。
■1棟貸切28,000円
■全4室(1室2名定員)
(Hanako1141号掲載/photo : Kunihiro Fukumori text : Ai Kiyabu)