喫茶店好きの著名人9人に聞いた!再ブームの理由と、おすすめの喫茶店。
2019.04.11

「旅行や温泉のような気分転換が、短時間で味わえる。」 喫茶店好きの著名人9人に聞いた!再ブームの理由と、おすすめの喫茶店。

最近再び人気が高まる喫茶店。各界の喫茶店好き9名の方に、なぜ今人気なのか、そしてオススメの店も教えてもらいました。

編集部 / Hanako編集部

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川口葉子(文筆家・喫茶写真家)「希少な存在となった喫茶店文化を体感しに。」

「大正末期に欧州を想像だけで再現した建築は必見」。〈名曲喫茶ライオン〉

「現在のような『カフェ』という概念がなかった昭和時代に育まれた喫茶店文化。渋谷の〈名曲喫茶ライオン〉や神田〈白十字〉など、独特の世界観は、現代では再現できないものばかり。店主の高齢化や建物の老朽化で閉店する店もある今、当時の文化や店主の“喫茶店哲学”に触れることは、存続にもつながるし、新鮮な体験になるはず」

川口葉子(文筆家・喫茶写真家)/ウェブサイト「東京カフェマニア」主宰。All Aboutで「カフェ」ガイドを担当。喫茶店めぐりは高校生の頃から。近著に『鎌倉湘南カフェ散歩』(祥伝社)など。

〈名曲喫茶ライオン〉/渋谷
店内では、クラシックの名曲を美しい音色で楽しめる。みんな同じ向きで座るのも新鮮。
■東京都渋谷区道玄坂2-19-13 
■03-3461-6858
■11:00~22:30(22:20LO) 無休 
■60席/喫煙

黒木 華(女優)「茶道にも通じる心休まる大切なひととき。」

「一つずつ違う器でコーヒーを淹れてもらえるのもうれしい」。〈茶亭 羽當〉

「散歩が好きで、喫茶店は途中にふらりと立ち寄ることが多いです。渋谷〈茶亭 羽は 當とう〉や京都〈ソワレ〉など、落ち着いた光の中でお茶とお菓子をいただくのは、至福の時。本を読んだり音楽を聴いたり、そういう時間は欠かせない。昭和初期の喫茶で働く役を演じたときは着物とエプロンがかわいくて、クラシカルな部分にも惹かれます」

黒木 華(女優)/NHK大河ドラマ『西郷どん』で好演。茶道をテーマにした映画『日日是好日』も今秋公開に。「喫茶店の落ち着いた世界は、茶道にも通じていて心が休まります」

〈茶亭 羽當〉/渋谷
立派な梁が印象的。松のカウンターをはじめ、木を基調とした落ち着く空間。
■東京都渋谷区渋谷1-15-19 2F
■03-3400-9088
■11:00~23:00LO 無休 
■50席/喫煙

難波里奈(喫茶愛好家)「便利な世の中だからこそ会話のぬくもりを。」

「切り盛りする清水さん兄弟の人柄も素敵」。〈珈琲専門店 エース〉

「私の初めての行きつけとなった〈珈琲専門店 エース〉。職場を選ぶときもエースを起点に考えたほど(笑)、気がつくと欠かせない存在になっていました。喫茶店は、その地域の歴史を聞けたり、マスターとの会話の中で、知らず知らずに人生勉強させていただいていることも多い。人と人のつながりがちゃんとあるのも魅力だと思います」

難波里奈(喫茶愛好家)/東京喫茶店研究所二代目所長。著書に『純喫茶、あの味』(イースト・プレス)、『純喫茶へ、1000軒』(アスペクト)など。ツイッター@retrokissaも人気。

珈琲専門店 エース

珈琲専門店 エース

  • コーヒー専門店/喫茶店
  • 神田駅

斉藤アリス(モデル・ライター)「世界のお茶文化が交じる、日本だけのオリジナル!」

「この店にジョンとヨーコが来訪したのも偶然ではないはず!」。〈樹の花〉

「喫茶店って、いろんな国のお茶文化がミックスされているし、パフェのサンプル、木造の建物、昭和サイズの椅子、鉢植え付きのパーテーションなど、全てが日本独自。それが海外の人にも『Kawaii !』とウケている理由だと思います。〈ブルーボトルコーヒー〉の創業者、J・フリーマンが魅了されたのは自然な流れだったのかも」

斉藤アリス(モデル・ライター)/明治大学農学部卒業後、英国の大学院へ。弊誌オフィシャルウェブサイト「Hanako.tokyo」でも連載中。著書に『斉藤アリスのときめきカフェめぐり』(枻出版社)が。

飯塚めり(イラストレーター)「近所で楽しめるプチトリップ感。」

「重厚感ある店内は1970~80年代を追体験できる」。〈アンセーニュ ダングル〉

「原宿の〈アンセーニュ ダングル〉や吉祥寺の〈武蔵野珈琲店〉といった、照明を絞った陰影ある落ち着いた店は、自然と内省的な気持ちになるので、忙しい日々をリセットしてくれます。無目的に訪れて過ごしても許される喫茶店の存在は、日常の中の余白のようなもの。旅行や温泉に行ったかのような気分転換が短時間で味わえますよ」

飯塚めり(イラストレーター)/都内の喫茶店をめぐり、自身のイラストと言葉で魅力を綴ったエッセイ『東京喫茶帖』(カンゼン)が好評発売中。3月にも喫茶店めぐりを題材にした漫画が発売予定。

平野紗季子(pure foodie)「そのドアの先には違う音楽が流れている。」

浅草橋〈Smell〉など、好きな喫茶店は数知れず。本郷〈こゝろ〉

「開発を重ねてコピー&ペーストの風景で埋め尽くされていく東京にも、私だけは染まらないとポツリと佇む喫茶店があって、扉の向こうには今のはずなのに今じゃない時が流れている。本郷の〈こゝろ〉で鮮やかなクリームソーダを飲んでお店のお母さんに昭和の思い出を聞くうちに、うっかり現在からはぐれてしまう。あの感じが好きです」

平野紗季子(pure foodie)/本誌連載「私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。」も好評。著書に『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)が。インスタグラム@sakikohiranoには日々の記録が鮮やかに。

こゝろ

こゝろ

  • 喫茶店
  • 東大前駅

原田曜平(博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー)「新時代を予感させるネオ喫茶の存在。」

「次世代も楽しめることは、これからの店に不可欠」。〈Café ちゃんと〉

「最近、ネオ喫茶的な、昭和を踏襲しつつ新しい個性を発揮している店が増えているのが興味深くて。特に駒込の〈Café ちゃんと〉は、大人の憩いの場だった喫茶店を、未来の主役である子供も楽しめる場所として提案。オーガニックのコーヒーやカレーもおいしいし、子供が遊べる玩具があったり、最先端の店として注目しています」

原田曜平(博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー)/各国の若者をマーケティング。日テレ『ZIP!』出演中。近著に『ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』『さとり世代 盗んだバイクで走り出さない若者たち』が。

平松洋子(作家)「自由な時間と場所を約束してくれる、解放区。」

「伝えていきたい“喫茶店時間”が流れています」。〈名曲・珈琲 新宿 らんぶる〉

「年齢を問わず誰もが出入りでき、それぞれの時間を自由に過ごせる場所が次第に減ってきている中で、喫茶店は最後の砦のようなもの。特に〈名曲・珈琲 新宿 らんぶる〉は、東京の中でも残すべき文化遺産だと思っています。また、喫茶店にも人と同じで自分との相性があるので、居心地の良い店を見つけに行くのも楽しみの一つ」

平松洋子(作家)/食文化や暮らしをテーマに作品を執筆。近著に『日本のすごい味 土地の記憶を食べる』(新潮社)、『彼女の家出』(文化出版局)などがある。

(Hanako1150号掲載/photo : Mashiro Tamura, Nao Shimizu, Kenya Abe, Megumi Seki, Kayoko Aoki, Michi Murakami, Kanako Nakamura, Chihiro Oshima, Kentaro Makita (Yoko Hiramatsu))

編集部

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