ひっそりと佇む、京の中の宿。 「京の真ん中に住まう」ならここしかない!八坂の小さな素敵ホテル〈SOWAKA〉へ。
海外からのツーリストでますます賑わう京都。新たなホテルも次々とオープンしている。その中でも3月にオープンしたばかりなのに、海外のお客さまからすでに評判になっているというラグジュアリーな「隠れ家ホテル」を見つけた。
三条や祇園の喧騒からちょっと逃れて、八坂神社の裏手を歩けば〈そわか〉と宿の名が入ったのれんが目に入る。もともと料亭だったという建物は、建築のテキストにも出てきたという名数寄屋造りだ。暖簾をくぐり、打ち水された石畳を進むめば、やっと宿の姿が見えてくる京都の町家ならではの造り。奥まった場所に母屋があり、回廊を進めば坪庭が見える。京町家は奥にいくほどその本質が見えてくる。
〈SOWAKA〉は数寄屋造に客室をもつ本館と、新たに建てられた新館と合わせ全23室。大正後期から昭和にかけて建てられた数寄屋建築を改装した本館は、茶室も備えた部屋や京都の職人さんが壁に独特の削りあとを残す「名栗」が施された部屋など、現代ではなかなか見ることができない、伝統の技術が凝らされている。
〈SOWAKA〉は「メイドイン京都」の品々がお部屋に配されている。お茶は1860年創業の「祇園 辻利」の煎茶とほうじ茶で、石鹸やシャンプーフェイシャルマスクはかづら清」のアメニティー。〈かづら清〉は1865年創業で髪飾りや自社で椿油も作る老舗。そして体を優しく包んでくれる寝具は〈IWATA〉のもの。どれをとっても上等品として知られるものばかり。
京都に来たらどこへ行くか?何を食べるか?がいつもの最大のテーマになりがち。でも一度、〈SOWAKA〉の門をくぐってしまえば、窓からの景色や人たちの暮らしを目にして、町の中で時を過ごすことが何よりも贅沢だということを教えられる。
窓からは朝に夕に表情を変える京都の景色が広がる。天気がよければルーフトップで京都の山々を眺めるのもいいだろう。春は桜、夏は大文字、秋には紅葉。京都は豊かな文化とそして懐深い自然に抱かれている。
館内のレストランは西麻布の〈ラ・ボンバンス〉が〈ラ・ボンバンス 祗園〉として営業。
朝食は和食と洋食から選択することができる。いずれも削りたてのかつお出汁のスープがベースになっている。
■営業時間 朝07:30〜09:30 夜17:30〜21:30(L.O.)
■34〜40席
■お問い合わせ先:075-541-5324
■メニュー料金
朝食:3,500円 ランチ:2,100円〜
ディナー季節のコース:8,000円〜13,000円
季節のお料理 1,000円
※上記は全て税・サ別の金額となります。
〈SOWAKA〉
5月からペットと泊まれるお部屋「111 離れ町家スタイル」もスタートした。
■京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル清井町480
■075-541-5323
■全23室
■料金
【本館(一泊一室料金)】
スタンダード(27m2):30,000円~
スーペリア(32m2):40,000円~
デラックス(50m2):60,000円~
スイート(97m2):130,000円~
【新館(一泊一室料金)】
スタンダード(35m2):40,000円~
スーペリア(43m2):60,000円~
デラックス(44m2):64,000円~
ジュニアスイート(70m2):95,000円~
【離れ(一泊一室料金)】
スーペリア(34m2):43,000円~
(ペット料金を含む。ペット2頭目から追加料金7,000円)
※上記は全て税サ・宿泊税別の金額となります。
(photo : Kunihiro Fukumori)