芸術・歴史・建築も学べて、グルメも充実! 香港観光に外せないニュースポット!いまホットなアート施設〈大館〉とは?
芸術作品が身近に存在する街、香港。オールド・タウン・セントラルにある〈大館〉は今年5月にオープンした注目のアート施設です。芸術も歴史も建築も学べてレストランやカフェも充実。思わず写真に撮りたくなるような景色であふれています。
警察署と監獄の跡地がアートの発信基地に変身。
今年5月にオープンした香港一ホットなアート施設といえば〈大館〉。170年以上の歴史を持ち、歴史的建造物として国から認定を受けた元警察本部やビクトリア監獄を約10年かけてリノベーション。香港では近年、歴史的建造物を文化施設へ再建する動きが活発だが、〈大館〉の計画は中でもかなり大規模だったという。
階段や窓のデザインなど、歴史的建築物の名残が随所に残る。監獄だとは思えない、美しいレンガ造りの建物は、思わず写真を撮りたくなるスポットとなっている。
アルミ合金でレンガ塀をイメージして作られたという重厚な壁が目印。「賽馬會藝方(JC Contemporary)」には、現代アートの展示スペースやレストランが入っている。
開放感のある「監獄操場(Prison Yard)」という中庭は、4本の木を囲うようにパブリックアート作品やベンチが設置された休憩スペース。
敷地内には、香港警察の歴史を学べる「警察總部大樓」、レストランやお土産ショップが入った「營房大樓」、囚人体験ができるビクトリア監獄、レンガ造りとは対照的なモダン建築のギャラリー、ホールなど見所満載。歴史と物語を感じる美しい建築やウォールアート、夜のライトアップといったインスタ映えの瞬間も見逃せない。現在はまだ建設中のレストランやギャラリーにも期待が高まる。
香港警察の歴史を学べる「警察總部大樓」。
〈大館〉の顔ともいえるレンガ造りの「警察總部大樓(Police Headquarters Block)」は、旧警察本部だった歴史的建造物。地下では定期的に大規模な展示が行われている。
ビクトリア監獄で囚人体験!
かつて違法入国者を多く収監してきた「A倉(A Hall)」。家族や恋人に別れを告げ、香港から永久に去る時に囚人たちがくぐってきた「離別在後閘(The Rear Gate)」が横にある。
「B倉(B Hall)」は薄暗い牢屋を再現。懲罰、獄中手紙、面会、更生労働など、投獄された囚人たちが過ごしてきた様子が映像で投影され、実際に独房内に入ることもできる。
「F倉(F Hall)」の建物内では、判決を受けた囚人が牢屋に入るまでの過程を解説。マグショットの前で記念撮影も可。外壁にはローレンス・ウィナーによるパブリックアートが。
演劇や舞踏を上演するホールまで完備!
演劇や舞踏を上演する「賽馬會立方(JC Cube)」。入り口の大階段は、洗濯板に見えることから「ランドリーステップス」と呼ばれ、屋外シアターとして使用されることも。
ハイティーも楽しめるおしゃれなレストランも。
〈Madame Fù(マダムフー)〉は各国のアートに囲まれた空間やテラス席で食事ができる優雅なレストラン。
ハイティーセット(1人HK$250)で英国式のティータイムを。
限定グッズもたくさん!お土産はここでゲット。
1864年に建てられ、軍曹の宿泊施設でもあった「營房大樓(Barrack Block)」にはお土産が買える〈大館小店〉がある。Tシャツやポストカードなど限定グッズがたくさん。
〈大館〉
ゲートは5つ、敷地内には16の歴史的建造物が(現在工事中の場所も含む)。旧セントラル警察署、中央裁判所、ビクトリア監獄という3つの歴史的建造物群に加え、2つのコンテンポラリー棟が主要なスポット。芸術も歴史も建築も学べてレストランやカフェも充実。全エリアを見るには2〜3時間はかかるはず。ヒルサイドエスカレーターから直結。HPで予約してから訪問を。入場無料。
■中環荷李活道10號
■3559-2600
■10:00〜23:00(ビジターセンターは〜20:00、エリアごとの時間はHPにて確認を)
(Hanako1166号掲載/photo : Natsumi Kakuto text : Satoko Muroga coordination : Joyce Wan)