猫の行動で気持ちがわかる！ 猫研究家が教える愛猫のサイン9選
はっとり・まどか／編集の仕事をしながら、社会人大学院生としてネコ研究の世界に入り、京都大学にて博士号（理学）を取得。著書に『ネコは（ほぼ）液体である』（KADOKAWA）。
山口明さん＆パンチョさん・ガバチョさん
山口明さん宅で暮らすパンチョさんとガバチョさん。@pancho0002で多数のフォロワーがいるスター猫。
清水奈緒さん＆デコさん
清水奈緒さんのことが大好きなデコさん。中長毛のふさふさボディに、短いぽんぽん尻尾がチャームポイント。
加藤光さん＆小雨さん
加藤光さん（@_hikari____）のもとに、優しい雨の日にやってきた愛猫・小雨さん（@kosame.ig）。
猫のふしぎ1. お出迎え
帰宅すると猫が玄関でお待ちかね。寂しかったという感情の表れだと飼い主的には思いたいけれど、「残念ながら、そうとも限らない」と服部円さん。「お出迎えすること自体は、その人への親和的行動。でも、実は外から持ち込まれたニオイが気になる、ごはんやトイレ掃除の催促など、なんらかのアピールであることが多いんですよね」
猫のふしぎ2. ニャーー
「仔猫は母猫に対し、何か要求がある時にニャーニャーと鳴きますが、成猫になると、基本的にそういったことはなくなります。でも、家猫の場合、大人になっても飼い主などにアピールで鳴くことが。それは赤ちゃんの頃の名残であり、母猫のように信頼している証かもしれません」。ちなみに、サイレントニャーも同じ意味だとか。
猫のふしぎ3. 細目
猫と見つめ合ってゆっくりと瞬きをすると、目を細めたり、瞬きをし返してくれることがある。それは一体どういう意味？「猫の親和的行動の一つであり、相手に敵意はないというサイン。手を差し出してみると、近寄ってくることが多いはずです」と服部さん。逆に、目を逸らされたら、警戒している状態なので距離感に気をつけて。
フォトグラファー・清水奈緒さんのことが大好きなデコさん。中長毛のふさふさボディに、短いぽんぽん尻尾がチャームポイント。
猫のふしぎ4. へそ天
飼い主の前で、ごろりと仰向けになってくつろぐ猫。そんな姿を見せるのは、気を許しているから？「犬がお腹を見せるのは服従のポーズといわれますが、猫は違うという説が。夏になると床で転がっていることが多いですが、それは暑くて涼をとっているわけで…（笑）。とはいえ、へそ天がリラックス状態であることは確かです」
猫のふしぎ5. ベッド侵入
夏は床などで寝ているのに、冬になると布団の中に潜ってくる猫は多い。「猫は居心地のいい場所をよく知っていて、寝床も転々と変えます。冬は人が眠っているベッドが温かいとわかっているんですよね。もちろん、誰でもいいわけではなく、相手は選んでいるはず。入ってきたら、安心できる存在と認定されたということでしょう」
猫のふしぎ6. 体に乗っかる
膝やお腹の上に乗ってきたり、足をお尻で踏んだり、枕にして眠ったり…。「撫でてほしいなどのアピールの場合もあるし、その人に触れていると安心するという場合も。いずれにせよ、心を開いている人にする行動ですが、飼い主だけの特権というわけでもない。その時々で、より居心地のいいほうへ行くのが猫なのです（笑）」
フォトグラファー加藤光さん（@_hikari____）のもとに、優しい雨の日にやってきた愛猫・小雨さん（@kosame.ig）
猫のふしぎ7. 居座り
パソコン仕事をしていたり、テレビを観ていると、わざわざ目につく場所にきて邪魔をする猫。「構ってほしい、お腹がすいたなどのアピールです。何かに熱中している飼い主は、猫の愛らしさに負けて対応する。猫は日頃からそれを学習していて、わかっているんです」。要求を通すための術を心得ているとは…本当に猫って賢い！
猫のふしぎ8. 頭突き
帰宅した時やごはんの準備中など、猫はよく頭突きをしてくる。「眉や顎など、猫は顔まわりにある臭腺からフェロモンを発していて、それをこすりつけることによって安心感を得たり、自分のものだというマーキングをしています。ほかにも、撫でて、構ってというアピールの場合も。いずれにせよ、猫が何かを求めているサイン」
猫のふしぎ9. 尻尾ピン＆ お尻見せ
「仔猫は排泄後、母猫に尻尾を立ててお尻を向け、舐めてキレイにしてもらいます。家猫の場合、大人になってからも、信用している相手にはそういった無防備な行動をとるんです」。もし愛猫が尻尾をピンと立ててお尻を向けてきたら、信頼しきっているという合図。撫でたり、遊んだり、母猫のごとく要求に応えてあげよう。
No. 1251
