食卓の「なんか地味…」を救う!こなれて見せるオーバル皿4選|“センスがいい人”になりたくて Vol.2
家は自分だけの特別な空間。お気に入りのものを、納得いく洒落感でスタイリングできたら毎日がもっと“気持ちいい”のは確実。だけれど、私たちを悩ませるのが「なんかしっくりこない問題」。これ、センスの問題? 素敵な暮らしづくりのプロ、菅野有希子さんにありがちお悩みをぶつけます。今回は、なんか地味…?な食卓を救うオーバル皿を紹介。
雑誌、書籍、WEBメディア等でライフスタイル提案のスタイリングや撮影を行う。リノベーションしたマンションでのおしゃれなライフスタイルを紹介するインスタグラムが人気。うつわ愛好家。ハナコラボパートナー。 Instagram:yukiko130
「まる形」だけじゃない! 変化球を取り入れて食卓にこなれ感を
ちょうどいいオシャレな食器ってなんだろう? 食卓が「なんだか地味だな~」という時に、一発逆転でいきなり派手な色柄の食器を買ってみても変に浮いてしまうし、ずっと無難なものばかりを選んでいると地味から抜け出せない。
「食器はそれなりにあるはずだけど、なんか垢抜けない…」とモヤモヤしている皆さん。もしかしてよく使ううつわの形が全て「まる」になっていませんか?
ラウンド(円形)の食器は確かに定番で使いやすいのですが、気づくとテーブルの上が全部「丸」ばっかりということも。「揃っていて綺麗」という場合もありますが、なんか冴えないなと感じる時は単調な食卓に少し変化球な形の食器を入れてみるのもおすすめです。
そんな時に、ベーシックの延長でありながらフォルムでちょっぴり変化球をつけられるオーバル(楕円)形のうつわを選んでみてはいかがでしょうか?
初めて使うから使いこなせるかわからない…という方にもおすすめなオーバル皿を4選セレクト。まずは、こなれ感が出る盛り付けのヒントをお伝えします!
野菜も魚も! 長いものが盛り付けやすい
そもそも、普通の丸いお皿だとなんだかハマりにくいなと感じる料理ってありませんか?お魚料理や、ソーセージやアスパラガスみたいに細長い食材って、丸い食器だとはみ出ちゃうし、大きなお皿に盛り付けると余白がありすぎて違和感がでたり…。そんな時にオーバル皿があると重宝します。
また、だし巻き卵や餃子など、小さいものを並べたい時にも、オーバル皿のような横に長い食器だと綺麗に並べられます。
写真ではアスパラガスと、生春巻きを盛り付けてみました。
普段、丸い食器ばかりでなんだか料理がうまく盛り付けられないなと感じている方はぜひトライしてほしいです。
カレーや生姜焼きもオーバル皿で◎
いつもの定番料理ももちろんOK。カレーは普通の丸い食器でももちろん問題ないのですが、あえてオーバル皿に盛り付けることでちょっと小洒落た雰囲気が出ます。私自身普段からオーバル皿を使用して思うのですが、カレーのようにごはんと左右に分かれてる料理ってオーバル皿が盛り付けやすいように感じます。
生姜焼きとキャベツとかでもいいんです。左右にゾーニングして盛りつけたい料理の時に、ふだんは丸い食器を使うところをあえてオーバル皿にしてみる。意外なほどの盛り付けやすさに「あら、私ってば料理上手」なんて思えちゃうかもしれません。
小さいカップと組み合わせて盛り付け上級者
最後に、ステップアップした盛り付けのテクニックをひとつ。オーバル皿に小さいカップを組み合わせるのも素敵ですよ。マリネやサラダ、具の多いタルタルソースなど汁気のあるものはカップに入れてメインの料理の横に添えるスタイル。味が混ざらずおいしいくいただけますし、見た目にも立体感が出ておしゃれ。写真のようにガラス製のストレートな小さいグラスだとどんなオーバル皿にも合わせやすいかと思います。
オーバル皿を取り入れて単調な食卓を脱却!
と、色々なバリエーションがありますが、つまりはオーバル皿って万能ってこと!深く考えず普段の料理を雑に盛り付けてもちょっといい感じになるのがオーバル皿のいいところだと思います。
単独ではもちろん、丸い食器が多いテーブルに「副菜だけはオーバル皿に盛り付けてみよう」とか「メインだけは大きめのオーバル皿にしてみよう」みたいに組み合わせて使うのももちろんOK。全部同じお皿ばかりの中に横長いオーバル皿が入ることでリズムが生まれ、単調で地味な食卓から脱却できると思います。
「なるほど、ちょっと試してみたいかも?」とおもった皆さん。それでは今回の本題です。取り入れやすい「定番ブランドのお手頃価格のうつわ」から「せっかくなら背伸びしてちょっとオシャレなのが欲しい」という方向けのうつわまで。今すぐ買えるオーバル皿4選をご紹介します!
①1000円でまずはお試し!〈無印良品〉
まずは皆さんお馴染みのブランド〈無印良品〉の白いオーバル皿。1000円で買えるお手頃価格と、これ以上ないほどのベーシックなビジュアル。はじめて買うから冒険しすぎず安くて定番のものが欲しいと言う方におすすめです。
②おうちが洒落たレストランに〈Saturnia(サタルニア)〉
イタリアのレストランやホテルなど業務用として愛用されている〈Saturnia(サタルニア)〉。お店で使われているだけあって割れにくく傷つきにくいタフなうつわです。ぽってりと厚みがあり、どっしり安定感がある作りも特徴。この適度な分厚さと無骨なルックスが絶妙におしゃれ…!
食器の印象を決めるのに厚みって意外と大事なんです。このぽってり感は他にはない魅力。リムもちょうどいい太さで何を盛り付けても自宅のテーブルがまるでイタリアのカフェみたいに可愛くなっちゃいます(言い過ぎ?)。
この〈Saturnia(サタルニア〉のシリーズは撮影でも重宝していて、何度使っても飽きがこない。それでいて高級すぎない程よい価格で個人的にとてもおすすめです。
サイズ展開は様々ですが、普段使いなら小回りのきく「オーバル23」とパスタやメインもいけちゃう「オーバル28」。写真には写っていませんが副菜サイズの「オーバル25」も良いと思います。
ところでこれってさっき紹介して無印とそっくりじゃない?と思ったそこのあなた。
そうなんです。写真に撮ると白いオーバル皿ということで似ていますよね。でも肉眼で見ると結構違うと思います。右が無印、左がサタルニアです。
〈Saturnia(サタルニア〉の方が分厚いのに横幅はほっそり、青みがかった白が透明感ありリムもカリッとシャープ。〈無印良品〉の方はノーマルな厚みで横幅があり全体的にほっこり素朴な雰囲気。
こういった細部のディテールによって一見そっくりに見えるけれど実際手に取ってみた時の印象は大きく変わります。食卓の垢抜けってこういう小さいディテールの積み重ねだったりするのですよね…! 個人的には予算があるならサタルニアを推したいところですが、好みやセンスご予算もあると思います。気になる方は店頭で実物をぜひご覧ください。
③食べやすくて可愛い!〈Francfranc (フランフラン)〉
インテリア雑貨ブランドとしてお馴染みの〈Francfranc (フランフラン)〉でいい感じのオーバル皿を見つけちゃいました。
フェミニンな印象が強い〈Francfranc (フランフラン)〉ですが、こちらは洗練されていてシンプルで、甘さが苦手な方にもおすすめできるうつわです。カラーリングは2色ありましたがどちらも素敵!あえての2色それぞれを買って色違いコーデにするのもおすすめです。しっかりした「グレー」もおしゃれに決まりますし、真っ白ではなく少し黄みがかったクリーム色のような「アイボリー」もレトロな感じでキュートです。
こちらのうつわは深さがあるのが特徴。「すくいやすい」と商品名に書いてある通り、汁気のあるカレーやスープ、パラパラこぼれやすいチャーハンなどにもぴったり。お子さんがいらっしゃる方にもおすすめできる一品です。
④絶妙カラーがこなれ感!〈yumiko iihoshi porcelain〉
最後はちょっと背伸びしたい気分の時に取り入れたいブランドをご紹介します。〈yumiko iihoshi porcelain〉の《ReIRABO》オーバルプレート。これまでと違ってリムのないオーバル皿ですが、ちょうど良いサイズ感と絶妙に計算されたフォルムでリムがなくても盛り付けやすく、何を乗せてもキマる洗練ルックスです。
何より色がいい…! ほかのブランドにはないこなれ感のある絶妙カラーにときめきます。そしてただオシャレな色というだけでなく料理が映える色なんです。これが結構難しくて、食器単体で見ると「綺麗だな」と感じる色合いでも盛り付けた時に違和感がある食器って結構多いんですよね。
〈yumiko iihoshi porcelain〉は食事が映えるうつわなので「ひとめぼれしたのに実際に使ってみてがっかり」ということがありません。美と実用性を兼ね備えたブランドで、とても信頼できるうつわです。
以上、お手頃価格から半歩先行くブランドまでご紹介しました!
なんか物足りないけど、派手なもの買ってもしっくりこない。ちょうどいい感じにオシャレ感が出るものが欲しい。そんなモヤモヤに刺さる(はず)のオーバル皿。よかったら試してみてくださいね。
Have a nice day!
text&photo_Yukiko Sugano