「ピーマンとお肉が入っていれば青椒肉絲!」|真佑のお弁当奮闘日記
料理研究家のウー・ウェンさんを義母にもち、ウー・ウェンさんのクッキングサロンでアシスタントを務める井上真佑さん。ウー・ウェンさんとの日々の仕事と著書から学び、義母としてのウー・ウェンさんのアドバイスを受けながら、井上さん自身の工夫を加えて作ったお弁当の中身とは?
はじめまして。井上真佑(いのうえ・まゆ)です
2年前に学生の頃からお付き合いをしていた舜也さんと結婚をし、中国料理研究家のウー・ウェンが義理の母になりました。結婚を機に勤めていた会社を辞め、約2年、義母のクッキングサロンでお手伝いをしています。クッキングサロン、雑誌の撮影、出版本の撮影など、現場アシスタントとして働きながら、義母の料理を舜也さんより食べている私が、このたびご縁があり連載を書かせていただくこととなりました。
ある意味、“レシピにおける正解”を食べられる、特殊な環境で約2年働いた私のお弁当を恥ずかしながら公開させていただきたいと思います。
私とお弁当について
私のお弁当人生は中学生から始まりました。給食で居残りと言う苦い思い出がある私は、自分が食べきれる量で苦手なものが入っていない母手作りのお弁当が大好きでした。特におかずが好きだったので、母は多種類のおかずを入れてくれ、いつも開けるのが楽しみでした。大学生や社会人になり、外食ランチも好きでしたが、サクッと食べられて栄養バランスもばっちりなお弁当は相変わらず好きでした。
実家にいた頃は朝食の準備をしている母の横でおかずの余りを詰めていましたが、結婚を機に実家を離れてからはすべて自分で作るようになり、おかずがたくさん入っていることの贅沢さ、ありがたさを身にしみて痛感しているところです。
これから写真を見ていただければ気づくかと思いますが、おかずをたくさん!なんてとてもじゃないけれど、私には到底無理!ただ、先生(ウー・ウェンさん)の考え方は、主食の他に野菜を添えたタンパク質のおかず、スープがあれば大丈夫。五味五色(五味:酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味、五色:(緑)・赤・黄・白・黒)を1日3回の食事の中で取ることを基準にすればOK!というシンプルな考えなので、あまり気負わず、夜食べるものと調整しながら好き勝手に作っています。
そして2年間、先生の手元を観察し、先生が仕事で作ったものをまかないでいただき、家で改めて作ってみて「何が違うのですかね?」「こんなアレンジをしたいのですが、おいしいですかね?」など不躾な質問を先生にし続けた結果、たくさんの先生のレシピが私の生活に定着しました。しかし、まだまだあの味を食べたい!と思い作ってみても全くうまくいかないレシピもたくさんあるので、そんなレシピを紹介しつつ、どこかのタイミングで先生にも登場いただき指導してもらいたいと思います。