秋までの期間限定で開催される、大自然のアート展! 『ボルボ チームラボ かみさまがすまう森』が佐賀県武雄温泉の御船山楽園で開催中!
アート集団・チームラボによる、御船山楽園(九州・武雄温泉)の大自然のアート展『ボルボ チームラボ かみさまがすまう森』が、今年も11月6日(日)までの期間限定で開催中。新作も登場しパワーアップした本展覧会、実際に足を運んで体験してきましたのでその魅力をご紹介します。
大自然とデジタルテクノロジーが融合したアート展。
〈御船山楽園〉は、50万平米にも及ぶ敷地に創られた大庭園。『ボルボ チームラボ かみさまがすまう森』は、300万年も続く自然に囲まれた園内に息づく巨石や洞窟など、自然のありのままの形を、デジタルテクノロジーによってアートにする広大な展覧会です。毎年夏から秋にだけ見られる同展覧会は、開催8年目を迎え、2021年にはCNN『行くべき世界の屋外アート展 2021』にも選ばれています。
インスタレーションアートを含む20点以上の作品を展示。
同展覧会では、池の水面にプロジェクションで魚が泳ぐ作品など、自然を自然のままアートにした20点以上の作品群が広がります。この記事ではいくつか作品をピックアップしてご紹介します。
まずご紹介するのは、『生命は連続する光 - つつじ谷』という作品。御船山の断崖下に広がるつつじ谷の久留米つつじが、人々が近くで立ち止まると強く輝き、音色を響かせるインタラクティブな作品です。半球型のつつじの光は、それぞれ自律しておりゆっくりと明滅しています。
こちらは約1300年前、のちに奈良の大仏をつくる名僧行基が、御船山で彫った五百羅漢を安置したとされる洞窟を生かした作品。立体的に連続する洞窟と壁の表面に書かれていく光で投影される書は、書かれたあと、左回転か右回転か判別ができない状態で立体的に回転していきます。光で描かれる書の黒は、光がないことを意味し、洞窟の奥深くの暗闇と区別がつきません。書と洞窟の暗闇が一体となって岩壁に空書を永遠に書き続ける様子は、輪廻転生を表しているようです。
御船山楽園の池にプロジェクションされているのは『小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング』という作品。約15分かけて、投影されている魚たちが自律的に水面を彩っていきます。魚たちはリアルな小舟の動きに影響されるため、訪れるたびに違った作品として完成していくというのが面白いところです。
庭園を歩き疲れたら訪れていただきたいのが、お茶をいただきながらアートを体感できる〈EN TEA HOUSE -幻花亭〉。お茶(1杯500円)がテーブルにサーブされると、茶に花々が生まれ咲き、器を手に取ると、花は散り、器の外へと広がっていきます。器の中の茶は、花々が咲き続ける無限の世界となり、その無限に広がる世界をそのまま飲むという未知なるアート・飲食体験となっています。
〈御船山楽園ホテル〉内にも新作含む作品を展示。
御船山楽園の敷地内にある〈御船山楽園ホテル〉の中にも、いくつか作品が展示されています。その一つが2022年の新作『生命は結晶化したうごめく光』です。ボルボ・カー・ジャパンの車とコラボレーションしており、まるで光が結晶化してできた有機体のような存在が、中心から虹色に輝きながらうごめいています。
〈御船山楽園ホテル〉のロビーにも驚きのインスタレーションがあります。ホテルの扉を開くと、ランダムに配置された古典的なランプが、人の動きに影響を受けながら明滅するインタラクティブな作品が出迎えてくれるのです。幻想的な空間でのチェックイン、チェックアウトは他ではなかなか体験できないホテル体験ではないでしょうか(※宿泊者以外も展覧会チケットがあれば鑑賞可能)。
ちなみに御船山楽園には、“今行くべき全国のサウナ”ランキング『サウナシュラン』で、3年連続グランプリを獲得しているサウナ〈御船山楽園ホテル らかんの湯〉もあります。歴史と森のサウナで五感を呼び覚ましてから、庭園に広がるアートを体験するのもおすすめです。
他にもまだまだ作品は盛りだくさん。すべての作品を鑑賞するには、大体2〜3時間くらいかかると想定しておいた方がいいでしょう。
佐賀県の武雄温泉はこの9月23日に開業する西九州新幹線の起点駅。博多駅から特急で1時間、長崎駅からも新幹線なら20分でアクセスできる場所です。『ボルボ チームラボ かみさまがすまう森』は日帰りで鑑賞するチケットだけでなく、ホテルの宿泊にアート展のチケットが付いてくるプランや、アート展+〈らかんの湯〉での日帰り入浴がセットになったチケットもあるので、次の旅先候補としてチェックしてみてはいかがでしょうか?
『ボルボ チームラボ かみさまがすまう森』
■佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100 御船山楽園
■公式サイト