プロに教わる緑と花の楽しみかた。 vol.2『育てがいのある植物5選』〈園藝と再生〉に教えてもらう、失敗しない観葉植物との付き合いかた。

LEARN 2022.06.27

暮らしに緑や花を取り入れるなら、手入れの方法や必要なことを知っておきたい。その道のプロが教えてくれた初歩の基本とコツ。まず、それだけ分かれば植物との関係がより良くなるはず。今回は、さまざまなグリーンプロダクトを手がける〈園藝と再生〉に観葉植物との付き合いかたを教えてもらいます。まずは初心者向け。慣れてきたらより育てがいのある植物にチャレンジしたい。

FotoJet

1.半ひなた~半ひかげ「リプサリス」紐のように垂れ下がる見た目が特徴的。

サボテンの一種で樹木の幹や枝に着生(ちゃくせい)していることから森サボテンとも呼ばれる。湿気が好きなので霧吹きをしてあげると◎。4~6月に葉先に小ぶりの花が咲く。

2.半ひなた「ビカクシダ」鹿の角のような大きな葉がぐんぐん伸びる。

シダの仲間でコウモリランとも。大きく育つので育てがいがある。樹木や岩などに着生して生長するので、鉢植えだけでなく板付けや苔玉にするのも人気がある。

3.半ひかげ「繻子蘭(しゅすらん)」可憐な花を咲かせてみたい。

台湾や日本の暖かいエリアに分布するラン科の多年草。珍しく多種でマニアも多いジュエルオーキッドの一種。1年に一度花が咲く。乾燥に弱いので湿度管理をしっかりとして。

4.半ひなた「ソフォラ」ユニークな形に伸びる枝ぶりを観察しよう。

ニュージーランド原産。細くて華奢な枝をジグザグに伸ばすのが特徴的で、その見た目からメルヘンの木とも。小さな葉が落ちやすいので、風通し、日当たりの管理をしっかりする。

5.半ひかげ「リュウビンタイ」エキゾチックな雰囲気を 醸し出す、大型になるシダ植物。

日本南部、台湾、東南アジアなどが原産のシダ植物。耐陰性があり、室内でも育てやすいが、湿度管理はしっかりするのがおすすめ。環境が良いと葉が大きく育ち、見応えあり。

◆ひなた:一日中、日が当たっている(6時間以上)
◆半ひなた:1日3~4時間、日が当たっている。
◆半ひかげ:日中3~4時間は木漏れ日程度の日が入るが、あとは日が当たらない。

お悩み別おすすめグリーン。

1.忙しくて、毎日世話ができない!
A.「水耕栽培」ならたまの水替えだけで大丈夫。

水耕栽培用の苗をお好みの花器で。根がしっかり生えているなら水はなくなってからあげればOK。サトイモ科のモンステラやサボテンなどがおすすめ。

2.置き場所がお風呂場でもいい?
A.湿気のある場所なら「苔玉」を選んでみては?

湿度がある場所なら苔玉向き。根や葉から吸水するのでお皿に少し水を張る程度でよく、手間もかからない。アスプレニウムなどのシダ系がおすすめ。

3.一日中、日が当たらないんです……。
A.耐陰性が強く、丈夫な観葉植物を選べば問題ナシ。

サトイモ科のクワズイモ、フィロデンドロンなど耐陰性の強いものを。とくにアグラオネマは蛍光灯の光だけでも大丈夫。ただ週に何回か日光浴をさせて。

4.部屋が狭くて置き場所がない!
A.「ハンギング」で映える垂れ下げ系の植物を選ぼう。

フィッシュボーンカクタスやグリーンドラムなどの多肉植物は育てやすく、育ってくると長く垂れ下がる。グリーンを吊り下げて、スペースを有効に。

Navigator…田島大地(たじま・だいち)

園芸と植物のライフスタイルプロジェクト〈園藝と再生〉を運営。6/5(日)に池尻のビストロ〈kongtong〉でのマーケットイベントに出店。Instagram:@engeitosaisei

(Hanako1209号掲載/photo : MEGUMI , Miho Kakuta, Michi Murakami text & edit : Kana Umehara)

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