ランチ&ディナーコースで『オズの魔法使い』の原作小説を表現! 〈メズム東京〉の『オズの魔法使い』ランチコースを体験。 LEARN 2022.05.23

東京・竹芝に立地する〈メズム東京、オートグラフ コレクション(以下、メズム東京)〉が、出版から120年以上経った今もなお世界中の人々に愛され続ける名作『The Wonderful Wizard of Oz(邦題:オズの魔法使い)』の世界観を独創的に表現したランチ&ディナープログラム(コース料理)を、2022年9月30日(金)までの期間限定で提供。ホテル16階のフレンチレストラン〈シェフズ・シアター〉 にて開催中ということで、早速行ってきました。

アートや音楽、食などで五感を満たす新感覚のラグジュアリーホテル〈メズム東京〉。

ホテルのフロントロビーエリア。
ホテルのフロントロビーエリア。

"TOKYO WAVES"をコンセプトに、絶えず変化する東京の“今”に根ざしたサービスやコンテンツを展開することにより、ゲストに新たな発見を提供するラグジュアリーホテル〈メズム東京〉。山手線の中で最も海に近い浜松町駅より徒歩6分、大門駅より徒歩7分、竹芝駅より徒歩3分ほどにある、昨年10月にグランドオープンした複合施設〈ウォーターズ竹芝〉のタワー棟16~26階に位置します。

〈ウォーターズ竹芝〉は、〈メズム東京〉のほかに、〈JR東日本四季劇場〉や商業施設〈アトレ竹芝〉で構成され、「グルメ」「芸術」などを満喫できるスポットとしても注目を浴びています。

フレンチ・ビストロノミーレストラン〈シェフズ・シアター〉 。

上質で落ち着いた雰囲気のビストロノミーレストラン〈Chef’s Theatre〉内観。
上質で落ち着いた雰囲気のビストロノミーレストラン〈Chef’s Theatre〉内観。

ランチ&ディナープログラムが提供されるのは、ホテル16階に位置する〈シェフズ・シアター〉。伝統的なフランス料理をスタイリッシュにアレンジし、ビストロのようにリラックスした雰囲気のなかでオープンキッチンのライブ感とともに楽しめる「ビストロノミー」スタイルのレストランです。

日本の伝統的なモチーフや波からインスパイアされた繊細でダイナミックなアートが目を引く空間で、シェフの技と東京だからこそ集まる旬の食材を生かし、“シェフの劇場”という名の通り、まるで舞台を観劇するようにストーリーとともに紡がれるフレンチを楽しめます。

キュリナリーマイスター(総料理長)を務めるのは、日本人で初めてミシュランの星を獲得した統括名誉総料理長の中村勝宏の薫陶を受け、宴会洋食部門、フレンチレストラン等で経験を積んだ隈元香己 (くまもとこうき)氏。フランス料理界の巨匠ジョエル・ロブション氏が審査委員長を務めるフランス料理界の権威あるコンクール『第64回プロスペール・モンタニェ国際料理コンクール』において、日本人として2人目、日本在住の日本人としては初めての優勝の栄冠を勝ち取った実力者です。

『オズの魔法使い』の前半をランチで、後半をディナーで再現。

『オズの魔法使い』をもとにしたランチ&ディナープログラムでは、物語の前半をランチで、後半をディナーで再現し、ランチとディナーを合わせると一つの物語が完成する構成となっています。今回は物語の前半を表現した、ランチプログラムとワインペアリングを体験してきました。

冒頭の竜巻、黄金に輝くレンガの道を表現したアミューズと前菜。

「アミューズブッシュ:The Cyclone -竜巻-」。
「アミューズブッシュ:The Cyclone -竜巻-」。

『オズの魔法使い』ランチコースは、カンザスの農場に暮らす少女ドロシーが、大草原の真ん中にある小さな家でヘンリーおじさんとエムおばさん、子犬のトトと仲良く暮らしていたところに、巨大な竜巻が襲い、家ごと竜巻の一番上まで押し上げられ、何マイルも運ばれてしまうシーンからスタートします。

巨大な竜巻によってドロシーとトトが不思議な世界へと運ばれてしまう、印象的な物語の始まりを表現したアミューズブッシュは、トッピングの竜巻をシュー生地で、風が渦巻く様子を酸味とコクのあるマヨネーズハーブソースでさっぱりと仕上げた一品。

肉厚のトラウトサーモンと、季節のフルーツ、プチプチとした食感のクスクスやデュラム小麦、キヌアを使用したサラダを、ふわふわのヨーグルトのエスプーマで包み込んでいます。ハーブやヨーグルト、アクセントのブドウなど初夏らしい爽やかな味わいが印象的です。

アミューズブッシュに合わせる乾杯酒は、グラスにブルーキュラソーを忍ばせ、プロセッコを注ぐことで渦巻く竜巻が現れる「プロセッコ エクストラ・ドライ ブルー ミレジマート」。甘い香りと発泡感、グラスを傾けるたびにブルーキュラソーの色合いが変化する、目にも美しい一杯です。

「前菜:The Council with the Munchkins -マンチキンたちとの話しあい-」。
「前菜:The Council with the Munchkins -マンチキンたちとの話しあい-」。

続いて物語は、美しい草花に囲まれた、小さな人々が住むマンチキンの国でドロシーが目を覚ますシーンへ。親切な北の魔女が訪れ、ドロシーの家が東の悪い魔女の上に落ち、奴隷にされていたマンチキンたちが自由になれたとお礼を言います。ドロシーが家へ帰る方法を尋ねると、北の魔女は東の魔女が履いていた銀の靴をドロシーに渡し、エメラルドの都へと続く黄色いレンガの道をたどってオズの魔法使いに会いに行くように伝えるのでした。

そんなマンチキンの国でのエピソードを表現したのが、柔らかく焼き上げた穴子や、茄子のマリネ、茄子のムースに、トマトクーリを添えて爽やかな味わいに仕上げた前菜。上部に盛り付けられた季節の野菜やエディブルフラワー、ターメリックで色付けした薄焼きパンが、エメラルドの都へと続く黄色いレンガの道を表しています。存在感抜群の穴子は、皮目が香ばしくパリパリとした食感。そこに合わさる冷たい茄子のムースやトマトクーリ、ターメリックやハーブなどが合わさり、どこかガスパチョのような趣も感じました。

こちらにペアリングいただいたのは、スペインの白ワイン。青リンゴのようなスッキリフルーティーな飲み心地ながら、ふくよかな味わいが印象的でした。

選べるメインは森の中の道と、ケシの花を表現した魚or肉料理。

「選べるメイン(魚料理):The Road Through the Forest -森の中の道-」。
「選べるメイン(魚料理):The Road Through the Forest -森の中の道-」。

メインは魚料理、肉料理のどちらかお好みの一品を選ぶことができます。今回は特別に両方いただきましたので、ご紹介します。

魚料理は、ドロシーがきこりとライオン、カカシと出会うシーンを表現。アサリなどの魚介のすり身をつるんとした食感の生地で包み「カカシの頭部」を、光沢のある皮目がブリキのような鯛をふっくらと焼き上げて「ブリキのきこり」を、たてがみのような見た目で弾力のあるヤマブシタケのフリットで「ライオン」を表しています。

森の緑を表現しているのは、小松菜と貝出汁のソース。大ぶりな鯛、ワンタンで包んだ魚のすり身のプリッと感も去ることながら、ヤマブシタケのフリットのジューシーなフルフル食感という意外性に驚きました。ジャガイモのペーストやチーズのクリーミーさ、アーモンドのアクセントも楽しい一皿です。

お皿に小松菜のパウダーでプリントされているのは、左からライオン、きこり、カカシのシルエット。仲間と共に歩みを進める意気揚々とした物語の雰囲気を演出しているそうです。

「ヘス "セレクト" シャルドネ モントレー」。
「ヘス "セレクト" シャルドネ モントレー」。

魚料理に合わせていただいたのは、カリフォルニア産のシャルドネで作り上げた「ヘス "セレクト" シャルドネ モントレー」。ハチミツやヘーゼルナッツのような香りに、キャラメルのような甘さが感じられ、メイン料理にも負けないしっかりとした味わいの白ワインでした。

「選べるメイン(肉料理):The Deadly Poppy Field -おそろしいケシの野-」。
「選べるメイン(肉料理):The Deadly Poppy Field -おそろしいケシの野-」。

肉料理では、深い眠りを誘うケシの花のにおいによって、ドロシーとトトとライオンは眠り込んでしまうというシーンを再現。

外側はハシバミのクランブルでカリッと、中はやわらかくジューシーに仕上げた氷室熟成豚の肩ロースに、コクのあるヘーゼルナッツ風味のソースや素材の旨味を生かした季節の野菜を添えて仕上げています。真っ赤なトマトパウダーと黒ニンニクのピューレで毒々しく描かれた花々は、ドロシーたちが迷い込んだケシの野をイメージ。豚肩ロースのおいしさはもちろん、それぞれのおいしさが引き立つよう適切に調理された旬の野菜の付け合わせにも驚かされるばかりです。

「エラスリス マックス・レゼルヴァ ピノ・ノワール」。
「エラスリス マックス・レゼルヴァ ピノ・ノワール」。

肉料理にペアリングいただいたのは、チリの赤ワイン「エラスリス マックス・レゼルヴァ ピノ・ノワール」。スモーキーな香りでなめらかな口当たりながら、タンニンが舌にしっかりと残る軽やかな飲み心地の赤ワインが、豚肩ロースの脂身をキリッとした後味へと変えてくれました。

幻想的なエメラルドグリーンのスイーツと、スペシャルティコーヒーを。

ついにエメラルドの都にたどりついたドロシーたち。門番に渡された緑の眼鏡をかけ都に入ると、そこにはきらめくエメラルドが散りばめられた世界が広がっており、街並みや人々、食べ物まで、目に映るものすべてが緑色でした。そしてドロシーたちは、ようやくオズの魔法使いに会うことができます。

そんな辺り一面鮮やかなエメラルドの都を表現しているのが、デザートです。ふわふわと軽い口当たりの青リンゴのムース、サクサクのピスタチオのサブレ、ハーブのリキュールであるシャルトリューズを使用したムースリーヌが層になったデザートを、美しい色合いの飴細工や、ルッコラ、キウイで華やかに装飾。甘みと酸味のバランスが程良い青リンゴとキウイがベースのソースに、シャルトリューズを加えることで、繊細で奥深い味わいに仕上げています。近未来感のある美しい造形と、眩いばかりのエメラルドグリーン、カクテルのような甘さ控えめでハーバルな味わいのデザートに、なんだか夢うつつな気分です。

『オズの魔法使い』ディナープログラムでは、悪い西の魔女の手下たちと戦い窮地に追い込まれるシーンから、優しい南の魔女の助けでドロシーとトトが無事に元の世界へと帰るフィナーレまでを、旬の食材とフランス料理の繊細な技で表現しています。作中で描かれる色鮮やかな魔法の国の情景やユニークなキャラクターたちを彷彿とさせるお料理の数々、そして物語をテーマにした音楽と共に、まるでドロシーたちと不思議な世界を旅するかのように、魔法と冒険にあふれるひとときを堪能してみては?

『オズの魔法使い』ランチ&ディナープログラム
■東京都港区海岸1-10-30 メズム東京 16F シェフズ・シアター
■03-5777-1111(代表)
■11:30~15:00(14:00LO)、17:00~23:00(22:00LO)
■2022年9月30日(金)までの期間限定開催
公式サイト
※食材は入荷の状況や季節によって変動
※料金は税金・サービス料込み
※最新の営業時間は、公式サイトのご確認を

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