器の町の楽しみ方。 関東屈指の陶器の産地、栃木・益子町へ。セレクトショップ店主に聞く、益子の巡り方。

LEARN 2022.04.08

関東屈指の陶器の産地として知られる栃木・益子町。器作家との交流も深いセレクトショップ店主に、地元から見た、益子の魅力を案内していただいた。3月28日(月)発売Hanako1207号「大銀座こそナンバーワン!」よりお届けします。

おだやかな時間が流れる益子の陶器文化に触れる。

江戸末期から器づくりがはじまり、現在も大小さまざまな窯元が点在する益子。大正末期から昭和にかけて、民藝運動で柳宗悦とともに日本、世界の民藝品を収集し、その良さを広めた現代陶芸の名匠、濱田庄司がこの地に移り住み、作陶にいそしんだことをきっかけに“陶芸のまち”として全国に知られるようになった。

のどかな風景が広がる益子に暮らして18年。器や日用品、食品などを扱うWebショップ〈Loveit〉の店主、はったえい子さんは益子焼や町の魅力について「若い作家のなかには自分で採掘をして登り窯を作る人も増えているし、いろいろな作風の方がいる。器を介して人とつながることができる環境に自分がいられるのは幸せだと感じます。益子は東京からの日帰りも可能ですが、町のいたるところに窯元やギャラリーがあるので、ゆったり巡るのもおすすめ。益子の陶器市もとても人気のイベント。器を実際に手に取って選ぶのも楽しいです」と話す。

器好きなら濱田庄司の蒐集品を展示した〈参考館〉も必見。人気のショップやコーヒー店に立ち寄り、益子に隣接する茂木町のモダンなホテルに宿泊して、せわしない日常を束の間離れてみるのもいい。益子の陶器文化に触れながら、変わらないものと新しいことを体感したい。

Navigator…〈Loveit〉

はったさんが主宰する〈Loveit〉で扱う器や自身が愛用するお気に入りを見せていただいた。

https://loveit-circus.com/

(Hanako1207号掲載/photo : Norio Kidera illustration : Mami Tsujimoto text : Keiko Kodera)

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