言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第70回~
ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。
(photo : Yasutomo Sampei styling : Chie Hosonuma hair&make : Miyuki Nakamura)
「風物詩のような存在」
私にとって「今年も春が来たなあ~」と思うのは、自分のスケジュールに『映画ドラえもん』の名前が目に入ってきた瞬間である。毎週土曜日の夕方にアニメを放送している『ドラえもん』だけれど、毎年子供たちの春休みに合わせて3月の初めごろに映画を封切りする。その映画の公開に合わせて、2月の後半ごろから完成披露試写会や子供たちに向けてのお披露目会が予定され、私はその司会を任せていただくことがここ数年続いていた。年が明けてあっという間に2月。そろそろかなぁと仕事のスケジュールを見てみると『映画ドラえもん』の文字が目に入ってくる。「今年もやらせてもらえるんだー!」という気持ちと「またドラちゃんたちに会えるー!」といううれしさと同時に、「ああもう春なんだなあ」という季節の流れを感じる。私にとって、春や新生活を感じさせてくれる風物詩のような存在なのである。
1980年という、私の生まれるもっと前から始まったドラえもんの映画。一昨年は新型コロナウイルスの影響で公開が8月に延期された。そして、昨年公開予定の作品も1年の公開延期となり、それを乗り越えての今年である。ファンの皆さんはもちろんだと思うが、私も去年はとっても寂しかった。毎年楽しみにしている作品を見られないのも残念だったけれど、わくわくしながら待っている子供たちの前でドラちゃんやのび太くんたちとお話しするのは、ほかの仕事にはない楽しさを感じていたから。子供たちのキラキラした眼差しによって自分も童心に戻るような気持ちがしたし、何十年という長い間、様々な世代に愛されている作品に関われることがとってもうれしかった。誇らしく思う時間でもあった。
3月には公開記念舞台挨拶が予定されている。久しぶりに全国のスクリーンにドラえもんたちが帰ってくる。一人のファンとしてそのうれしさを噛みしめながら、ドラちゃんたちやキャストの皆さんと楽しくお仕事が出来ればと願う。
【弘中のひとりごと】
暖かい日が増えたので、しょっちゅうお散歩をしています。