本山順子の迷子のお守り〜お寺と神社、お散歩アラカルト〜 【京都】うさぎを祀る〈岡崎神社〉を参拝。半年間の罪穢を祓う神事「夏越大祓」を体験!
モデル・本山順子が神社仏閣、教会や寺院を国内外問わずご紹介する本連載。第76回目は京都の岡崎に街詣で。昨秋に訪れた紅葉の名所“秋は紅葉の永観堂”から徒歩15分ほどのところにある〈岡崎神社〉にお邪魔してまいりました。こちらの神社では非常に珍しい光景を目にすることができますよ〜!それでは早速!詣でましょ〜う!
街をぶらぶらしているだけで何箇所か神社仏閣を巡ってしまう京都。〈岡崎神社〉も例に漏れず、住宅街の車がビュンビュン行き交う交差点のど真ん中に突如として現れます。
この時期は半年間の罪穢を祓う神事である「夏越大祓」が各所の神社で執り行われており、〈岡崎神社〉でも茅(ちがや)という草で編んだ輪がありました。こちらでは毎年6月30日にミニ茅の輪の授与もされています。私もこの輪っかを八の字にくぐり、しっかり「茅の輪くぐり」をして境内にお邪魔致しました。
境内に入ると早速見つけました!〈岡崎神社〉では、狛犬ではなく狛うさぎがお出迎えしてくださいます。かつてはこの辺り一帯が野うさぎの生息地であったことから、うさぎを氏神様の神使とされているのだとか。口元もしっかり阿形、吽形をされていてかわいらしい!
境内を見回してみると、あら!狛犬さんもいらっしゃるんだ〜。なんてよ〜く眺めてみると…狛犬さんの足元の台座にはしっかりうさぎさんが彫刻されていました。なんて芸が細かいの!飛び跳ねたりお餅をついたり、隠れうさぎさん発見してなんだか嬉しい気持ちに♪
〈岡崎神社〉の御祭神は「速素戔嗚尊(スサノオノミコト)」と「奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)」のご夫婦。ヤマタノオロチの生贄にされそうになっていた奇稲田姫命を助け出したことをきっかけに結婚し、たくさんの子宝に恵まれました。このことから縁結びや子授けの神とされており、二人の子どもである「三女五男八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)」も祀られています。
また、本殿の前にはたくさんのうさぎみくじが並んでいました。ちょこちょこしていてとっても可愛い!よくみると耳が立っていたりねていたり前足が地面についていたりする子もいて、いくつか種類がいるようですね〜。
手水舎にも“子授けうさぎ像”があり、その周りにはたくさんの絵馬とピンクのかわいらしい布で編まれた「うさぎ安産祈願神札」が並んでいます。境内には他にも、招きうさぎだったり障子や提灯にもうさぎさんが描かれており、うさぎづくしの参拝を楽しむことができました♪ぜひカップルやご夫婦で訪れてみてはいかがでしょうか?
旧暦の6月1日は氷の節句。当時の庶民にとっては大変貴重であった氷に模して作られた、ういろうの上に小豆を乗せた甘いお菓子「水無月」。夏越大祓には「水無月」を食べて半年の間に溜まった穢れを落とし、暑気払いをして残り半年も乗り越えていきましょう!
桓武天皇が平安京遷都の際に王城鎮護のために平安京の四方に建てられた社の1つとされ、都の東に鎮座することから“東天王”と称された〈岡崎神社〉。お邪魔した日にはたくさんの地元の方が自転車で訪れていて、地域に根付いた親しみ深い神社なのだなぁと思わされた癒されるひとときでした。それでは皆様も良い参拝を〜!