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本山順子の迷子のお守り〜お寺と神社、お散歩アラカルト〜 【滋賀】天台宗の総本山に圧倒される!比叡山〈延暦寺〉を参拝〜後編〜
モデル・本山順子が神社仏閣、教会や寺院を国内外問わずご紹介する本連載。第74回目は前回に引き続き、比叡山全域を境内とする〈延暦寺〉をご紹介させていただきます。数々の日本仏教の宗祖がこの地で学んだことから「日本仏教の母」として仰がれる〈延暦寺〉。今回は東塔から西塔までのんびり散策していきます♪それでは早速!詣でましょ〜う!
前回ご紹介した大講堂をさらに奥に進んでいくと、〈延暦寺〉東塔地区で最も標高の高い場所に建つ阿弥陀堂があらわれます。阿弥陀堂の右手にはとても立派な水琴窟があり、美しい音色を奏でていましたよ〜♪癒される!
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阿弥陀堂に並び建つのは東塔。最澄は「六所宝塔」という日本全国に6ヶ所の宝塔を建て、日本を護る計画を立てられたのだそう。その中心の役割を担っているのがこの東塔です。初夏の緑に朱塗りの鮮やかさが際立って美しいですね〜。
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阿弥陀堂と東塔が繋がっている回廊は中央が楼門になっていて、とても風情ある雰囲気。こちらの二つの建物を合わせて「法華総持院」と呼ばれています。「法華総持院東塔」はご本尊として大日如来はじめとする五智如来が祀られています。五智如来とは密教で5つの知恵を5柱の如来にあてはめたものなのだとか。
東塔エリアを抜け西塔エリアに進むにつれ、緑の匂いが濃くなっていきます。その中で物々しい雰囲気を放つのは「山王院」。こちらには千手観音様が祀られています。自然の荘厳さを感じながら山王院からは長〜い(写真の3倍くらいはある)階段を下っていきます。
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東塔エリアと西塔エリアの境目に静かに佇む「浄土院」。こちら名前通りの極楽浄土感(?)が漂ってるんです。言葉でうまく言い表せないのですが「あ、“聖域”ってここのことをいうのか」と腑に落ちる不思議な感じなんですよ。
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それもそのはず、浄土院は比叡山(天台宗)開祖・最澄の“御廟”つまりお墓で、そのため比叡山中で最も清浄な聖域とされている場所なんです。この御廟所を守る僧侶を侍真僧といい、今でも12年間山を降りない「籠山修行」の内規に則って生活をされているのだとか。
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浄土院からにない堂などを通り、歩くこと15分ほどのところに西塔の本堂にあたる釈迦堂(転法輪堂)が見えてきます。釈迦堂は〈延暦寺〉に現存する最古の建築物。と、ここまできたところで閉山時間になってしまい、1日で〈延暦寺〉をまわるのは難しいことが判明しました(笑)。
〈延暦寺〉には今回ご紹介した東塔・西塔エリアの他に横川エリアもあります。〈延暦寺会館〉という宿泊施設もあるそうなので、もっとゆっくり参拝したい!という方はこちらを利用されるのも手かもしれないですね。目まぐるしく変わる天候や景色の中、美しさと厳しさを強く感じる良い参拝が出来ました。感謝!それでは皆様も良い参拝を〜!