いまさら聞けない基本のお作法を、徹底解説! 「頼れる神前のガーディアン!狛犬の秘密をご紹介」/MARIKOの、神社 de デトックス!
神社といえば「狛犬」を連想する人も多いのでは?グッと鋭く睨みをきかせていたり、ぽわんと柔らかな表情だったりと、その顔立ちは実にさまざま。神社によっては、犬ですらないことさえも…!今回は身近だけど意外と知らない「狛犬」の秘密をご紹介します。
神前を守る門番。
神社の参道や拝殿前で見かける狛犬は、魔除けの存在。神様を守る門番のように、神前を守護しています。実は狛犬は獅子と狛犬が一対になっているもの。基本的には、拝殿に向かって右側のツノがないものが獅子、左側のツノがあるものが狛犬です。
口を開けて「阿」の形をしている獅子と、口を閉じた「吽」の形をしている狛犬。これはサンスクリット語で宇宙の始まりから終わりを意味する「阿吽(あうん)」を表しています。そのルーツは仏教発祥の地であるインドのライオン像にあり、やがて中国、朝鮮半島を通して日本に伝わったと言われています。
もはや犬でもない?!ユニークな狛犬たちをご紹介。
神社によっては神使(しんし)が狛犬の代わりとなっていることも。足腰の守護神で有名な京都府の〈護王(ごおう)神社〉では、ご祭神の「和気清麻呂公命(わけのきよまろこうのみこと)」のピンチを救った猪が「狛猪」として神社を守っています。今にも動き出しそうな躍動感溢れる姿が魅力です!
狛犬の代わりに、狐像が鎮座しているのが稲荷神社。東京都の〈馬橋稲荷神社〉では、前掛けをした狐像が見られます。足元でじゃれ合っている子狐も可愛いですよね。
一般的な狛犬でも神社によって大きな違いが。秋田県の〈真山神社〉は「なまはげ」にゆかりのあるお社ですが、狛犬の顔立ちはとてもユニーク。大きな目や迫力ある胸の毛は、まさに蓑(みの)を纏ったなまはげそのもの…!ピンと立った耳も一般的な狛犬とは違いますよね。
お気に入りの狛犬を見つけて楽しんで。
このように狛犬といってもその姿は実にさまざま。参拝の際にはぜひ狛犬の顔立ちまで、じっくり観察してみてください。私も好きな狛犬のいる神社ではつい長居してしまいます。お気に入りの狛犬を見つけたら、参拝の楽しみもきっと増えますよ!