「この本を読んで立ち直ることができました。」 働く女性に聞いた『影響を受けた本』4冊。やりたいことを仕事にして生きる女子が、勇気をもらった言葉とは?
自分らしく生きていくなかで、誰しもが必ず壁にぶつかることがあるはず。そんな時に寄り添ってくれるもののひとつが、本かもしれません。そこで今回は、好きなことを仕事にして働く女子に聞いた、影響を受けた本を教えてもらいました。
1.『嫌われる勇気』古賀史健/フォトグラファー・川北啓加さん
数年前に自己肯定感が著しく下がってしまった際に、この本を読んで立ち直ることができました。「他者と自分の課題の分離」という部分を読んでから、背負いすぎない”いい意味での人との線引き”ができるようになりました。(ダイヤモンド社/1,500円)
Profile/川北啓加(かわきた・のりか)週末トラベルフォトグラファーとして各媒体で活動。平日はSNS等でも話題の〈Mr. CHEESECAKE〉のマーケターとして勤務している。撮影だけでなく取材やセミナーなど、活動は多岐にわたる。
2.『君たちはどう生きるか』 吉野源三郎/〈プラスカラー〉代表取締役・佐久間映里さん
“自分の未来は自らで切り開きたい”といつも考えています。未だ無き道を歩き続けるには勇気と目標が必要。変わりゆく時代の中でも普遍的なものは必ず存在する。この本を読んだ時、そんな大事な“何か”を先人に学んだ気がしました。(岩波文庫/970円)
Profile/佐久間映里(さくま・えり)〈プラスカラー〉代表取締役。大学卒業後、大手求人広告会社にて営業職として勤務。その後ベンチャーIT企業へ転職し、営業・人事・広報としてキャリアを積む。2013年、仕事と子育ての両立を目指し会社を設立。
3.『いのちを呼びさますもの ーひとのこころとからだー』 稲葉俊郎/HAHA PROJECT代表・林理永さん
出産後、その神秘的な感覚を忘れないうちに、生命を巡る壮大なテーマの本を読みあさっていました。これはその中でも、装丁から綴られる言葉まで全てが美しい一冊。「こころとからだ」について、深い視点を与えてくれます。(アノニマ・スタジオ/1,600円)
Profile/林理永(はやし・りえ)1988年、北海道生まれ。フリーランスで雑誌やWebの編集、ライター、イベント企画等をしながら、2017年に第一子を出産。その後、2018年にプロジェクトを立ち上げ、子連れ仕事の実験中。instagram:@riehayashi
4.『商人(あきんど)』ねじめ正一/かつおぶし伝道師・永松真依さん
鰹問屋伊勢屋「にんべん」の次男、伊之助を描いた時代小説。伊之助が「商人は何のために商売を大きくするのか?」と父に尋ねると、「おまえもあきんどになるのなら、答は自分でみつけるのだな」と答えるその言葉を胸に刻んでいます。(集英社文庫/667円)
Profile/永松真依(ながまつ・まい)1987年、神奈川県生まれ。派遣社員として働くうちに鰹節の魅力に目覚める。その魅力を広く世に伝えるため、25歳の頃からイベントなどで鰹節を削るように。2017年11月〈かつお食堂〉をスタートさせる。
5.『ブルー・セーター』ジャクリーン・ ノヴォグラッツ/〈RICCI EVERYDAY〉共同創業者兼COO・仲本千津さん
貧困を解消するために革新的な方法で取り組んでいる起業家、ジャクリーン・ノヴォグラッツの著書です。作中に出てくる彼女の“Follow your inner voice(心のままに生きよ)”という言葉に、これまで何度も勇気付けられたかけがえのない一冊。(英治出版/2,200円)
Profile/仲本千津(なかもと・ちづ)〈RICCI EVERYDAY〉共同創業者兼COO。大手銀行で働いたのち、2011年にNGOに転職。2014年のウガンダ駐在で出合ったアフリカンプリントの布に魅了され、2015年に現地でバッグ工房を立ち上げ、現在に至る。
(Hanako1184号掲載/illustration:Nodoka Miyashita photo:Takehiro Goto , MEGUMI, Yoshiki Okamoto text:Makoto Tozukai, Rie Hayashi, Narumi Sasaki, Rio Hirai edit:Rio Hirai)