神田愛花さん×銀座、ドライブ旅行など新連載まとめ12選|ひとりで見るべき映画、子連れカフェほか
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連載「拝啓、〈星〉へいらっしゃいませんか?」/第22回 シンガポールの朝食と言えばコレ!在住ライターおすすめの「ナシレマ」2選

LEARN 2020.01.31

第22回は、シンガポールの朝ごはんメニュー・ナシレマについて。お米を炊く際に、暑い国らしいあの果実を入れて風味づけしています。リーズナブルな屋台ナシレマ、シェフが工夫を凝らしたレストランナシレマをご紹介。

昼には売り切れ御免!人気ホーカー〈Xiang Xiang Nasi Lemak〉

子どもが早寝をするようになったのは嬉しいのですが、同時に早起きにもなりました。朝の時間がたっぷりできたので、朝食を外へ食べに出ることも。アジアらしい朝食といえば、屋台朝食。ここシンガポールにも屋台朝食の文化があり、朝6時頃から開いているホーカー(屋台)が多数。

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朝食メニューの代表格はお粥やカヤトースト(第8回参照)なのですが、ここに加えて、ナシレマというものがあります。ナシレマはマレー半島で親しまれてきた料理で、ココナッツミルクで炊いたごはんのこと(水での炊飯よりも甘みが増し、ココナッツの香りが鼻腔をくすぐります)。これに揚げた小魚やナッツ、サンバルソース(甘辛い味噌)が付く基本セットに、好みでフライドチキンや魚のすり身、ソーセージなどをトッピングしていただくんです。

ローカルの知人によれば、ゴムの畑が広がり、身体を動かす労働者が多かった時代、炎天下での作業であっという間に体力を奪われたため、効率よく熱量を摂取できるようにと考案されたのがナシレマだったのだそう。労働者のパワー飯だったからなのか、現在でも3ドル(約240円)前後と安価に食べられるメニューです。

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ホーカーセンター(屋台が集まるフードコート)へ行けば必ず1軒はナシレマ屋台が見つかるはず。わたしが家族で行くお気に入りは〈Tanjong Pagar Plaza Market&Food Centre〉に入っている〈Xiang Xiang Nasi Lemak〉。屋台のナシレマはココナッツミルクのパンチが強めなことが多いものの、こちらはお米自体の風味も残っていて、香りのバランスがいいんです。

欲しい皿数と、その場で食べる(Having Here)か、持ち帰る(Take Away)かを伝えたら、あとはショウケースに並ぶおかずを指差しオーダー。おすすめの具材はフライドフィッシュ(えぐり取ったかのような内臓処理の大胆さ!)。ガリっとしっかりめに揚げてあって食感がよく、脂っぽさや臭みはゼロ。常に列をなす人気屋台で、昼ころには売り切れ終いになっていることもあるので、ブランチよりはモーニングの時間帯を目指すのがお薦め。

〈Xiang Xiang Nasi Lemak(シャンシャン・ナシレマ)〉
MRT・East West Line(緑)「Tanjong Pagar」駅から徒歩約 2分
■Block 6, Tanjong Pagar Plaza Market & Food Centre #02-08, Singapore 081006

究極のナシレマはここで。〈THE COCONUT CLUB〉

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さて、先ほどナシレマはお安いと言いました。これに「まったー!」をかけた店があります。それが〈THE COCONUT CLUB〉。店主は、もとは洋食を得意としていたのだそう。が、「せっかくのマレー半島独自料理なのに、屋台で2〜3ドルで食べられるもの、って軽視されている気がして。だから、高いお金を払うに値する究極のナシレマを作ってやろうって決めたんだ」と、ナシレマを主役にしたレストランを開くことを決意。

12.8ドル(約1,024円)
12.8ドル(約1,024円)

そこからナシレマに合うココナッツを探し求め、炊飯のバランスを検討し、2年をかけ、納得のレシピを完成させました。やや小粒の米粒は口当たりがさらっとしていて、ココナッツの香りはとても上品。
さすが元洋食のシェフと感じるのは、フライドチキン。表面はカリカリなのに、肉はふっくらジューシー。脂の甘みをスパイスがキリッとまとめています。もも肉か胸肉かを選択可能。個人的にはもも肉に軍配、です。12.8ドル(約1,024円)と一般的なナシレマの4倍近いお値段ではあるものの、払う価値あり。屋台ナシレマと食べ比べてみていただきたいです。

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〈THE COCONUT CLUB(ザ・ココナッツ・クラブ)〉
MRT・North East Line(紫)またはDowntown Line(青)「Chinatown」駅から徒歩約7分
■28 Ann Siang Road, Singapore 069708

FotoJet

そうそう。ナシレマって、美味しそうに写真を撮るのがとても難しいメニューだったりします。盛り付けが広がっていたり、逆に具材同士が混ざり合っていたり…上から俯瞰で撮っても、斜めから撮っても、接写しても、わたしの腕では上手に撮れません。撮るコツをつかんだかたがいらしたら、ぜひ教えてください!

■前回の「シンガポール在住者に人気のグルメスポット4軒。「ケオン・サイク・ロード」をそぞろ歩きしよう。」はこちら

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