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ときめき旅へ。 【京都】お重サラダに新定番・手織り寿し…高瀬川のまわりで出会える素敵なお店5軒
風情溢れる高瀬川を散歩しながら、京都人の行きつけを巡りませんか。和食とフレンチが融合した創作野菜料理や隠れ家で楽しむ新定番・手織り寿しなど、高瀬川のまわりには京の“カワイイ”がつまったお店がいっぱい!
京と伏見とを結ぶ歴史を物語る運河
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街中を流れる高瀬川は、1611(慶長16)年頃、角倉了以(すみのくらりょうい)によってつくられた運河。京都の中心部から伏見を結び、大阪へ舟で荷物を運搬。二条木屋町にある「一之船入」は荷物の上げ下ろしをした船着き場。川沿いを歩くと、歴史を感じさせるものと出会って、歴女ならずとも好奇心をそそられる。
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先斗町あたり。花街・先斗町の紋章、千鳥の提灯が軒先を飾り、明かりがつく夜も雰囲気抜群。
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五条あたり。川縁に下りることができ、旅情を高める、抜け道や小さな橋とも出会える。
高瀬川沿いが木屋町通、一本東が花街・先斗町とあって、とりわけ三条通から四条通あたりは飲食店がぎっしりと軒を連ね、夜がひと際にぎわうけれど、実は京都人に愛される和菓子屋さんがあったり、五条通付近では川縁まで下りることもできたり、お昼間のさんぽもまた良し。夕暮れから夜にかけてそぞろ歩いて、できればどっちの表情も楽しみたい。
1.忘れられないやさしい口溶け、誠実な思いが伝わる、わらび餅。〈月餅家 直正〉
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文化元(1804)年、茶の湯や謡うたいを愛する初代が茶会で持ち帰りできるようにと、炭を上下に入れた通称“オーブン窯”でつくった焼菓子「月餅」がはじまり。こしあんを包んだわらび餅も長年愛される名物。ふるふるとやわらかく、口溶けと甘味のトリコに。
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季節のお菓子もあり選ぶのが楽しい。千鳥と波の包装もかわいく、うさぎのステンドグラスなど意匠も素敵。
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わらび餅はお昼までに売り切れることも。ぜひお早めに。
2.野菜たっぷりの一汁三菜からはじまる、裏路地で楽しむ、お酒とごはん。〈バイタルサイン〉
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料理人として経験を積む中で、野菜のおいしさに目覚めた店主の吉岡さん。
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まず楽しみたいのが、アミューズ・スープ・サラダから成る、野菜を主役にした一汁三菜とサラダ(1,200円)。イチゴの白和えなど、珍しい野菜とも出会える。野菜の色や香り、甘味やほろ苦さを堪能。
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ビオワインなどお酒も充実。パスタや肉料理も旬の野菜を組み合わせ、しっかりごはんも、軽く一杯にも。
3.高瀬川のせせらぎを感じながら、畳でくつろぐ、とっておきの特等席。〈喫茶上る〉
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高瀬川を眺めながら畳でくつろげる、京都らしい町家カフェ。1階の窓は古い建具にガラスをはめ込み、雰囲気も見晴らしも良くなるように。桜のシーズンは2階からの眺めがおすすめ。ブレンドはオーガニックの豆で自家焙煎し、季節に合わせて飲み心地良く。
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タイル張りがすてき。
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お酒のメニューも。早めにオープンする日はHPで。kissaagaru.exblog.jp
4.クラシックな校舎で気軽に一杯、日常の中の、うれしい贅沢。〈TRAVELING COFFEE〉
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高瀬川沿いにたたずむ、元・立誠小学校の職員室にあるカフェ。音楽室や理科室から机やイスを運び込み、懐かしい雰囲気はそのままに。
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〈さらさ焼菓子工房〉の焼菓子も。
一杯ずつハンドドリップする珈琲と共に、ここだけの時間を楽しみたい。店主の牧野さんは京都のコーヒー通、ぜひ気軽に会話も。
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4/22・23「京都ふるどうぐ市」など、校舎を会場にした魅力的なイベントも要注目。
6.おいしさと美しさに心ときめく京都の新定番、手織り寿し。〈AWOMB 西木屋町〉
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手織り寿しが人気の〈AWOMB〉2号店。緑に包まれた路地の奥、秘密めいたアプローチからときめく、こちらは完全予約制。
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昼夜共に手織り寿し「衣」2,970円(税込)の1コース。薬味はくるみやチーズなど。丹波の黒豆の蕎麦も。
天ぷらやお造り、旬のお惣菜、薬味などを、思うまま好きに組み合わせてお寿司に。思いがけないおいしさが生まれて、ずっとわくわく!
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(Hanako1131号掲載/photo : Yoshiko Watanabe text : Aki Miyashita)