あのお店で食べたい、とっておきサンドとは? 喫茶店巡りの重要ワード「〇〇」サンド。卵?フルーツ?あのお店のおすすめをピックアップ!
おしゃれなカフェも良いけれど、レトロな喫茶店巡りにハマっている人も多い今日この頃。次はどこの喫茶店に行こうかな?なんて迷っているあなたに。「〇〇サンド」縛りで巡ってみるのはいかがですか?
【タマゴサンド】〈カヤバ珈琲〉/根津
大正時代からの民家を改修して営業を続ける〈カヤバ珈琲〉。実は一度閉業したものの、創業者の家族や町の人の熱望を受け、再スタートした。
ふわふわのパンに、しっとりとした卵焼きが優しい「たまごサンド」500円は、再開後もメニューに並ぶ看板の品。近ごろは谷根千を観光する外国人にも大人気。コーヒーは〈フグレントウキョウ〉の豆を使用。
(Hanako1150号掲載/photo : Yoko Tajiri text : Kahoko Nishimura)
【フルーツサンド】〈はまの屋パーラー 有楽町本店〉/有楽町
2012年に一新した〈はまの屋パーラー〉。45年続いた先代から受け継いだサンドイッチを目指し、いまや全国からファンが押し寄せる。
「フルーツサンド」(620円・税込)は、りんごとバナナ、そしてシロップ漬けの黄桃、パイン、みかんが使われた昔ながらの素朴な味わい。フルーツをミックスする際には、甘みを引き立てる塩とマヨネーズで和えてまろやかな風味に。
〈はまの屋パーラー 有楽町本店〉
■千代田区有楽町1-12-1 新有楽町ビルB1
■9:00~18:00、日10:00~17:00/祝休
■52席/喫煙(11:30~13:30禁煙)
(Hanako1130号/photo : Megumi Takei text : Miki Konno)
【カツサンド】〈銀座ブラジル 浅草〉/浅草
パンを切るのもカツを揚げるのも全ては注文が入ってから、というのがこの店の誇り。それゆえ待ち時間が長くなることもあるが、それもまた一興。
「元祖ロースカツサンド」1,000円は、ほんのりバラ色の断面が食欲をそそる。カツを2枚豪快に重ねたボリュームの反面、簡単に嚙み切れる柔らかいサンドだ。
(Hanako1144号掲載/photo : Tomo Ishiwatari text : Kahoko Nishimura)
【番外編:お洒落サンド】〈カド〉/向島
西洋絵画がズラリと並び、天井にはシャンデリア。日本にいることすら忘れてしまう異空間、実は下町向島。料亭を営んでいた先代は文化人とも親交があり、ヴィクトリアンスタイルを取り入れた店の設計は文豪、志賀直哉の弟、志賀直三が手がけた。
「当時は昔ながらの職人文化がまだ残っていて、お客さんは今でいうハードボイルド。ボルサリーノ帽にダンヒルのライターで決め込んだおじさん方と、お座敷上がりの芸者さん。看板の活性生ジュースは昔のユンケルですから」と2代目の宮地隆治さん。自家製のくるみパンのサンドウィッチをメニューに加え、数年前には完全禁煙化。今では純喫茶好き、洋館好き、そして絵画好きと、幅広い客層から愛されている。
(Hanako1150号掲載/photo : Kenya Abe text : Hiroko Yabuki)